さて、本稿では改めて、ニンテンドーDS本体の機能をまとめてチェックしたい。
■ 外観と機能
本体を開けると、上の部分は、中央に上の液晶画面があり、左右にはステレオスピーカーがついている。バックライトが搭載された2つの画面は、暗い場所でもプレイできる。バックライトは、ゲームを始めるまえに表示されるDSメニュー画面でオン・オフを切り替えられるので、明るい場所では任意にオフにして電力節約できる。
下の液晶画面はタッチスクリーンになっており、付属のタッチペンやタッチストラップのほか、直接指などで触ることでゲームを操作できる。タッチスクリーンに傷がつかないか心配になってしまうところだが、非常に丈夫にできているので、ちょっとやそっとのことでは傷付かない。また、DSメニュー画面の中に、タッチスクリーンの反応調節を行なえる項目もある。
視野角は思ったほど広くないが、画面の明るさは、ゲームボーイアドバンス(GBA)SPと比べるとやはり明るくなっている。ただし上画面と下画面の角度が違う都合上、環境によっては上下の画面の明るさが同じように見えないこともあるだろう。このため、タッチスクリーンのコントローラー的な操作を重要視するか、上画面で見るキャラの移動が大事なのか、ゲームや状況に応じて、どちらかの画面を見やすいように調節すればストレス無く遊べる。
下画面の左側に上から、電源ボタン、十字ボタンが配置され、右側にはセレクトボタン、スタートボタン、X、Yボタン、A、Bボタンが配置されている。電源ボタンは今までの任天堂携帯機の歴史の中で、初めてプッシュ(長押しでON/OFF)となっている。
また、下画面の左手前の小さなスリットが入っている場所にマイクが内蔵されている。同じく右手前に2つのランプがあって、左が充電ランプ、右が電源ランプとなっている。電源ランプは、電源を入れると緑色に点灯し、電池残量が少なくなると赤に変わる。
下部を手前から見て、左端から、スライド式の音量ボリューム、GBA用カートリッジ差し込み口、ステレオヘッドフォン/マイク接続端子がついている。ヘッドフォン端子は、GBASPとは異なり、GBAと同じくステレオピンプラグになっているのがありがたい。
背面には、本体を握って人差し指を置く位置に、L、Rボタンがある。そのほか左端から、タッチペンホルダー、ストラップフック、DSカード差し込み口、ACアダプタ接続コネクタとなっている。タッチペンホルダーは、タッチペンの凹凸とかっちりはまるようになっているので、使用後はホルダーに入れて持ち歩くことで紛失防止になる。
■ ニンテンドーDSの特長
- ダブルスクリーン
言うまでもなく、1番目を引く特徴。キャラクタを操作する画面とマップ表示画面に分かれていたり、ふたつの画面をひとつの大きな画面として表示するなど、遊びの幅を広げてくれる。
- ワイヤレス通信
通信ケーブルを使用せずに、周囲のニンテンドーDSプレーヤーと対戦やチャットができる。通信できる距離は状況によって10~30mとなっているが、通信に費用はかからない。ワイヤレス通信でプログラムをダウンロードして、1本のカートリッジによってゲームシェアリングも可能となる。Wi-Fi互換のワイヤレスネットワークだが、オリジナルとなっているため、ウェブブラウジングについては現状不可能。
- GBA互換
GBAとの互換性が測られているので、GBASPのソフトを遊ぶことができる。GBA用タイトルを遊ぶ場合、上画面と下画面のどちらに表示させるかを任意に設定できる。これはDS本体のメニュー画面から設定可能。また、ニンテンドーDSカートリッジと、GBAカートリッジを両方差し込んで遊ぶゲームも登場する。GBAとは違い、ゲームボーイソフトは対応していないので注意が必要だ。
- マイク
音声認識機能で、プレーヤーの声や息、手拍子などを認識できる。タッチするという感覚的な操作に加えて、音という感覚的な入力をさらにプラスすることにより、これまでにない楽しみ方が考えられたソフトが登場している。
- 自動スリープ機能
本体を閉じると自動的にスリープ(休止)動作を開始して、本体を開ければスリープが解除される。スリープ中も、待機電力だけは消費し続ける形になるので、そのままにしているといずれバッテリーは切れてしまうので注意。またスリープ中も電源ランプは点灯したままになるため(上の部分がランプの一部にかかる形になるため、ちょっと見えにくいが)、ランプを確認すればスリープ中だとひと目でわかる。GBAではソフト側でスリープを設定、ボタン操作で解除していたが、急ぎの移動時などにこの動作を省けるのはありがたい。
- カレンダーと時計機能
ゲーム開始前のDS本体のメニュー画面で、上画面でカレンダーや時刻を確認できる。またアラーム機能もついているので、目覚まし時計としても使える。
- 内蔵ゲーム「ピクトチャット」
ニンテンドーDS本体に内蔵されている、最大16人まで参加して、絵や文字で会話でき
るコミニュケーションソフト。タッチスクリーン画面にフリースペースとキーボードがあり、フリースペースに文字や絵を描いたり、ソフトキーボードで文字の入力もできるうえ、ドラッグ&ドロップも可能。
本体を購入した際に付属するものに関しては、タッチペン(2本)、ニンテンドーDS専用タッチストラップ、ニンテンドーDS専用ACアダプタとなっている。充電は、付属のニンテンドーDS専用アダプタのほか、GBASP専用のACアダプタを持っている人なら、これも使用できる。
1つ注意点があるとすれば、ニンテンドーDSには、GBAにあった外部拡張コネクタがない。そのため、「通信ケーブル」、「ワイヤレスアダプタ」、「カードeリーダー+」、「GBAケーブル」といった周辺機器は使用できないということだろう。
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