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アイドス、PS2「バックヤードレスリング」 |
価格:6,800円
PS2「バックヤードレスリング」は、米カリフォルニア州のBackYard Wrestling社が管理運営するエンターテインメントプログラム「Backyard Wrestling(BYW)」をモチーフにしたアクションゲーム。ゲーム内容は、米ケーブルTVのPPVやDVDでリリースされた番組内容が、ほぼ忠実に再現されている。裏庭、生肉工場、スタジオ、ガソリンスタンドなどを舞台にレスラーが対戦。地面に落ちている蛍光灯、釘バット、道路標識、ドラム缶など、拾えるオブジェクトはすべて武器として利用可能。屋根からのダイブなど、高所からの攻撃は“至極当然”であるかのようにサラリと繰り出せる。
「Backyard Wrestling」は、もともとプロレスラーに憧れる子供たちが、裏庭でやっていた“プロレスごっこ”から始まっている。ビンス・マクマホンがオーナーを務めるプロレス団体「World Wrestling Entertainment(WWE:2002年にWorld Wrestling Fedrerationから名称変更)」が、'90年代後半に全米で大ブレイク。毎週のように繰り広げられる、ソープ・オペラの脚本家も裸足で逃げ出しかねない破天荒な連続ドラマに魅せられた少年(あるいはいい歳をした成年)たちが、憧れのレスラーの真似をしてホームページなどで「俺がビンスだ!」、「いや、俺こそがスティーブ・オースチンだ!」とばかりに新団体=裏庭プロレス団体を設立していく。
ところが、そうしたプロレスマニアのなかは、WWEのように愛憎劇をからめたスポーツ・エンターテインメントではなく、日本のプロレスシーンに魅せられたコアな連中も少なくなかった。彼らは、新日本や全日本などのメジャー団体ではなく、FMW、W★ING、大日本プロレスなどのインディー団体が行なっていた、蛍光灯、有刺鉄線、釘、爆薬などを駆使した“流血デスマッチ”に大きな感銘を受けたようで、そんな彼らの行動が、単なる“プロレスごっこ”の領域を飛び越えるのに、それほど時間はかからなかった。
日本でも、一時期「学生プロレス」が注目を集めた時期があるが、「Backyard Wrestling」は、そうしたアマチュアの領域を“ある特定の部分だけ”完全に突き抜けてしまっている。なにが突き抜けてしまっているのかは、今回公開されたムービーを見れば、すぐに理解していただけるだろう。
WWEのDIVAを模倣した金髪美女軍団「Backyard Babes」も、彼女たちの仕草を見れば、単なる模倣に止まらない「本気度」が伝わってくるはず。それはレスラーたちにしても同じことで、単なる「モノマネ」で蛍光灯の束に身体ごと突っ込むといった芸当はできない。なぜできるか? と問われれば、それは彼らが「本気でやっている」からだろう。さらには、彼らはプロレスが本当に好きであり、誰から何を言われようと“体言したいからやっている”だけの話だと思われる。
一時期は全米で社会問題にもなった「Backyard Wrestling」だが、本作はアマチュアのそれではなく、プロやセミプロを集めて完全なエンターテインメント番組に仕立て上げられている。ゲーム自体も、細かいことは抜きにして「さぁ、俺たちのプロレスを見せてやろうぜ!」といった精神でプレイしたほうが楽しめることは間違いなさそうだ。いずれにせよ、興味がある人は1度ムービーでゲーム内容などをチェックしてみてはいかがだろうか。
【Part.1】 | 【Part.2】 |
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【MPEG形式(インプレス)】 [SIZE : 27MB] |
【MPEG形式(インプレス)】 [SIZE : 11.4MB] |
□アイドスのホームページ
http://www.eidos.co.jp/
□製品情報
http://www2.eidos.co.jp/byw/main.html
□関連情報
【2月3日】アイドス、品性無用のハードコアマッチが続出! PS2「バックヤードレスリング」を4月15日に発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040203/eidos.htm
【2003年9月10日】アイドス・インタラクティブ、社名を「Eidos KK」に変更
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030910/eidos.htm
(2004年3月3日)
[Reported by 北村孝和]
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