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UKゲームショウ現地レポート

Game Stars Liveレポート EIDOSブースレポート
~新「TOMBRAIDER」は2005年E3で公開!~
映画公開前に「スター・ウォーズ エピソード3」のストーリーを知る方法!

9月1日~5日まで開催(現地時間)

会場:ExCeL London

 最近ビッグヒットに恵まれないパブリッシャーEIDOS。しかし、ブース内は年末に向けての新作オンパレードで活気に満ちていた。


■ 正当新作「TOMBRAIDER」を初めてCORE DESIGN以外が開発!

 昨年発売された「TOMBRAIDER~美しき逃亡者」が世界的に低い評価を受けてしまい、窮地に追い込まれた「TOMBRAIDER」シリーズ。一度はシリーズ終焉の噂も流れたが、今回正式に続編が制作されることが明らかとなった。EGNやGSLのEIDOSブース内にデモ展示等はなかったものの、会場で配布された冊子にはシリーズ続投の告知が記されたのだ。新「TOMBRAIDER」について、今回のEIDOS取材で明らかとなった情報と、現在までに判明している情報を今一度整理してみることにする。

GSL会期直前に、GAME Watch取材チームは英EIDOS本社を直撃取材した。写真はEIDOSロビーに飾られていたララ・クロフトの衣装


 まず、開発スタジオは英国のCORE DESIGNから米国サンフランシスコのCRYSTAL DYNAMICSに移されることとなった。CRYSTAL DYNAMICSは「Legacy of Kain: Soul Reaver」シリーズの開発を手がけたゲームスタジオとして有名で、'98年11月よりEIDOS傘下となっている。高い技術力とセンスのよいゲームデザインが行なえるスタジオとしてEIDOSの信頼を得ており、今回の「TOMBRAIDER」シリーズの再出発にあたっては大抜擢を受けた格好になる。

 オリジナル「TOMBRAIDER」を開発し、ここまでシリーズを熟成させてきたCORE DESIGNは、「TOMBRAIDER」シリーズの開発権を失うものの、開発チームは解散されず、現在はEIDOSプロデュースの下、とある新作の開発に着手しているという(タイトルはまだ未発表)。

 ゲームエンジンは新エンジンベースとなる見込みなものの、具体的なエンジンの仕様は明らかにされていない。ただし、CRYSTAL DYNAMICSはCORE DESIGNが「美しき逃亡者」のために開発したシェーダー技術等には自由にアクセスするできること、CRYSTAL DYNAMICSが開発した最新作3Dシューティングゲーム「SNOWBLIND」が、かなりグラフィックス表現に傾倒した作りになっているためにかなり期待できそうではある。

「美しき逃亡者」より。来年こそはまた彼女、ララ・クロフトに会えるのだ
 当初「美しき逃亡者」はCORE DESIGNが新「TOMBRAIDER」3部作としてシナリオを用意していたが、CRYSTAL DYNAMICSが手がける新「TOMBRAIDER」ではそのシナリオを採用しない見込みだという。つまり、「美しき逃亡者」の続きのストーリーは幻となる可能性が強く、「美しき逃亡者」で初顔見せとなった、もう1人の主人公「カーチス・トレント」は、もうプレーヤーキャラクタとして登場しないことも考えられるというのだ。「美しき逃亡者」のラストで消息不明となったカーチスは、まさにそのまま消息不明ということになるかもしれない。

 新「TOMBRAIDER」については、来年2005年早々に発表が行なわれ、2005年のE3では実際に動作する新生ララ・クロフトに会えるようだ。今から楽しみにしていよう。


■ 「IMPERIAL GLORY」~ヨーロッパの動乱の歴史をRTSにて再現

 1789年のフランス革命以降のヨーロッパの動乱の歴史を題材にした歴史ストラテジーゲーム。登場文明はイギリス、フランス、ロシア、プロシア(ドイツ)、オーストリアハンガリーの5つ。このうちのいずれかを選択してヨーロッパ大陸の制覇を目指す。

 外交や内政はターンベースで進行、施設の建設やテクノロジーの研究は地図のようなメイン画面上で行なっていく。戦闘は地図画面上の同エリアに敵軍勢と居合わせたときに行なわれる。

舞台となるのは18世紀から19世紀までのヨーロッパ大陸 各文明は特有のテクノロジーを有しており、それぞれの研究を進めることで軍事力……ひいては国力を増強させることが可能


 戦闘画面はフル3Dグラフィックスを採用。地形、木々、ユニットなどの全てがリアルタイム3Dグラフィックスにて描かれる。各ユニットの動きは非常にリアティ溢れるアニメーションで再現され、大軍勢対大軍勢が激突する様は映画の中の合戦シーンさながらのスペクタクルとなっている。

イギリス軍の軍事カスタマイズ画面。各文明は特有の兵ユニットを有している 歴史的名所が戦場になる場合はそのランドマーク的建造物が見られることも
大軍勢同士がぶつかり合う戦闘シーンは本作の見所の1つ
50以上の地形ロケーションを再現。ヨーロッパ大陸内の歴史的スポットのほぼ全てがゲーム内で再現される


 海洋戦がリアルなのも本作のウリ。当時の戦艦は船体側面に備え付けられた砲台からの攻撃しか行なえなかったことにくわえ、旋回速度が遅かったわけだが、本作の海洋戦ではこの部分を忠実に再現したゲーム性を採用。艦船同士の接近戦ではいち早く敵艦をこちらの側面側の射程に呼び込んだ方が先制攻撃が行なえるようになっている。

 開発は、EIDOSの稼ぎ頭タイトルのひとつ「COMMANDOS」シリーズを手がけたスペインのPYRO Studiosが担当。各文明ごとの史実を下にしたシングルプレイキャンペーンの他、自由な組み合わせの戦闘が楽しめるランダム戦、2人から4人の人間プレーヤー同士が同時対戦できるネットワークベースのマルチプレーヤーのゲームモードもあり。

 プラットフォームはPCのみ。英国での発売時期は2005年初旬を予定。

大迫力の海洋戦。海面の表現も実にリアル 海面にしかれた緑色の帯のようなエリアがその艦船の射程を表している。かつての同種ゲームの海洋戦に比べ、徹底したリアリズムの再現にこだわっているのが特徴



■ 「CHAMPIONSHIP MANAGER 5」~世界トップシェアのサッカークラブ運営シミュレーションゲームの最新作が登場

 同種ゲームである「TOTAL CLUB」(EA)、「FOOTBALL MANAGER」(SEGA)を抑え、圧倒的な人気を誇るのがこの「CHAMPIONSHIP MANAGER」シリーズ。世界中の実在のサッカーリーグとサッカークラブ、そして選手のデータを取り扱っているのが特徴で、いわゆる選手を動かして楽しむサッカーゲームではなく、サッカークラブそのものの運営を楽しむタイプのゲームだ。

 プレーヤーは好きな国の好きなリーグの好きなクラブを運営することができる。クラブ運営で獲得した利潤を元手に海外の有力選手をトレードして、ドリームチームを作ることも可能。サッカーファンならば誰もが思い描く「if」を画面の中で密かに楽しむことができる。

 英国での発売は2004年10月を予定。プラットフォームはPS2、Xbox、PC。

なお、2005年1月にはオンライン対応版リリースも予定され、オンライン対応版では他プレーヤーが運営するクラブとの対戦が楽しめるようになるという。こちらの登場も楽しみだ



■ 「CRASH'N'BURN」~超高速域のデストラクションダービー

 一口で言えば、バイオレンス系公道レーシングゲーム。たしかにレースの勝利条件は「1位になること」なのだが、「敵を追い抜いて上位に上がる」というよりは「敵をクラッシュさせてのし上がっていく」ことが重要になってくるのが、このゲームの特徴。

 登場する全ての自動車は部品単位で破壊可能なオブジェクトとして設定されており、クラッシュ時には実際のそのパーツが変形し剥がれていく。そのダメージの受け方によって車の機能に影響するようなシステムを採用しており、たとえばハンドルを切ったときにクラッシュすれば、車軸が変形してしまい、ハンドルのニュートラルポジションが変わりまっすぐ走ることが難しくなってくる。

 ゲームモードは公道を舞台にしたバイオレンスレーシングモードの他、スタジアム内でお互いの車をぶつけ合い、最後まで走行可能な状態を維持できた1台が勝者となるデスマッチバトルや、時限爆弾を敵車に押しつけあう、ドッジボール的なゲームモードまでを備えている。

 プラットフォームはPS2、Xbox。英国での発売時期は2004年10月を予定。

 ちなみに、この作品はEIDOSとしては初のネットワーク対応のコンソールゲーム作品となり、実際にネットワークに接続しての対戦プレイが可能となっている。オンラインプレイ時には自分カスタマイズしたオリジナルマイカーが相手プレーヤーのゲーム機でも表示されることとなるため、MMORPGをプレイしたときににも似たアイデンティティのアピールが楽しくなる。なお、PS2対Xboxのような異なるプラットフォーム間での対戦はサポートされない。

オーバー200km/hのハイスピード世界で敵車を破壊しながら走破していくプレイ感は本作独特なもの。登場車種は全て実車をモチーフにした架空のものになる



■ 「GET ON DA MIC」~リアル版「パラッパラッパー」?

 世界初の“ヒップホップ”のカラオケゲーム。お手本として表示される歌詞をリズミカルにマイクに向かって歌っていき、観客を陶酔させることができればスコアとしてギャラを稼いでいく。グルーヴが決まらなければ観客は減っていき、高いスコアが得られなくなる。元祖音ゲーの「パラッパラッパー」を実際にマイクを使って自分の声でプレイする……というイメージが近い。

 なお、ヒップホップ……ということで、歌謡曲のカラオケと違い、音程の判定はないそうで、アクセントの位置や音量が合っていれば“よし”とされるとのこと。音痴の人も安心してプレイできるというわけだ。さらに言えば、言語の語彙判定は行なわれていないそうで、単語が読めない場合は「あー」、「うー」と叫ぶだけでもいいのだとか。あえていえば英語がダメな人もプレイできると言うことになる。

 2つのマイクを接続して対戦プレイも可能、あるいはセッション形式の協力プレイスタイルも可能。EyeToyカメラにも対応しており、ゲーム画面に自分を出して、ミュージックビデオライクな演出と共にラップが歌えるという。

 プラットフォームはPS2とXbox。発売時期はPS2版は2004年10月。Xbox版は来年2005年3月頃を予定。なお、パッケージにはマイクが2本標準付属する。また、先行してSCEEより発売されているカラオケソフト「SingStar」に付属しているマイクとの互換性は保証しないとしている。

ゲーム中に提供された楽曲は40曲以上。参加アーティストは欧米で人気のDr. Dre、Jkwon、Missy Elliot、Lil Kim、Tupacなど



■ 「SNOWBLIND」~CRYSTAL DYNAMICS初のFPS。日本語版のリリースも予定

 新「TOMBRAIDER」シリーズの開発が決まったことでクローズアップされることが多くなったCRYSTAL DYNAMICSが開発した初めてのFPS(一人称シューティングゲーム)。

 舞台は、人体をナノマシンで改良できる程度に科学が進化した近未来の香港。政府側と反乱軍側とが争うこの世界で、プレーヤーは、やっと実践投入されるようになったナノマシン人体改造に対応した特殊能力兵NATHAN FROSTに扮することとなる。

 世界観とビジュアルは、同じEIDOSから発売中の「DeusEx:Invisible War」に似通ったものになっているが、ゲームスピードはDeusExと比べればかなり早く、そしてゲーム性もアクション性重視な方向に振られている。

 プラットフォームはPS2、Xbox、PC。英国での発売時期は2005年1月を予定。PS2版に限っては日本語化のプロジェクトも進行しているとのことで、早ければ3月にも発売される見込みだとのこと。




■ 「LEGO STARWARS」~エピソード3を映画公開前に体験せよ

 子供用玩具LEGOブロックベースのキャラクタ関連商品で人気シリーズとなっている「スター・ウォーズ」のLEGOシリーズ。これをコンピュータ上でリアルタイム3Dグラフィックスで再現。しかもゲームにしてしまったという珍作がこの「LEGO STARWARS The Videogame」。

 ゲーム世界は小さい小道具から大道具、キャラクタ、宇宙船に至るまでが全部LEGOで再現されており、実在するLEGOブロックのパーツで再現されているのが特徴。市販されているLEGOスター・ウォーズのパッケージ商品がそのままゲーム内に登場していたりもする。

ジェダイならばフォースパワー、ドロイドならばハッキング能力など、それぞれの特殊能力を駆使してステージ内に仕掛けられたトラップを解除して進んでいくことになる
 ゲームのベースシナリオは新3部作であるエピソード1、2、3。プレーヤーはオビ・ワン、クワイ・ガン、アナキンといった映画作品の主要キャラクタを使って冒険に挑む。三人称視点の3Dアクションゲームスタイルのゲームシステムを採用。シナリオの都合上、複数キャラクタが登場するシーンでは、リアルタイムに操作キャラクタの切り替えが可能だ。

倒した敵はバラバラになりLEGOブロックパーツになってしまう演出にも笑いをこらえきれないはず
 ジャージャービンクスとの対面シーン、ダースモールとの対決シーンなどなど、映画での名場面の全てがLEGOで再現されているのが笑いを誘う。ただし、あくまで「おもちゃが勝手に動いている」というコンセプトであるため、台詞回しは一切なし。このためプレイに英語力は必要ない。

ゲームに登場するLEGOで再現されたスター・ウォーズキャラクタ達は実際にLEGO関連商品として市販されているものもある
 一度クリアしたステージは、シナリオ展開を無視したキャラクタでプレイ可能。たとえばエピソード2シナリオをエピソード1で死んだはずの敵側のキャラクタであるダースモールでプレイすることもできたりする。

 ところで、エピソード3の映画は未公開なわけだが、なんとそのエピソード3のシナリオの最後までが本作に盛り込まれることが明かとなり、ゲームファン以外からの注目も集め始めている。本作の発売時期は2005年4月を予定しており、これは映画版エピソード3の公開1カ月前ということになる。つまり、映画公開1カ月前にこの作品をプレイすればストーリーの全貌を知ることができるのだ。

 プラットフォームはPS2、Xbox、PC、ゲームボーイアドバンス。



□Eidos Interactiveのホームページ
http://www.eidos.com/
□ECTSのホームページ
http://www.ects.com/
□European Games Networkのホームページ
http://www.europeangamesnetwork.co.uk/
□Game Stars Liveのホームページ
http://www.gamestarslive.co.uk/
□「IMPERIAL GLORY」公式ページ
http://www.imperialglory.com/
□「CHAMPIONSHIP MANAGER 5」公式ページ
http://www.championshipmanager.co.uk/
□「CRASH'N'BURN」公式ページ
http://www.crashnburngame.com

(2004年9月3日)

[Reported by トライゼット西川善司]


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