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D3パブリッシャー、PS2「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」
完成記念発表会を開催。武蔵、曙などK-1ファイターが出席

12月9日 開催

 株式会社ディースリー・パブリッシャーは、12月12日に発売するプレイステーション 2用格闘アクションゲーム「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」の完成記念発表会を都内にて開催した。発表会には、代表取締役社長の伊藤裕二氏、取締役ソフトウエア事業部部長の岡島信幸氏、株式会社FEG(Fighting&Entertainment Group)代表取締役でK-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏、K-1ファイターの武蔵、曙、ピーター・アーツ、レイ・セフォー(選手敬称略)らが出席した。

 PS2用「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」は、大晦日に開催される大規模な格闘技イベント「Dynamite!!」をモチーフにした格闘ゲーム。昨年末に開催された同イベントでは、「曙vsボブ・サップ戦」が瞬間最大視聴率で紅白歌合戦を上回るなど、世間的にも大きな話題となった。本作には、曙、アレクセイ・イグナショフ、アーネスト・ホースト、サム・グレコ、ジェロム・レ・バンナ、バタービーン、ピーター・アーツ、フランシスコ・フィリオ、レイ・セフォー、天田ヒロミ、魔裟斗、武蔵、ゲーリー・グッドリッジ、ジョジュ・バーネット、ドン・フライ、ボブ・サップ、須藤元気、高山善廣、中邑真輔、中西学、藤田和之など、20人以上のトップファイターが登場する。

 本作は、立ち技ルールの「K-1」だけでなく、総合格闘技ルール「ROMANEX」が選択可能。総合では4点ポジションにおける頭部への打撃、ラウンド数、試合時間など、詳細な設定が可能。ラウンドごとにK-1とROMANEXルールが切り替わる「MIX」ルールも選択できる。

 現実に行なわれた試合を再現するのも楽しいが、本作における一番の醍醐味は、やはり「IF (もしも……) 」に尽きるだろう。いまだ実現していない幻のマッチメイクはもちろん、K-1ルールでしか試合をしたことのない選手をROMANEXに出場させたり、それとは逆に総合で名を馳せた選手をK-1で戦わせたりと、遊び方は多種多様。格闘技は観戦しても楽しいが、観る側に“想像力”があれば、もっと楽しめる。PS2「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」は、そうした“格闘技ファンの夢”をモニター上で具現化してくれる最高のツールになりえる1本だ。

【スクリーンショット】



谷川氏からは現実の苦労が偲ばれるコメントが。やはりというか、舞台裏は色々と大変なようで……
 K-1イベントプロデューサーの谷川氏は「今年、K-1(ヘヴィ級)はディースリー・パブリッシャーさんと新たにゲーム化の契約をさせていただきました。てっきりK-1 GPのゲームを作られるのかなと思ったら、ディースリー・パブリッシャーさんの側から、いきなり『Dynamite!!』のゲームが作りたいと言われまして。それは非常に面白いなぁと思った。これまで発売されたK-1のゲームには、総合系の選手がほとんど出ていなかった。今まで実現していなかった藤田対ピーター・アーツ、レイ・セフォーがゲームで先に実現してしまう。格闘技ファンの心をくすぐるようなゲームじゃないかと思っています」と、発売に至る経緯などを説明。

 ゲームは完成した直後にプレイしたといい「毎回イベントをやるごとに“次はどんなマッチメイクにしようか”と。選手と交渉していくなかで非常に苦労しているんですけども、このゲームでは夢のカードがカンタンに実現するので、ストレスを解消させていただいたんですが(笑) ゲームをやる皆さんがプロデューサーになって、私が実現できないような夢のカードがどんどん実現する革新的なゲームじゃないかと。ボクらもゲームに負けないようにいいカードを作っていこうと思います」と、当事者ならではの心情を織り交ぜつつコメントしてくれた。

【武蔵選手】
 谷川氏に続いて登場した武蔵選手は「もう何年も前なんですが(K-1)ゲームを作るということで、頭にモーションキャプチャーをつけてキャラクタの動きを収録した頃から、ゲームが凄く進化している。実際の自分よりもいい動きをしているので(笑)、逆にゲームから学ばなきゃいけないなと。(ゲームのグラフィックと自身を比べて? という質問に)今“武蔵vs魔裟斗”がスクリーンに映ってますけど、まず有り得ない(笑)ホンモノよりカッコいい」とコメント。

 各選手の表情を見ると、キャラクタのクオリティに関しては満足しているといった様子。モデリングはもちろん、各モーションに関しても“本人からのお墨付き”がついたといえそうだ。

【ピーター・アーツ選手】【レイ・セフォー選手】【曙選手】
「本当に光栄に思っています。こういう機会でもないと、なかなか戦えない選手がたくさんいるものですから。(ゲームでは、それが実現するので)それが凄く楽しみです」 「ゲームのキャラクタになれて光栄に思っています。日本で試合をするようになって数年になるが、その頃に自分がゲームのキャラクタになるなんてことは考えてもみなかった。とても嬉しいです。先ほどピーターとプレイしましたが、とても面白いですね」 「本当に光栄です。日本にきて17年目ですけど、ゲームになったのは初めてだと思います。ゲーム内の自分を見て……やってて良かったな、と嬉しくて。ゲームのキャラクタは、本人より身体が絞れていて(笑) どうやって作ったのかきいて真似してみたいと思います(笑)」


 発表会では、ピーター・アーツ選手vs武蔵選手、レイ・セフォー選手vs曙選手によるゲームのエキシビジョンが行なわれた。使用するのは、もちろん本人と同じキャラクタ。使用会場は東京ドームで、本番さながらの実況アナウンスが流れる。序盤の展開は、ゲームに慣れていないためか両者とも単発の打撃がメイン。画面にあわせて身体を左右に大きく揺さぶる武蔵選手だが、形勢は少しずつピーター・アーツ選手のほうに傾いていき、コンビネーションで体力を削られたところに鋭いローキックが炸裂。現実、ゲーム画面ともに痛恨の表情を見せる武蔵選手。そのままノックダウンとなり、第一試合はピーター・アーツ選手の勝利となった。

 控え室では最強の名を欲しいままにしていたという、レイ・セフォー選手。引き続き行なわれたレイ・セフォー選手vs曙選手の第二試合は、なにやらコツを掴んだらしいレイ・セフォー選手に対し、曙選手が何もできない状態に陥ってしまう。挽回すべく懸命にコントローラーを操作する曙選手だが、ジャブ、ストレート、バックハンドブロー、ミドルキック、ローキックが立て続けにヒット。一方的に終わった悲惨な試合内容だったが、それでも大汗をかきながら楽しそうにプレイしていた曙選手の姿が印象的だった。

 エキシビジョンは、取締役ソフトウエア事業部部長の岡島氏は「レイ・セフォー選手のようにゲームが上手い人はもちろん、苦手な人でも楽しめるように作りました。4つのボタンがそれぞれ左右の手足に割り振られていて、カンタンな操作で誰でもすぐにプレイできるようになります」のコメントで締めくくられた。現実、ゲームを問わず勝ち負けは重要なポイントだが、格闘技ファンは、過程や背景などを含め競技そのものを総合的に楽しんでいる人が多いように思われる。「好きこそ物の上手なれ」ではないが、格闘やアクションゲームが苦手な人でも“結果いかんに関わらず楽しめるゲーム”として、本作は十分アピールするものを持っているのではないだろうか。エキシビジョンマッチを観た限りではあるが、少なくとも筆者にはそう感じられた。

モニターが観づらい位置に相手を押して笑いをとるピーター・アーツ選手(でもプレイ中は真剣そのもの)、タオルを投げるマネをしてからかいあう武蔵選手と曙選手など、楽しそうにプレイする面々。元々陽気なレイ・セフォー選手に至っては終始ノリノリ状態。でも現実同様、シメるとこは容赦ないのね……


(C)FEG/K-1 (C)D3 PUBLISHER

□ディースリー・パブリッシャーのホームページ
http://www.d3p.co.jp/
□「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」のページ
http://www.d3p.co.jp/dynamite/
□関連情報
【11月18日】D3パブリッシャー、20人以上のK-1ファイターが戦う、PS2「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041118/k1.htm

(2004年12月9日)

[Reported by 豊臣和孝]


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