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TGS2004ブースレポート ~Xbox編~ その5 |
会場:日本コンベンションセンター(幕張メッセ)
入場料:1,200円(前売1,000円)、小学生以下無料
今回マイクロソフトブースには、ファーストパーティ製タイトルが11タイトル、サードパーティ製タイトルが27タイトルの計38タイトルを出展。そのほとんどがプレイアブル出展となっていたわけだが、ここではその中から、特に注目に値するサードパーティ製タイトルをいくつか紹介していくことにしよう。
マイクロソフトブースにて行なわれた「SEGAタイトルステージ」は、Xboxの起動画面を思わせるカウントダウンからスタートした。美麗なグラフィックで疾走する「OutRun 2」をはじめ、ソニックの歴史を余すことなく収録した「ソニックメガコレクション+」、ニンテンドーゲームキューブで大人気だった「スーパーモンキーボール」と「スーパーモンキーボール 2」が合体して新ステージが多数追加された「スーパーモンキボールデラックス」、Xbox Live対応タイトルとして期待の高い「スパイクアウト バトルストリート」といったセガのXboxリリースタイトルが次々に紹介された。
紹介タイトルの中でも「OutRun 2」と「スパイクアウト バトルストリート」はセガブースの試遊台で体験中の模様を交えながら行なわれた。「Outrun 2」では「懐かしいけど新しい、感動しています」などの声が映像とともに試遊プレーヤーから聞かれた。また「スパイクアウト バトルストリート」では、夢中でプレイするプレーヤーがフォーカスされ、その熱中度、ハマリ度が伺えた。
ステージが中盤に入ると、「スパイクアウト バトルストリート」の特別ステージが行なわれ、ゲストが登場。マイクロソフトより泉水氏、セガの「スパイクアウト」プロデューサーである名越氏らによるトークライブが行なわれた。「まだ生まれかけの状態だが、やっと遊んでもらえるところまできました」という言葉を皮切りに、名越氏から、Xboxで登場する新生「スパイクアウト」が語られた。
「Xbox版の時代背景は'98年にリリースされたアーケード版の10年後になります。ステージや敵の構成などはアーケード版と同じですが、新規キャラクタとしてアーケードでは小さかったスパイクの息子が10年分成長して登場するなど、様々なプラスアルファがなされています。また、Xbox Liveでの4人同時プレイはもちろん、ボイスチャットにも対応予定です。みんなでワイワイとプレイして、スカッとして欲しいですね」などと新しい情報も含まれたトークが次々に語られた。
また、Xbox Liveに関しては、「敵は1,000人以上の種類が登場します。敵がうじゃうじゃと登場してそれらを4人で協力して倒して進むというものは、Xboxだからこそストレートに表現できました」と、文字通りXboxで可能な機能を余すことなく生かしたタイトルであることをアピールした。
途中、セガ開発チームによるシステムリンクを使用した4人同時プレイが行なわれ、順調に完成に向かっていることをデモンストレーション。2面をクリアするまでの4人同時プレイは、見た目にはアーケード版と比べても遜色なかった。
トークの最後には、発売日に関する話題も出たが、名越氏からは「来年の……冬には」と苦笑まじりの言葉が聞かれた。
タイトルステージの締めとして、初公開の「スパイクアウト バトルストリート」のオープニングムービーが上映された。内容としては、アーケード版のラスボス「ミカエル」がXbox版である10年たった世界で、今なおスパイクチームに恨みを持っているというものだった。ここから、新たな戦いが始まることがうかがい知れる。この気になるムービーを最後に披露し、「SEGAタイトルステージ」は幕を閉じた。
マイクロソフトブースに展示されているサードパーティ製タイトルとしては、アクション、レース、シューティング、パズルなど、非常に多彩なジャンルのタイトルが揃っていたが、その中でも特に充実していたのが、アクション系、とくにシューティングアクション系のタイトルだ。そして、そのシューティングアクション系タイトルとして、他を圧倒する存在感を示しているタイトルがあった。それは、フロム・ソフトウェアの「メタルウルフカオス」である。
見た目は、よくあるロボット系のシューティングアクションで、操作性も左アナログスティックで移動・右アナログスティックで視点移動、左右トリガーで攻撃と、非常にオーソドックス。「Halo」などと全く同じ操作性なので、初めてのプレイでも全く戸惑うことなくプレイ可能だった。
ただ、この「メタルウルフカオス」、最近のスニーク系アクションとは全く違い、とにかくバルカンやミサイルなどを派手に撃ちまくる、非常に爽快なプレイ感が特徴だ。目の前に現れる敵は、とにかく片っ端からやっつけていけばいい。利用できる武器は、ミサイルやバルカンなど100種類ほどが用意されており、状況に応じて複数の武器を使い分けつつ戦っていく。
もちろん各武器ともに弾数制限はあるが、基本的には残弾数など細かいことを気にすることなく思いっきり撃ちまくればよく、プレイ中にストレスがたまってしまうようなことは全くない。しかも、それを派手なエフェクトが後押し。敵の戦車や敵が潜む建造物などにガンガンミサイルを撃ち込み、派手なエフェクトと共に吹っ飛んでいく様は、プレイしている本人はもちろんだが、見ているだけでも非常に爽快で気持ちがいい。
そして、「メタルウルフカオス」の面白さは、爽快なゲーム性だけではない。その奇想天外なストーリーも見逃せない。
「メタルウルフカオス」は、201x年という近未来のアメリカが舞台。メタルウルフと呼ばれる男が、最新鋭のパワードスーツを身にまとい、単独で敵に立ち向かう。そのメタルウルフとは、なんと第47代アメリカ大統領。しかも、敵はクーデターを起こした副大統領率いる、150万の軍勢を誇るアメリカ軍である。つまり、アメリカ大統領が強力なパワードスーツと派手な武器を駆使してアメリカ軍をなぎ倒してアメリカを救うという、とにかく強烈なストーリーとなっているのである。
実際にプレイしてみても、その強烈さがひしひしと伝わってくる。敵は戦車や武装ヘリなどの強力な兵器を駆使して攻めてくるだけでなく、生身の兵士が銃を構えて攻めてくる場合もある。しかし、大統領は兵器だろうと生身の兵士だろうとお構いなしに弾を撃ち込みやっつけていく。また、ステージ内の建物や乗り物といったオブジェクトは、基本的に全てが破壊可能で、直接敵に攻撃しなくとも、オブジェクトを破壊し、その爆風に巻き込ませてもいい。撃ち込まれた弾や爆風ではじけ飛ぶ兵士。しかも複数の兵士を連続で倒すとチェーンまで記録される。
もう、ヤバいと思うよりも、思わず笑ってしまうといった方がいいだろう。しかも、派手な攻撃と派手なエフェクト、スピーディなゲーム展開で、どんどんとのめり込んでしまう。筆者個人的な感想だが、今回のマイクロソフトブースに展示されているサードパーティ製タイトルの中では、この「メタルウルフカオス」が一番の注目作であると感じた。
ちなみに、この「メタルウルフカオス」は12月に発売が予定されているが、それに合わせて2つのキャンペーンが用意されている。まず1つ目は、予約特典として用意されるもので、ゲーム中のBGMを収録したオリジナルサウンドトラック「THE PRESIDENT SPIRIT」のプレゼント。こちらはユーザーセレクションCDとなっており、フロム・ソフトウェアのホームページに掲載されるサンプル曲データを聴き、そのなかからユーザーの投票によって上位になったものが収録されることになっている。投票期間は9月30日から11月1日までで、予約した人に先着順(数量限定)でプレゼントされる。もう1つは、ゲーム内に登場する実在の銃をモデルとした東京マルイ製のソフトエアガンがプレゼントされるというもの。こちらはゲームに封入されている応募券を利用して応募することで抽選でプレゼントされる。
(2004年9月26日)
[Reported by 山村智美 / 平澤寿康]
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