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かわいい? リスのド派手なアクション
Rare開発のXbox「Conker: Live and Reloaded」

会期:5月14日~5月16日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

■ ニンテンドウ64版「Conker's Bad Fur Day」をリメイクして収録

Conker Live and ReloadedのリードプログラマーであるChris Marlow氏。とにかく自ら楽しみながら開発しているそうだ
 見た目はとてもかわいいリスのConker(コンカー)だが、酒を飲み葉巻をくわえ、悪態をつき放送禁止用語をばんばんしゃべり、銃を撃ちまくる。ニンテンドウ64用のタイトルとして海外で発売され、非常に過激な内容ながら高い評判を得た英Rareのアクションゲーム「Conker's Bad Fur Day」の流れをくむゲームが、装いも新たにXboxで登場することになった。それが「Conker Live and Reloaded」である(昨年のE3では「Conker: Live and Uncut」というタイトル名で紹介されていた)。

 今回、この「Conker Live and Reloaded」のリードプログラマーであるChris Marlow氏によって、ゲーム内容や現在の開発状況などについて説明していただいた。

 「Conker Live and Reloaded」は、基本的にはXbox Liveに対応した対戦アクションゲームだ。その点に関しては、「Conker: Live and Uncut」とほぼ同じと考えていい。しかし「Conker Live and Reloaded」では、シングルプレーヤーモードが追加となっている。そのシングルプレーヤーモードとは、ニンテンドウ64の「Conker's Bad Fur Day」のリメイク版である。Microsoftブースに展示されている「Conker Live and Reloaded」の試遊台では、マルチプレーヤーモードのみが楽しめるようになっており、シングルプレーヤーモードはプレイできなかったが、そのシングルプレーヤーモードがプレス関係者などに限り初めて公開された。

 「Conker Live and Reloaded」のシングルプレーヤーモードは、ニンテンドウ64版と比べ、新たなシナリオなどが用意されているわけではなく、基本的には全く同じ内容となっているそうだ。まさしくXbox版の「Conker's Bad Fur Day」と言ってしまっていいだろう。事実、ニンテンドウ64版と全く同じ感覚でプレイできるように開発を進めているそうだ。とはいえ、全ての面で全く同じというわけではない。Xboxの能力を最大限に発揮させ、グラフィック面やゲーム中のエフェクトなどは大幅に進化している。

 まず、一見してわかるのが、グラフィックの進化だ。Conkerはファーシェーディングによってふさふさとした毛に覆われ、セルフシャドウによるリアルな影もつけられている。もちろん、キャラクタのイメージだけでなく、フィールドの描写も大きく進化している。視野を広げ、起伏もしっかりと描写することによって、広大なゲームフィールドや立体感を感じさせるグラフィックとなっている。また、登場キャラクタの動きも非常にスムーズだ。アニメーションに関しては、ほぼ全て作り直しているそうである。さらに、カメラワークも大幅に増やしているそうだ。

 今回見せて頂いたのは、まだ開発途上バージョンで、一部にはニンテンドウ64版のグラフィックがそのまま使われている部分も存在したが、基本的に、ゲーム内の全てのグラフィックをブラッシュアップし、クオリティは大幅に向上することになる。ちなみに、当初はニンテンドウ64版のデータで使い回せるものがあれば使うつもりだったが、実際にはほとんどが使えず、それだけやらなければならないことが多くなってしまったそうだ。Xbox版ではハードウェアの制約が大幅に緩和されるため、とにかくやりたかったことをどんどん取り入れていきたいそうである。

 また、ニンテンドウ64版では、前半部分の難易度が非常に高かったそうだが、Xbox版では前半はやさしく、後半になるほど難易度が上がっていくように、難易度の面でも調整が入っている。例えば、Xbox版ではマルチプレーヤーモード同様に武器をいつでも使えるように変更されている部分もあるそうだ。その部分では難易度が下がってプレイしやすくなっているそうだ。

これがXbox版のConker。ふさふさとした毛がはえ、見た目もかなりかわいい。セルフシャドウも駆使し、非常にリアルになっている このように、画面をみただけではとにかくかわいいキャラなのだが、性格は強烈だ フィールドも大幅にクオリティが向上。遠くまで描写されるようになり、広大なフィールドが感じられる
面によっては、いつでも武器が使えるようになり、ニンテンドウ64版より難易度が下がっている部分もあるそうだ 武器を撃ちまくるかわいいリスの図。血しぶきもとびちり、かなり強烈だ このボスは、まだニンテンドウ64版のグラフィックそのままだそうだが、これも描き直されることになるそうだ



■ ゲームの中核となるのはやはりマルチプレーヤーモード

こちらはマルチプレーヤーモード。ゲーム性は、強力な武器を使って敵を殺しまくる、いわゆるFPS系である
 ここまでシングルプレーヤーモードの話が中心となったが、このシングルプレーヤーモードはどちらかと言えばおまけ的な存在だそうで、やはりこのゲームの中核となるのはマルチプレーヤーモードだ。ちなみに、マルチプレーヤーモードは、Xbox Live経由での多人数プレイだけでなく、1人でも楽しむことも可能となっている。

 マルチプレーヤーモードでは、Conkerはもちろんのこと、強力な武器を使えたり、忍者のような特殊能力を使えるような6種類のキャラクタが用意されており、それらを選択してプレイ可能となっている。武装ジープや武装ヘリなど様々なビークルも用意されている。利用できるビークルはキャラクタによって異なるそうだ。もちろん、武器も非常に多彩で、マシンガンやハンドガン、ロケットランチャー、手榴弾などはもちろん、剣のようなものも用意されている。

 面白いキャラクタは、“スニーカー”と呼ばれているもので、見た目ライトサーベルのような剣を振り回し、姿を透明にして移動したり、アクロバティックな動きを見せる。強力な火器は使えないようだが、スニーカーでのプレイ自体はかなり楽しそうだ。

 また、マルチプレーヤーモードにはポイントシステムが用意されている。敵を何人やっつけたとか、ある決められた指令をクリアするなどするとポイントがもらえ、そのポイントによってランクが付けられ、新しい装備や勲章などがもらえるそうだ。それらはゲーム中のキャラクタに反映されるため、対戦相手がどの程度のランクなのかが一目でわかるようになっている。

 「Conker's Bad Fur Day」は、ゲームの内容が内容だけに、「これはニンテンドウ64の雰囲気になじまない」などと、かなり風当たりも強かったそうだ。とはいえ、開発スタッフは自分たちが作っているゲームを自分たち自身が楽しみながら作っていたそうで、そういった意味では「Conker's Bad Fur Day」がニンテンドウ64の末期に登場したのが残念に思っていたらしい。このまま埋もれさせてしまうにはもったいない、もう一度作りたいという思いが強く、Xbox版の開発につながったそうだ。

 「Conker Live and Reloaded」の現時点での完成度は、シングルプレーヤーモードが約60%ほどで、マルチプレーヤーモードのほうはかなり完成型に近づいており、あとは細かな部分の調整に入っている段階だそうだ。発売時期は2005年3月が予定されている。

 ちなみに、「Conker Live and Reloaded」が日本で発売されるかどうかは今のところ未定だ。ただし、かなり前向きに検討しているということなので、発売される可能性は高そうな印象を受けた。非常にアクが強く、キャラクタの見た目からは考えられないような下品でグロテスクなシーンも多いため、日本でどの程度受け入れられるか、未知数な部分も多い。また、粗暴な言動で、とにかく言葉遣いが非常に悪くなっているため、吹き替えに関してもいろいろな意味で困難が予想される。もちろん、そういった下品さや粗暴な言動こそが「Conker Live and Reloaded」の魅力でもあるので、もし日本での発売が決定したとしても、そういった部分のテイストが損なわれないようなローカライズを期待したい。

これは、昨年展示されていた「Conker Live and Uncut」の画面。「Live and Reloaded」になってグラフィックが大きく進化しているのがわかる ビークルももちろん登場。これはバギー型のビークル。当然武装されている こちらは武装ヘリ。空から攻撃できるので、かなり優位に戦える
手前のキャラクタが“スニーカー”。持っている武器といい、その姿といい、まさにスターウォーズのパロディそのものだ ややわかりづらいが、このように姿を透明にして、敵に見つからないように行動できる 敵をたくさん倒すなどしてポイントを稼ぐとランクがあがり、このようなメダルなどがもらえる


【スクリーンショット】


□Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/ja-jp/
□関連情報
【5月11日】Electronic Entertainment Expo 2004 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040511/e3link.htm

(2004年5月15日)

[Reported by 平澤寿康]


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