【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

スクウェア・エニックス、2005年3月期中間決算説明会
「ドラゴンクエストVIII」をベースに多方面へ展開か?

11月19日 発表

 株式会社スクウェア・エニックスは、11月18日に2005年3月期中間決算をホームページ上で公開するとともに、19日にはアナリスト、記者陣を対象とした説明会を開催した。連結経営成績は、売上高が243億9,500万円、営業利益が59億5,200万円、純利益が31億3,300万円となっている。売上高は前年同期比23.6%、純利益に至っては前年同期比162.8%の伸びを記録している。

 スクウェア・エニックスの和田洋一代表取締役社長は「今回の数値はいい結果だが、(2005年3月期決算の) あくまでも通過点」と前置きをして各種決算内容の説明を行なった。今回の中間決算で特徴的なのは、ゲーム事業に対してオンラインゲーム事業、出版事業が非常に好調だった点が挙げられる。事業別セグメントでは、ゲーム事業の経常利益が15億4,900万円であるのに対してオンラインゲーム事業は32億5,200万円となっている。これはゲーム事業の利益率が19.1%であるのに対して、オンラインゲーム事業が42.3%と、かなり高いことが原因となっている。

 和田氏によると、オンラインゲーム事業は前年同期比で増益となっており、ゲーム事業の有力タイトルが下期偏重であるとはいえ、しっかりと成長過程に入っているとしている。オンラインゲームのパッケージと課金における売上の比率は1:3で、同社の考えるほぼ理想型に近づいてきたという。また、同社の考えるオンラインゲーム事業における固定費は、サーバーや人員だけでなく、運営のために投入する追加シナリオやイベント、マップ等の開発費用も含めて考えており、そういったものを含めると約7割以上となるという。これを課金ですべてまかなうのが目標で、ほぼ達成されつつあるという。

 このほかでは、「再来年くらいにプラットフォームの代替わりがあると思うので、設備投資が増えると思います。そこで何をするかがポイント」とし、設備投資が3割から4割増しとなることを明らかにした。向こう3~4年の間は投資先行型となり、すでに次の仕込みに入っているという。それに合わせる形で現在1,501人の従業員数を倍増させたい考えだという。和田氏は「海外の人員が圧倒的に足りないし、国内の開発人員も強化していく」と語っている。

 直近の話題では、販売本数が公開されている。上半期で最も販売本数が多かったのが「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のリピートで、34万本となっている。ついで「ファイナルファンタジーI・II アドバンス」の28万本。以下、「ファイナルファンタジーXI プロマシアの呪縛」の25万本 (PS2/PC、オールインパック含む) 、「鋼の錬金術師2 赤いエリクシルの悪魔」の16万本、「ドラゴンクエスト・キャラクターズ トルネコの大冒険3 アドバンス ~不思議のダンジョン ~」の14万本と続いている。

 2005年3月期のゲームソフト販売本数は日本で660万本を予定。ただし、「ドラゴンクエストVIII」の具体的な販売本数については触れなかった。ただ、現在の受注数については「『ドラゴンクエストVII』の時と比べてちょっといい。前回よりちょっと感触がイイかな」と和田氏はコメントしている。

 「ドラゴンクエストVIII」に関しては、さらに突っ込んだ質問にも答えた。それは価格設定についてで、「価格が9,240円というのは高いのではないか? 価格決定のプロセスについて教えて欲しい」との質問に「価格については相当議論しました。最終的には、まぁ、この値段でいこうという話になった」とコメント。さらに「あくまでも一般論として……」と何度も断わりながら「これまでのゲーム業界は新しいプラットフォームが登場したら、古いプラットフォームを完全に駆逐していた。ところがプレイステーションとプレイステーション 2は市場として並存している。商品サイクルが長くなったと言うことは、今後、何度も価格を引き下げることになるだろう……」とし、そういった先を見越した価格設定であることを匂わせた。

 また、「ドラゴンクエスト」シリーズの次回作については明言しなかったが、「ドラゴンクエストはゲームがシリーズ化され、キャラクタを使ったゲームが制作され、アニメをやり、コミックをやりと幅を広げてきた。それが『ドラゴンクエストVIII』で集約され、またスタートとなる」とし、「ドラゴンクエストVIII」を起点に、再度多方面への展開を図っていくことを明らかにした。さらには「『ドラゴンクエスト』は日本だけと言われるが、同じように日本だけと思っていた『スターオーシャン』が欧米で売れている。これをきっかけに海外展開も図りたい」と海外での売上を強化していきたい意向だ。

 最後に「ファイナルファンタジーXII」について今期中の発売があるかどうかについては、日本での発売タイトルを読み上げる中で「今のところ『ファイナルファンタジーXII』は入っていないですね。ユーザーに (発売日を提示し) 出すといった作品は、業績云々は関係なく発売するが、それ以外のタイトルについてはギリギリまで作り込んでいく」とコメントし、「『ファイナルファンタジー』レベルの作品になれば、広報活動を立ち上げるのに半年くらいはかかかる。それを考えてもらえれば……」ということで、ほぼ今期中の発売はないと思われる。

中間決算を発表する和田洋一代表取締役社長。スクウェア・エニックスの顔として業績について説明 アナリスト、記者団の質問に答えた和田洋一氏と松田洋祐取締役執行役員 (左) 2005年3月期のゲームソフト販売本数予想。日本では660万本を予定している。「ドラゴンクエストVIII」の本数については明言を避けた
参考資料として提示されたオンラインゲーム事業に関するスライド。2005年3月期中間決算では事業セグメント別営業利益では出版事業に次ぐ成績。利益率では42.3%とダントツの数字となっている。今後、市場は成長し続けるとしており、その中でスクウェア・エニックスは10%を獲得していきたいとしている すでに発表されている「コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII」。和田氏は「後付けの設定だが……」と苦笑いしながら話しながらも、多方面への展開を再度説明


□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp/
□ニュースリリース (PDF形式)
http://ir.square-enix.co.jp/j/pdf/0402-200411180000-01.pdf

(2004年11月19日)

[Reported by 船津稔]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c)2004 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.