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チュンソフト、「20周年記念新作発表会」開催 |
会場:都内ホテル
冒頭にあいさつに立った代表取締役社長の中村氏 |
まず、同社代表取締役の中村光一氏が登壇。「ドアドア」からスタートし、「ポートピア連続殺人事件」、「弟切草」、「不思議のダンジョン」シリーズなど人気タイトルをリリースしてきた同社の歴史を振り返り、「これまで常に新しい刺激、新しい面白さにこだわって、本当にユーザーに満足いただけるものを作ってきた。そして本日、20周年の区切りにふさわしい3タイトルを紹介させていただく。いずれもチュンソフトの精神にのっとり、新しい仕組みにチャレンジしている」とあいさつを行なった。
ビデオメッセージで登場となった任天堂の岩田代表取締役社長 |
「中村さんがずっとこだわってこられたことは、私が大事にしてきたことと非常に大きな共通点があるように思っています。それは物の手触りや手ごたえを大事にして、シンプルでわかりやすく、そして深みがあって遊べる--私が最近あちこちで“間口が広くて奥が深いということがこれからのキーワードだ”と言っているんですが--まさにそういったものをずっと作り続けてきたのが中村さんであり、チュンソフトであると思っている。これからもそうありつづけてほしい、それは遊び手のひとりとしても思っています」
「チュンソフトといえば、『ドラゴンクエスト(DQ)』の開発で名を馳せた、というイメージが強くあると思うが、『HOMELAND』は『DQ』以来久々に手がけられたRPGだそうで、何か新しい取り組みを考えておられるとお聞きしている。ゲームがこれまでのような発展が簡単にできなくなり、やや行き詰まりがある中で、全体的に保守的に見られる風潮が高まっている中では、私は今回の取り組みがとても意義あるものになるのではないかと思っている。『ネットサル』は初めて見せていただいたとき、ハチャメチャなサッカーゲームだなと思った。いかにもチュンソフトらしい、誰でも遊べる間口が広くて奥が深い、そんなソフトに仕上がりそうな気がしています。楽しみにしています」と、チュンソフトのタイトルにかける期待を述べた。
■ ユーザーのGCをサーバーとし、ネットワークプレイを可能にする「HOMELAND」
「HOMELAND」のプレゼンは、メインディレクターの丸田康司氏が登壇した |
さらに、「『HOMELAND』はネットワークRPGとして、革新的要素を盛り込んでいる。延々と遊ぶのではなく、短時間のストーリーを繰り返して遊ぶプレイスタイルで、プレーヤーの遊び方次第で、世界とシナリオが大きく変化する奥の深さを実現した」と前置きした上で、「最大の特徴は、無料で遊べるシステムにある。今までのネットワークRPGと異なり、ユーザーのGCをサーバーにする。我々はサーバーを運営しません。そのためユーザーが自由にオンラインプレイを楽しめる。さらに、ユーザーのGCをサーバーにすることで、“遊べるサーバーシステム”である「神様プレイ」も可能だ。サーバーのGCで遊ぶプレーヤーは、神様となり、空からの視点で下界のプレイに干渉できる。やさしい神様は回復などでプレーヤーを助け、悪い神様はモンスターを発生させて意地悪することだろう。また、シナリオを変化させることもできる」とアピールした。
【「HOMELAND」】 | ||
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バトルはコマンド式。「手つなぎ」することで、つなげばつなぐほどパワーアップする。2人同時プレイも可能 |
(c)2004 CHUNSOFT
□「HOMELAND」のページ
http://www.chunsoft.co.jp/game/homeland/
■ 「バトルランキング」で販促イベントも行なう「ネットサル」
富江慎一郎監督が「ネットサル」のプレゼンテーションを行なった。華麗なリフティングで会場を沸かせた |
「昨年1年間モニタリングを重ねて『ネットサル』は完成した。モニタリングの成果のひとつとして生まれたのが「最強バトルランキング」だ。販売促進専用ハードに接続することでチームデータを登録、配信し、ランキング戦を行なうというもの。商品を楽しみながら、これまでにない遊びを提供できると思っている。実際にゲーム系専門学校で「最強バトルランキング」を行なっており、盛り上がっている。力を入れてイベントキャラバンを行なっていく。私も「サルマスター」として参戦したいと思っている」と店頭スペースをはじめとした販促までを含めた展開をアピールした。
【「シレン・モンスターズ NETSAL」】 | |
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(c)2004 CHUNSOFT
□「シレン・モンスターズ NETSAL」のページ
http://www.chunsoft.co.jp/game/netsal/
■ “教師もの”を開拓するか? 「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」
SCEJのコーポレートエグゼクティブ・佐伯氏があいさつ |
「岩田さんも言っていたが、チュンソフトの特徴は、非常に新しいチャレンジを続けている。過去に大きなカテゴリに挑戦している。20周年記念ということで「3年B組」のCMの武田さんの「先生はあなたです」というメッセージがこのゲームの魅力を見事に言い切っている。この作品はおそらく“教師もの”というジャンルに挑戦されたというとらえかたをしている。たぶんこのソフトが成功したときには、『教師ものというカテゴリに最初に火をつけたのはチュンソフトだった』と後に語られるようなビジネスになれば」と期待のほどを語った。
「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」は、イシイジロウ監督がプレゼン |
【「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」】 | |
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キャラクタは「猫の恩返し」を製作したスタッフが参加 | 会話は「カード・スロット」にて行なわれる。カードをぶつければ会話でき、情報を得られるときはカードがもらえる |
プレーヤーは坂本先生の変わりに「3B」をうけもつことになる | マップを見て、誰に会いに行くかを考えよう。サウンドノベルのザッピング・システムも進化して導入されている |
■ 「3Bの生徒をお預けします」と金八さん
右から、中村社長、上戸さん、鈴木氏、武田氏、柳井氏 |
さっそく、本作「~伝説の教壇に立て!」の主題歌となる上戸さんによる「贈る言葉」の生歌が聴けたのだが、なんと2番は武田氏との師弟デュエット! お2人で歌うのは初めてという。武田氏は「教え子の歌を気に入っている」とコメント。上戸さんもうれしそうな表情を浮かべていた。
師弟でのデュエットとなった「贈る言葉」 | トークセッションは大盛り上がり。会場の笑いもさそっていた |
そして、武田氏はこの「~伝説の教壇に立て!」について、「ゲームなのに敵がひとりもいない。何か問題がありそうだ、(でも)その問題がわからない。“(単純に)答えを探すのではなく、問題を探すことが答えを見つけることだ”というのが独特でいい。“いっぱい問題があるのに気がついていない”そんなこともあるかもしれない(笑)」と感想を続けた。
最後に武田氏は「みなさんにぜひ挑戦してほしい。金八先生は入院しているので、ゲームを遊ぶ方に3年B組をお預けします。金八先生は困ったときにアドバイスはしますが、あなたが3年B組の教師として、生徒の“問題”はいったいどんなものなのか、ということをゲームでさぐりながら--ぜひみなさんも3年B組の教壇に立っていただきたいと思っています。なんでもそうですけど、自分が先生になりますと、案外先生の気持ちがよくわかるものですよ」と締めくくった。本作は、6月24日、7,140円(税込)で発売される予定。
「~伝説の教壇に立て!」のキャラクタデザイン画。武田氏はコピーを自宅にかざっているほど好きな絵だという。鈴木氏は「他人を見ているようだ」と会場の笑いを誘った | ソフトのパッケージ、そして株式会社HORIから同時発売予定のメモリカードが会場に展示されていた |
□「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」のページ
http://www.chunsoft.co.jp/game/3b/
□チュンソフトのホームページ
http://www.chunsoft.co.jp/
□関連情報
【2月27日】チュンソフト、PS2「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」
武田鉄矢さん出演のCM撮影を公開
「ゲームに負けないTVドラマを作らないと」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040227/chun.htm
(2004年3月25日)
[Reported by 佐伯憲司]
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