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マイクロソフト、「Mac Games Collection」を正式発表
第1弾は「Halo: Combat Evolved」、完全日本語版で今秋発売

7月23日開催

会場:代官山UNIT

 マイクロソフト株式会社は、7月23日、代官山のクラブスペースUNITにおいて、Macintoshプラットフォームのゲームの提供を目的とした新ブランド「Mac Games Collection」を正式発表した。第1弾タイトルは、「Halo: Combat Evolved」で、Windows版と同様、完全日本語版でのリリースとなる。発売時期については2004年秋とし、正確な発売日や価格等の情報については8月上旬に改めて発表するとしている。

会場となった代官山のクラブスペースUNIT。7月にオープンしたばかりだという
 「J-WAVE CREATIVE & COOL SESSION powered by Microsoft Office for Mac」と名付けられた今回のイベントは、マイクロソフトがスポンサードしたJ-WAVE主催のクラブイベント。そもそもの主体は、J-WAVE等で活躍するアーティストたちによるコラボレーションライブ。

 このライブに招待された300組600名のリスナーに対して、スポンサーのマイクロソフトが本日発売された「Microsoft Office 2004 for Mac Professional Edition」を紹介し、その場で体験して貰おうという趣旨である。

 会場のテーブルスペースには、PowerMacやPowerBookが配置され、「Office 2004」やその他対応アプリケーションなどが自由に試せるようになっており、Macの隣には、デザイン性に優れたMacにピッタリといわんばかりにマイクロソフトの新型マウスOptical Mouse by S+ARCKがこっそり添えられていた。Optical Mouse by S+ARCKは、世界的なデザイナーPhilippe Starck氏がデザインしたマウスで、7月8日に北米で発表されたばかり。日本での実機の公開はこれが初となる。

試遊コーナーでは、通常のゲームイベントの客層とは異なる人たちが熱心にゲームをプレイする姿が見られた。男性より女性のほうが多かったようだ

こっそり本邦初公開されていた「Optical Mouse by S+ARCK」。確かにマイクロソフトのマウスの中ではもっともMacと相性のいいマウスだろう

プレゼンを行なうマイクロソフトの風間彩氏
DestineerのAl Schilling氏。「日本のMacユーザーは『Halo』を存分に楽しんでほしい」とコメント
Mac版「Halo」のグラフィックス設定画面。シェーダーの選択やフルスクリーンアンチエイリアシングの設定が可能
 さて、こうしたユニークなイベントにおいて、マイクロソフトの隠し球として最後に紹介されたのが「Mac Games Collection」の第1弾タイトル「Halo: Combat Evolved」である。プレゼンテーターは、新ブランドの仕掛け人である風間彩氏。

 風間氏は、日本が世界的に見てMacintoshユーザーが多い割に、日本語化された対応ゲームが少ないことに着目。そこで米Microsoftを介し、数年前から「Age of Empires II」を皮切りに数多くのマイクロソフトタイトルのMac版の発売を行なってきたDestineerとパートナーシップ契約を結び、「Mac Games Collection」として、複数タイトルの日本語版を発売することにしたという。

 DestineerのMac版移植販売部門であるMacSoftは、今回発表された「Halo」のほか、過去に「Age of Empires II」、「Links LS 2002」、「Age of Mythology」、「Dungeon Siege」といったMSタイトルを発売してきており、現在も「Rise of Nations」を北米市場で8月末発売に向けて移植作業を続けてきている。今回「Mac Games Collection」と新ブランドを立ち上げたのも、こうしたバックグラウンドがすでに存在するが故であり、企画した風間彩氏および、ゴーサインを出したマイクロソフトの着眼点はなかなか鋭いと言わざるを得ない。

 その第1弾としてはまさに格好のタイトルである「Halo」は、基本的にWindowsの完全移植となっている。Windows版と同様、テキスト、ボイスともに完全日本語化され、マイクロソフトのマウスを使えば、ほぼ同じインターフェイスでゲームをプレイできる。

 APIはDirect XからOpenGLに完全に置き換わっているが、まったく同じグレードのビジュアルを実現。ネットコードも同一のため、Windows版ユーザーとのマルチプレイにも対応している。Mac版ゆえのダウングレードという要素はひとつもなく、Windows版と同等のクオリティを備えた完全移植版となる。

 MacSoftのGeneral Manager Al Schilling氏によれば、「Halo」の移植作業は、通例となるAPIの換装作業に加え、「Halo」のハイクオリティの3Dグラフィックスを安定したパフォーマンスを実現するために、相当の努力を要したという。特に頂点シェーダーまわりの表現に関しては、ノートPCに搭載されている3Dチップでも正常に描画できるように、ATIなどハードベンダーから協力も得たという。こうした結果、対応機種は、PowerBook G4クラスまで下げられている。移植とはいえなかなかの労作となっている。

 会場では実際に日本語版を使ったデモンストレーションも行なわれたが、Windows版からの完全移植なので、既視感ばかりが先行してインパクトには欠けたが、実際にデスクトップから起動して、激しく視点を動かしながらプレイするシーンを見ると、「おっ」という気になる。

 Mac特有のシネマディスプレイやワイドディスプレイにもアプリケーションレベルで対応しており、トータルで見ても特にこれといった死角は見あたらない。今後のラインナップの拡充も含め、Macユーザーにとっては要注目の新ブランドといえそうだ。

Mac版「Halo」のゲーム画面。Windows版と比較しても遜色のないグラフィックスを実現している。シネマディスプレイやワイドディスプレイにも対応するほか、ウィンドウ表示にしてデモ映像を流し続けるといった幅広い使い方が可能

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/games/
□「Halo: Combat Evolved」のホームページ
http://www.microsoft.com/japan/games/halomac/default.asp

(2004年7月24日)

[Reported by 中村聖司]


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