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Electronic Entertainment Expo 2004現地レポート

Microsoftブースレポート PCゲーム編
ベストセラーの続編「Dungeon Siege 2」、「Zoo Tycoon 2」が登場

会期:5月12日~14日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 Microsoftのゲーム部門Microsoft Game Studiosは、今年はまさしくXbox一色といった印象で、PCタイトルはわずかに2タイトルと、例年に比べずいぶん絞り込まれていた。これはXbox事業への完全シフトというよりは、量より質を重視した結果で、ブース内にずらりと並べられたXboxタイトルも実は自社タイトルはほんの一握りでしかない。

 今回初公開初出展されたPCタイトルは、世界最大のソフトハウスのクオリティコントロールを突破してきただけあって、安心して取材できるタイトルばかりだった。注目のゲーム内容をさっそく紹介していきたい。

 なお、Microsoftが提供するゲーム開発プラットフォームXNAで開発されている初のゲームタイトルであるハイファンタジーMMORPG「Vanguard: Saga of Heroes」については別稿で改めて紹介する。


■ スケーラブルなゲームデザインを採用した「Dungeon Siege 2」

初公開初出展の「Dungeon Siege 2」。プレイしているのは開発元Gas Powered Gamesで同作のプロデューサーを担当しているSteve Wartofsky氏
高解像度テクスチャを採用したモンスターたち。これがまた実に良く動く。もちろんAIも強化されている
 「Dungeon Siege」は、米ゲーム業界の中でも屈指のゲームクリエイターのひとりであるクリス・テイラーがデザインしたフル3DフルインタラクティブのアクションRPG。その続編である「Dungeon Siege 2」も、同氏の指揮の下、新たに複数のゲームクリエイターを加えて、万全の布陣で開発されている。

 「Dungeon Siege 2」は、「Dungeon Siege」の数年後の世界を舞台にしており、基本的なゲームデザインやインターフェイスは前作を踏襲している。前作をプレイしていたユーザーならまったく違和感なく新作をプレイできるようになっている。

 前作から進化した要素は大別して2つあり、ひとつはグラフィックス。今回は、ハードウェアベンダー大手のNVIDIAとATIの協力を受け、プログラマブルシェーダー2.0に完全対応している。グラフィックスエンジンこそ、前作のものがベースとなっているが、エフェクトまわりが完全に一新されており、武器や鎧に対する環境マッピングや、水面の映り込み、滝壺の水しぶき、キャラクタの影の表現などリッチな3D表現が目白押しだ。

 キャラクタモデルを始めとしたあらゆるオブジェクトのテクスチャもかなり高精細になっており、さらにLoDにも対応しているため、全体的にフォトリアルな印象を受ける。ズームインしてキャラクタを良く見てみると、腕飾りや服の装飾などが凝っており、ズームインにも十分耐えられるクオリティを維持している。

 もうひとつの進化要素がスケーラブルなゲームデザイン。通常、コンピュータゲームでは、プレーヤーが取るアクションに対する外的環境のリアクションは常に一定となる。わかりやすくいうと、誰がプレイしても登場するモンスターの数、強さ、宝箱の中身はかわらないのが普通である。

 ところが「Dungeon Siege 2」では、スケーラブルなゲームデザインを取り入れ、プレーヤー側の環境に応じて、ゲーム側のリアクションに変化が生まれてくるという。たとえば、パーティーのジョブ構成によって、宝箱の中身が代わり、パーティーメンバーの数に応じて、途中に出現する敵の数が変わってくる。これにより、プレーヤーは、どういうプレイスタイルを取ろうとも、一定の手応え、難易度で冒険が続けられるわけである。

 同様のゲームデザインを採用し、大ヒットを収めたタイトルに「Diablo」シリーズが存在するが、このデザインを取り入れた背景には、ユーザーからの強い要望があったという。ユーザーニーズに幅広く対応できる確かな開発力こそが同シリーズの強みと言えそうだ。

 ここで同作の基本的なゲームシステムを簡単にまとめておくと、キャラクタの成長はレベルとスキルをミックスさせたものになっており、スキルには高レベルにいくほど細分化されているスキルツリーが用意され、さらに「Specialties」と呼ばれる新たなカテゴリの能力が身につけられる。今回のペットにはエレメンタルも存在し、武器や防具を与えることにより経験値を獲得し、レベルアップを図ることができる。

 クエスト数は全部で30ほど。リアルタイムイベントをふんだんに挿入することにより、ドラマ性が大幅にパワーアップしている。マルチプレイ機能については調整中としているが、何らかの形で導入されるのは間違いないという。Siege Editorについても同じく調整中ということだったが、ベースの部分は前作に輪をかけて優秀なため十分期待できそう。しっかり長く楽しめるアクションRPGに仕上がりそうだ。

【Dungeon Siege 2】
攻撃時や魔法使用時のエフェクトがずいぶん派手になっている。キャラクタの服装も、細かい装飾や服のしわまでよく描き込んでいる。地表のテクスチャが格段に細かくなっている点にも注目。北米での発売時期はクリスマスシーズンが予定されている


■ 世界最強の箱庭ゲームを狙った「Zoo Tycoon 2」

獲物を狙うベンガルトラ。「Zoo Tycoon 2」では、動物の生態にググッと近づくことができる
木に登った猿を盗み撮り。ズームも可能だが、動物は激しく動くため、なかなかシャッターチャンスが掴めない
 「Zoo Tycoon」は、北米では圧倒的な人気を誇る動物園経営シミュレーションゲーム。初代「Zoo Tycoon」シリーズは、アドオンも含めて全世界で450万本を売り上げ、いまやPCゲーム界を代表する箱庭ゲームのひとつにまで成長している。日本でも日本語版が発売されたためご存じの方も多いだろう。

 「Zoo Tycoon 2」は、オリジナルの3Dエンジンを採用し、3Dのメリットを最大限に活かした機能強化を施し、子供からコアユーザーまでをターゲットに箱庭ゲームジャンルの決定版の地位を狙って現在開発されている。基本コンセプトは、「ゲームを学ぶ手間を省く」ということで、マウスひとつで誰でも簡単に動物園が設計できる仕様になっている。

 具体的には、地形パレットを選んでブラシをドラッグするだけで、たちまち自然な地形が造成されるようになっている。サバンナなら、乾燥した地面に加えてそれに適合した草木が一定の間隔を置いて自動的に植えられ、水ならググッと引っ張れば川になるし、ぐりぐり回せば池になる。段差のあるところで引っ張れば段差の箇所に自動的に滝が造成されるなど、実に優秀だ。これだけでも十分魅力的に感じてしまう。

 ゲームの目的は前作と同様、「動物園をゼロから設計し、経営していくこと」だが、それ以外にもさまざまな遊び方が用意されている。ひとつは「ズーゲストモード」で、1人称視点になって、動物園の来場者気分で園内を回ることができる。お父さんが動物園を作って、ゲストモードで子供に遊ばせる、「Zoo Tycoon 2」ではそんな楽しみ方も可能になりそうだ。

 もうひとつは「ズーフォトサファリ」。これはカメラを構えて好きなポイントから写真を撮って、アルバムに収められるということだ。ちなみにこのアルバムはインターネットを介して、第三者に配布することもできる。このアルバム自体は、ゲーム本体から独立したデータになっているため、見るだけならゲーム本体は不要で、ホームページ等に飾ることも可能だという。同作はオンラインプレイそのものは不可というが、「ズーフォトサファリ」は、オンラインコミュニティを強く意識したゲームモードといっていい。

 そして3つ目が「ズーキーパーモード」。飼育員となって、動物居住区に1人称視点で潜り込み、餌を上げたり、水を換えたり、動物を洗ったりすることが可能になっている。動物が好きな人にはたまらないモードだろう。

 なお、「Zoo Tycoon 2」では、動物園の収益構造が大幅に変わっている。これまでは入園料や飲食代がほとんどだったが、今回は寄付金が全体の75%をしめるようになっているという。この寄付金は、来場者が動物園の設備全体に対して満足したときに発生するもので、これを促進させるために園内にはエデュケーターといった新たな人材や、説明パネルなどを配置することができる。少し離れた場所にある動物に対しては、望遠鏡を接地したり、珍しい動物に対してはエデュケーターを置いたりなど、経営者は寄付金を集めるために新たな工夫が必要になるようだ。

 ちなみにこれらのノウハウは、同社のリファレンスソフトである「エンカルタ」シリーズの動物関連データのみを抜き出した「ズーペディア」で学ぶことができる。同作をひととおりプレイすると動物に詳しくなれるというわけだ。

 ちなみに前作で賛否両論だったオブジェクト設置時に動物が好き嫌いの反応を示す行動はなくなっている。このため、見た目、機能、効果などさまざまな側面から検討を重ねたクリエイティブな動物園が作れるようになっている。その代わり動物たちも、食物、水、睡眠、運動といった基本的な欲求に加えて、寝場所、清潔さ、社交、精神といった高レベルの欲求も持つようになっている。

 3Dエンジン採用を機に全方位的な機能強化を果たした「Zoo Tycoon 2」。欧米での発売時期は今秋が予定されている。箱庭ゲームの新定番となるのは間違いなさそうだ。

【Zoo Tycoon 2(動物とおもちゃ)】
本文では触れなかったが、動物に対して用意される数百種類の“おもちゃ”も注目のひとつ。ちなみに象は、その時の気分に応じて100種類近くの絵を描くという

【Zoo Tycoon 2(動物園の風景)】
自分で作った動物園なり遊園地を1人称で楽しむというゲームはこれまでにもあったが、飼育までできるというのは同作が初めて。餌やり、掃除から、通路のゴミ掃除までできてしまえるので、几帳面なユーザーは自分でやってしまうようになるかも!?

□Microsoftのホームページ
http://www.microsoft.com/games/
□「Dungeon Siege 2」のホームページ
http://www.gaspowered.com/ds2/
□「Zoo Tycoon 2」のホームページ
http://www.microsoft.com/games/zootycoon/zoo2/

(2004年5月13日)

[Reported by 中村聖司]


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