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TGS2004ブースレポート ~スクウェア・エニックス編~ |
会場:幕張メッセ
入場料:1,200円(小学生以下無料)
目玉タイトル「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君(以下、ドラクエVIII)」がプレイアブル出展されていたこともあり、「スクウェア・エニックス」のブースは上下左右、どこから見ても、まともに歩くことができないほどの盛況ぶりだった。巨大スクリーンの前には人垣が絶えず、プレイアブルタイトルには時間ごとに整理券が配布されたが、これもあっという間に枠が埋まってしまう。
とりわけ、プレイアブル出展されていたタイトルの中でも、クローズドブース内に出展されていた「ドラクエVIII」、「ロマンシングサガ -ミンストレルソング-」、「キングダムハーツII」、「キングダムハーツ チェインオブメモリーズ」にできていた長蛇の列は、ユーザーの期待の高さが伺えた。
多くの人気タイトルを有するスクウェア・エニックスの中でも、ほとんどのユーザーが気にしているであろう「ドラクエVIII」。11月27日に正式発売日が決定したこともあり、その詳細を実際にプレイすべく、連日に渡り長蛇の列が短くなることはなかった。価格は9,240円。
プレイアブルでの出展とはいえ、実際にプレイできた時間はわずか5分。体験版では「バトルモード」と「ストーリーモード」のいずれかを選択し、わずかながらも「ドラクエVIII」の世界に触れることができた。
特に「バトルモード」に関しては、「VII」のような固定視点ではなく、セルシェーディングを使用した完全な3Dで表現されており、これが非常に好印象だった。「ドラクエVII」の3D化には若干の違和感を覚えたものだが、本作では違和感はまったくなく、むしろ新作としての印象という面からもなくてはならない要素だと感じたほどだ。
それは戦闘に関しても言えることで、エフェクトやキャラクタのアクションだけでなく、グラフィックとして敵に向かって飛んでゆく魔法・「メラ」や、コマンド選択時でもアクションをとり続ける敵をみて、PS2でリメイクされた「V」以来の新しい感覚を味わうことができた。これまでに画像でしか見ることができなかった「ドラクエVIII」の世界は実際にプレイすることで、不安要素どころか、発売への期待がいっそう膨らんだものだった。
体験版では「オリンポスコロシアム」と「ビーストキャッスル」の2ステージを遊ぶことができた。いずれも単純なショートステージで、プレイ時間も10~15分ほどだが、システムは至ってノーマル、戦闘もアクションがベース、さらに登場キャラクタも「まったく知らない」という方はほぼ皆無であろう「ディズニー」キャラなので、「キングダム ハーツ」の世界観を体験するには十分な時間だといえる。
シンプルにまとまった戦闘はシステムの面でも感触がよく、また、おなじみの「ディズニー」のキャラ達がただ登場するだけでなく「一緒に」戦うことで、より「ディズニー」の世界に感情移入しやすいことに注目してほしい。
また、体験版では用意されたシナリオの短さゆえ感じることができなかったが、「ディズニー」ワールドと「ファイナルファンタジー」の競演が織り成す魅力的なストーリーにも注目したい。
元々が低年齢層や女性に人気の本作だが、低めに設定されたアクションの難易度やカードバトルなどの要素で、PS2版に比べてより、そういった層の確保に力を入れている印象を受けた。
また、山岸プロデューサーにかけられた魔法を解くために冒険するという「ゲームモード」では実際のキャラ操作や戦闘が可能となっており、実際のプレイ感を掴むには最適。トライエースの作品と言えば独自性の高い戦闘システムが注目を集めているが、本作の戦闘では、アクション性の高い戦闘を楽しめる。○ボタンを押すことで展開される通常攻撃に加え、「ボルティゲージ」と呼ばれるゲージを消費することで可能なスペシャル攻撃も使用できた。また、パーティメンバーはオートで戦闘に参加し、仲間の回復や魔法攻撃なども見られた。さらに戦闘中は、カットインで主人公や仲間がにぎやかに話す要素も盛り込まれていた。
楽しめる要素が盛りだくさんのプレイを体験できる「ラジアータストーリーズ」だが、「ゲームモード」では最後に待ち受けるボスを倒し、ヤギとなってしまった山岸プロデューサーを救い出すことで、複数種類(3種類?)のエンディングが見られたようだ。
物語の世界感をイメージしたブース内では、参考出展されている「ラジアータトレーディングアーツ」を囲むようにプレイモニターが配置されている | 参考出展されている「ラジアータトレーディングアーツ」。出来や雰囲気はかなりいい。人気の出そうなアイテムだ |
今回、「フロントミッションオンライン」は映像のみの出展に留まったが、映像にはゲームの内容をうかがえる様々な要素が含まれていた。5台のモニターから次々と展開される同作の世界は、実際にヴァンツァーに乗り込んだゲームプレイ状態の映像が中心となっており、このタイトルに興味を持っていた人ならばそれだけでも一見の価値があると思われる。
出展映像内のシチュエーションも多岐に渡り、ズームを駆使した狙撃のような遠距離戦から、中~近距離、さらには格闘戦の模様など様々な場面が公開されている。また、プレーヤーとその仲間のヴァンツァーが基地の防衛を行なっている場面もあれば、反対に基地を破壊している映像も見られ、オンライン対応ゲームである本作ならではの特色も伺えるた。さらに、生き物のような動きをする巨大兵器のような敵との戦闘も入っていたことも付け加えておこう。
ネットワークゲームとしては気になるであろう、他プレーヤーとのコミュニケーション部分においても、チャットで回復を要請されて回復行動をとるヴァンツァーの姿や、前述の巨大兵器に集中攻撃をする意思をチャットで伝えるなど、実際のプレイに近いであろう場面も見られた。
出展映像以外では、すでに募集が締め切られているが、ファンが一番興味を持っているであろう、「クローズドβテスト フェイズ1」開始日がブースにて「11月4日」とアナウンスされていた。
また、ブースには、フロントミッショントレーディングアーツ“ゼニススペシャルカラーバージョン”のフィギュアを特別に復刻して配布しているとのこと。配布に関しては定期的に行っているが、数に限りがあるので注意したい。
プレイ画面を中心としたデモムービーが展示されているなか、左端に「βテスト フェイズ1」の告知が見られた | 少量だが配布されていたフロントミッショントレーディングアーツ“ゼニススペシャルカラーバージョン” |
株式会社スクウェア・エニックスが贈るサガシリーズの中でも大ヒット作である「ロマンシング サガ」をリメイク、さらにシナリオの大幅追加などにより、まったく新しい姿に生まれ変わった「ロマンシング サガ ミンストレルソング」。今回のTGSでは試遊は約20分で交代する試遊可能タイトルとして出展されていた。
まず、ブース内に入ると四方を仕切られた部屋に設置されているスクリーンより、初公開となるムービーが展開される。その映像は旧「ロマンシング サガ」に登場した主人公キャラクタに加え、今作で初登場となる新キャラクタも交えた主要キャラクタが紹介されていく。その中では戦闘画面もすでに公開されており、旧作にはなかった、技から発生する連携の存在に加え、敵モンスターも連携を使用してくるという場面が見られた。
ほかにも、前作の場面もあれば、まったく新しいシナリオに登場するであろう場面なども映像からは見られ、今作がリメイクでありながら、新たな「ロマ サガ」であることを印象付ける出展内容となっている。
映像の上映が終了すると、いよいよプレイスペースへ移動する。ちなみに、この移動の際には、映像にも登場する吟遊詩人が奏でるギターがかたどられた特性ネックストラップをもらうことができたのが嬉しいところだった。
プレイスペースでは、2キャラクタのどちらかを主人公に選択できる特別バージョンがプレイできる。また、プレイの際はヘッドホンを装着してのプレイとなるのだが、音楽に定評のある作品だけにまたまた嬉しいところだった。ゲーム自体は、シナリオの一部からスタートし、移動などの操作感や戦闘も楽しめるように作られており、連携などを閃くところも見られた。
ブース内の映像上映スペースにて。プレゼントとしてもらえるネックストラップは後ろのポスターにも描かれているギターの飾りがつけられていた | 後半では実際にプレイが可能。アイシャとホークのどちらかを選んでプレイできた |
(2004年9月26日)
[Reported by 林 智加良 / 山村智美]
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