価格：未定

　株式会社アルケミストは、プレイステーション 2用ビジュアルクロス・ノベル「片神名（カタカムナ：仮称）」を2004年に発売する。価格は未定。

　PS2「片神名（仮）」は、日本神話をモチーフにしたビジュアルクロス・ノベル。物語は現代の日本が舞台。普通の高校生「雨村 津雲」は、夏休みの林間学校で出雲を訪れる。前日に不思議な夢を見たせいか、なにやらスッキリしない気持ちでキャンプ地へとおもむく彼のもと、最近つき合いはじめた転校生の「結城　流花」が親しげに話しかけてきた。トラブルもあったが、楽しいひとときを過ごすふたり。

　しかし、林間学校の最終日、流花は突如姿を消した。慌てて手がかりを探す津雲は、やがて「神隠し神社」といわれる出水神社に辿り着く。神社の奥社（おくやしろ）には、不思議な石の塊が奉られていた。興味を抱いた津雲が、なにげなく手を伸ばした瞬間。閃光につつまれ、気を失う津雲。再び目覚めたとき、彼の視界に飛び込んできたものは“古代の日本”だった……。

【イザナミ（イザナミノミコト】
	出水（いずみ）の国の王女。穏やかで草花を愛する優しい性格。普段は神殿の奥深くに篭っている。武芸に秀で、戦争時は男装で先陣を切って戦う。カタカムナの力を偶然知り、超科学の知識と技能を得る。常に人々の幸せを考えて生きてきたが、津雲たちと出会って……?

【サチカ（壱与・サチカノイヨヒメ）】
出水の国の巫女見習い。ヒミコの姪で、修験道を学ぶため派遣されてきた。まだまだ幼いが、ツクヨミによるイザナミ暗殺を事前に察知したり、ヤマタノオロチの弱点を見抜くなど、聡明で機転が利く。ただし、普段はオオボケキャラでイザナミやツクヨミをふりまわす

【結城 流花（ゆうき るか）】
	主人公・津雲が通っている学校に転校してきた女の子。転校早々、津雲に告白して付き合いはじめる。林間学校で津雲と一緒に行動するが、突然古代の日本に飛ばされてしまう。虫が大っっっ嫌い

【ツクヨミ（戦巫女・ツクヨミノミコト）】
隼人の国の戦巫女。戦場では常に先陣を切る勇猛果敢な少女。夜戦が得意なため「闇の巫女」とも呼ばれる。出水の国との戦いを有利に運ぶべくイザナミ暗殺を企てるが失敗。謀殺されそうになったところを津雲に助けられ、以後は津雲に興味を持つようになる。男勝りだが性格は純真そのもの

　本作は、随所に音楽、SEを配しながら、キャラクタのイベントグラフィックを背景にテキストを読ませる「ビジュアルクロス・ノベル」スタイルのアドベンチャーゲーム。会話シーンではキャラクタのグラフィックが表示され、立ち位置、心理状態により様子が変化する。要所ではさまざまな選択肢が表示され、結果により4人のヒロインに沿ったストーリーが展開し、エンディングにいたる。

　物語のモチーフとなっている“カタカムナ”とは、古代日本に存在していたとされるカタカムナ人が残した「カタカムナ文献」などの総称。カタカムナ文献の原典は'49年に兵庫県の金鳥山にて調査を行なっていた科学者の「楢崎皐月（故人）」氏に、平十字を名乗る猟師が伝えたとされる“幾何学的な80個の記号が渦巻状に記載された”巻物。

　写し取った内容を楢崎氏が解読したところ、巻物には「宇宙の成り立ち」、「宇宙の特徴」、「物質や生命の発生の仕方」、「生命の本質」、「農業や製鉄技法」、「病気の治療法」、「人間の考え方」、「商人道の心構え」といった“8種類の自然の摂理”が記されていたという。「超科学書 カタカムナの謎（深野一幸氏・著）」によれば、「カタカムナ文献」は平十字氏から伝えられたとされる原典がどこにもなく、楢崎氏自身も晩年に「あれは幻だったのだろうか」とコメントしているなど、真偽のほどは定かではない。

　宇宙、物質、生命の本質を記したとされる古代科学がモチーフになっているとあれば、ある種の人々にとって非常に興味をそそられるはず。キャラクタデザインを担当している山本京さんのファン、さらには同社初のオリジナル作品ということで、アルケミストのファンにとっても見逃せない要チェックタイトルといえよう。



(C)Alchemist/NDCP

□アルケミストのホームページ
http://www.alchemist-net.co.jp/
□製品情報
http://www.alchemist-net.co.jp/products/katakamuna/

(2004年2月18日)

[Reported by 北村孝和]

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