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金城武とジャン・レノ、二大国際派スターが競演 |
価格:6,980円
「上映された映像を見ると、画面のなかで競演しているのが実は不思議でしょうがないんです。(ジャン・レノさんと)背と背をあわせているシーンを見ると、なんかにやけちゃいますね(笑)」と金城武さんに言わしめるCG映像のひとつ |
発表会には、主演の金城武さんとジャン・レノさんが来場。日本そしてフランスで行なわれたモーションキャプチャやボイスレコーディングなどさまざまな制作秘話を披露した。また第1作ではSIGGRAPHの最優秀賞を受賞するなど、毎回評価の高いオープニングムービーについても、制作を担当した株式会社ロボットの倉澤幹隆プロデューサーとCGムービーディレクタの山崎貴氏が、プロデューサーの稲船敬二氏と一緒に作品へのこだわりなどをテーマにトークショーを繰り広げた。
「鬼武者3」は前作までの戦国時代に加え、現代のパリも舞台に加えてスケールアップ。第1作の主役“明智左馬介”が23年の時を経て再登場するほか、もうひとりの主人公として登場するDGSE(フランス対外安全保障層管理局)所属のエリート隊員「ジャック・ブラン」が、現代のパリそして戦国時代の日本で幻魔と相対し、左馬介とともに幻魔王“織田信長”との最終決戦を迎えるというストーリーだ。明智左馬介役には、第1作に引き続いて金城武さん、そしてジャック・ブラン役にジャン・レノさんを起用し、いずれも国際派として知られる俳優ふたりが競演する話題作でもある。
金城さんは「明智左馬介は、僕にとって愛着のあるキャラクタです。実は『鬼武者2』は、まだ僕が第1作に参加しているときすでに作業が始まっていました。ちょうど制作にも興味を持ち始めたころで、俳優以外の立場でも関わってみたいと思いました。今回、左馬介がさらに強く、かっこよくなって復活することは、実は自分が出演することと同じぐらいうれしいんです。ゲーム好きですからね」とコメント。
また、ゲーム作品への参加ははじめてというジャン・レノさんは「 (ゲーム出演の依頼があったときは) まったく知らない世界ですから、やはり驚きました。しかし、今日この会場に来ている記者や関係者の数の多さを見て、あらためて日本でのゲーム市場の大きさがわかった気がします。実際に参加することによって (ゲーム制作が) どんなものかだんだんわかってきて、ゲーム制作者の才能に感動しました。ゲーム自体のクオリティ、映像、シナリオの良さなど、まさに人の手で作られたものだということもわかり、今回の仕事ができたことをうれしく思います」と話していた。
ジャン・レノさんに関わる収録は、2003年の7月にボイスレコーディングとモーションキャプチャが行なわれたという。ボイスレコーディングについてはディズニー映画の吹き替えなどで経験があり、“自分の仕事のひとつ”ということだが、初めてのモーションキャプチャについては「ラボにとらえられている実験動物のような感じがした(笑)」とのこと。しかし、どんなものか理解してしまえば特に難しいことはなかったという。ただ、同時にたくさんのカメラに囲まれていることにはなかなか慣れないとのことだ。
一方の金城さんだが、第1作目ではモーションキャプチャにも参加していたが、今回はモーションキャプチャはなく、ボイスレコーディングのみ。しかし、前回以上にその出番は多いという。前回は「左馬介というキャラクタに、自分の個性をいれていいものか?」と悩んだそうだが、今回は稲船氏いわく「幻魔との戦いで成長し、強くなった左馬介を意識して演じていると感じた」という。また、前回は金城さんひとりで行なわれたレコーディングも、今回は競演の声優さんと一緒だったということで「 (制作過程の四角いポリゴンのみの画面では) 場面によってはどういう感情で演じるべきかわかりにくいが、プロの声優さんと一緒で今回は非常に心強かった」とのことだ。
ゲームの中では“競演”している金城武さんとジャン・レノさんだが、実は顔をあわせるのはこの日がはじめて。「上映された映像を見ると、画面のなかで競演しているのが実は不思議でしょうがないんです。(ジャン・レノさんと)背と背をあわせているシーンを見ると、なんかにやけちゃいますね(笑)」と金城さん。また、ジャン・レノさんは「将来に向かって羽ばたける才能のある俳優とお会いできてうれしい」と金城さんを評した。
■左馬介のカムバックを強烈に印象づけるオープニングムービーの秘密
「鬼武者」シリーズのプロデューサー、カプコンの稲船敬二氏は「今回の発表会のテーマは“決着”と書いて“クライマックス”と読ませます。シリーズ完結というより、まさに決着をつけるというか、とうとう終わるという感慨があります。3部作という構想は『鬼武者』第1作のときからあったわけですが、今回は最終作としてまさにスタッフの力がみなぎっている内容になっています」と、最終作を意味する言葉を選びながら「鬼武者3」を紹介した。
発表会のトークセッションには、3部作すべてでCGムービーシーンをプロデュースした株式会社ロボットの倉澤幹隆氏と、「鬼武者3」でCGムービーディレクターをつとめた映画監督の山崎貴氏が加わった。「ジュブナイル」、「リターナー」などの作品で知られる山崎氏の起用について稲船プロデューサーは「ぜひ一緒に仕事をしてみたかった方。映像のデジタル的な部分、いわゆるCGという要素を本当に理解している数少ない映画監督のひとり」と紹介した。
山崎氏は「 (鬼武者CGムービーの) 1と2は、かなり身近な人たちが作っていて大いに意識する部分がありました。3作目をまかされる以上、負けるわけにはいきません。いわゆる後出しのじゃんけんみたいなものですから (笑)。でも、そういう意味では (引き受けるのに) 相当の覚悟がいりました」とコメント。このセッションの際に流された映像では、山崎氏の提案で採用されたというミニチュアの背景とCGの合成を使った、より実写映像に近い雰囲気を映し出すための手法なども紹介された。また、アクションシーンについては、香港からドニー・イェン氏をアクションディレクターとして招聘。中国武術のチャンピオンなど、いわゆるドニー組といわれるスタッフ一同による香港アクションが加わって前作までと大きく変わるものになったという。
アクションシーンは最大24台のカメラを使って撮影したとのこと。これはアクションが中断しにくいようにというドニー・イェン氏のこだわりのようだが、この日の司会を務めたフリーアナウンサーの永井美奈子さんは、「(私のように) テレビ畑の人からみると、カメラ24台のスタジオというのは、まったく想像がつかない世界です」とコメントしていた。
倉澤幹隆氏は、オープニングムービーに関して「ゲームの内容が1作ごとに進化していくように、(ムービーでも)いままでと明らかに違うモノを使っていっています。制作の過程では、CG班とゲーム班でいうならばライバル意識のようなものがあって、お互いに良いものを作っていくというこだわりがあります」という。また、アクションをきわめ、そして日本的な映像のなかにワールドクラスのエンターテインメントを盛り込みたかったということで、音楽もワルシャワフィルハーモニーオーケストラによる演奏。60人のコーラス含む総勢160名という大規模な構成で録音された。
こうして制作された約6分のオープンニングムービーは5.1chサウンドで収録されている。この日の発表会会場でも5.1ch仕様で上映された。倉澤氏いわく「左馬介のカムバックを強烈に印象づける映像」という言葉がぴったりのできばえとなっていた。
「鬼武者3」の発売にあわせ、金城武さんがCMキャラクタをつとめるボルヴィックがキャンペーンを実施する。2004年3月下旬からボルヴィックの1.5lペットボトル1本に1個、「鬼武者3」キャラクタボトルキャップが付属。ボトルキャップは全6種類で、「明智左馬介」、「織田信長」、カラス天狗の「阿児」、そしてジャック・ブランの恋人「ミシェル」のほかシークレットが2種類となっている。会場には、このボルヴィックのボトルキャップをはじめ、フルタから発売になる鬼武者シリーズのフィギュア付きお菓子や、ホリの刀型コントローラ「打刀 明智拵」などの関連グッズ、各種周辺機器が展示されていた。
【スクリーンショット】 | ||
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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「鬼武者3」のページ
http://www.oni-musha.com/
□関連情報
【1月23日】カプコン PS2「鬼武者3」、本多 平八郎 忠勝、森蘭丸
カラス天狗の阿児など、物語に絡むキャラクタを紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040123/oni.htm
(2004年2月12日)
[Reported by 矢作晃]
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