入場料：1,200円(小学生以下無料)

　タイトーを中心に、音楽館、D3パブリッシャー、ジャレコ、スターフィッシュ、プリンセスソフトの6社合同で展開するタイトーブースは、今年もボリューム満点のステージを展開。PS2「ツキヨニサラバ」でアリス役を演じる声優の榎本温子さんが総合司会を担当し、ほとんど間を置かずに連続で行なわれるイベントに、タイトーブースのステージは常にたくさんの人が集まっていた。

　今回タイトーが一番力をいれていたと思われるのが、PS2「ツキヨニサラバ」。RPG「幻想水滸伝」シリーズのディレクション・企画・シナリオを担当していた村山吉隆氏が企画・シナリオを担当しているハードボイルドなガンアクションだ。ブース受付では1時間毎に「ツキヨニサラバ 体感版」の配布会が行なわれ、毎回大行列ができていた。

　ステージで午前と午後の2回行なわれたイベントでは、その村山吉隆氏を迎え、「ツキヨニサラバ」の世界観、キャラクタ、音楽の解説が行なわれた。村山氏は「以前から『男達の挽歌』や『マトリックス』のような映画のガンアクションをゲームに持ってこれないだろうかと考えており、それらの映像表現をゲームとして落とし込むことができたと思う」と本作の魅力をアピール。

　本作は、村山氏以外にも多数の著名なクリエーターが名を連ねている。キャラクタデザインは「スプリガン」、「ARMS」などを手がける漫画家の皆川亮二氏が担当。音楽は「ゼノサーガ」、「クロノトリガー」などを手がけた光田康典氏と、村山氏と何度もコンビを組んできた東野美紀氏が担当。ゲームではあまり使われることのないスウィングジャズに関して、光田氏はビデオメッセージで「キャラクタがすごくかっこいいので、それに合わせたかっこいい音楽となるように頑張っています」と意気込みを語った。

　その後会場で初公開となったオープニングムービーは、そのアップテンポなスウィングジャズと皆川氏のキャラクタ、村山氏の世界観が見事に融合し、非常に魅力のあるものに仕上がっていた。特に音楽が鳥肌モノで、ステージ近くを歩いていた人も足を止めて聴き入っていた。

　なお、今回試遊できたバージョンの完成度は60%だという。周囲の時間を遅くするシステムがまだ完全に調整されていないということだったが、村山氏の言うところの「『男達の挽歌』や『マトリックス』のような映画さながらのガンアクション」の片鱗は、十分に体感できた。

　なお、TGS2004の最終日となる26日には、キャラクタデザインの皆川亮二氏も舞台に登場するそうだ。

　昨年に引き続き、「トレインシミュレーター」シリーズのプロデューサー向谷実氏による新作プロモーションが行なわれた。今回もキレがよくわかりやすいトークを展開し、観客からは常に笑い声が上がっていた。

　今回のキーワードは「空港」。羽田空港から品川を通り、泉岳寺までの京急線、泉岳寺から押上までの都営浅草線。そして、押上から青砥までの京成線。トレインシミュレーターのボリュームとしてはここまででもOKなのだそうだが、前作の「トレインシミュレーター九州新幹線」で2層式DVDを採用したこともあり、「なんだー、まだガンガン（データが）入るなぁ。もっとやってみたいなあ」という向谷氏の独断と偏見(?)で成田空港までの路線を収録。それだけでは飽き足らず上野-青砥間と、上野-成田空港の「スカイライナー」までもを収録。総計約170km、羽田-成田間に至っては乗車時間2時間6分(!)というすごいボリュームとなった。

　今回の収録路線を聞いて、鉄道マニアなら「ん?」と思う部分があるかと思うが、向谷氏は当然そこもチェック済み。「トレインシミュレーター＋電車でGO! 東京急行編」でもあった急行抜かれモード、エアポートライナーがスカイライナーに抜かれる八千代台と佐倉の退避も当然収録。「これをやらなければ我々のクォリティは維持できません!」と断言する向谷氏に、“うんうん”とうなずくファンが多く見受けられた。

　今回は、これまでのトレインシミュレーターよりもさらにゲーム性を重視。「ライセンス」と呼ばれる路線を運転するための免許や、プレイによって得られるポイントによる車両の購入・検車などが導入された。電車を操縦するだけではない、というよりも、さらに「電車の運転士」を疑似体験できるであろう新たな楽しみも提示されている。

　これから始めようという初心者のためには、車種・速度・勾配など様々なシチュエーションを設定して行なえるブレーキ練習モードなども追加。トレインシミュレーターで最も難しいと思われる「停車」のみに特化して繰り返し練習できるようになった。

　気になる発売日は、来年2005年2月の予定。今回は残念ながらプレイアブル出展は行なわれていないが、ショー最終日にも本ステージは開催される。鉄道ファンのみならず、向谷氏のおもしろトークに興味のある人はぜひチェックしよう。

　D3パブリッシャーからは、PS2「SIMPLE2000」、「SIMPLE2000 Ultimate」シリーズの新作が多数出展。他にも、ジャイアント・ロボだけでなく敵組織BF団のロボットも使用できる対戦アクション、PS2「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION～地球が静止する日～」（11月3日発売予定、6,090円）、来年の映画公開に先駆けPS2/GC/Xbox/GBAの4機種で同時発売となる「Mr.インクレディブル」（12月2日発売予定、6,090円/GBA版は5,040円）など多数のタイトルがプレイアブル展示されていた。

　また、プリンセスソフトからは、PS2「W～ウィッシュ～」（9月30日発売予定、通常版7,140円/初回限定版8,820円）と、PS2「Φなる・あぷろーち」（10月7日発売予定、通常版7,140円/初回限定版8,190円）が、ジャレコからは武装パトカーを操り犯罪者に立ち向かうカーアクションのPS2「高速機動隊 ～World Super Police～」（今冬発売予定）が映像出展されていた。

　これら以外にも、タイトーブースでは多くのタイトルがプレイアブル出展されていた。ぜひ実際に会場へ向って、自分の目と手でゲーム内容を確かめてみて欲しい。



□タイトーのホームページ
http://www.taito.co.jp/
□コンピュータエンターテインメント協会(CESA)のホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「東京ゲームショウ2004」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□関連情報
【9月25日】東京ゲームショウ2004 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040925/tgslink.htm

(2004年9月25日)

[Reported by 黒鉄タカスエ]

GAME Watchホームページ

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