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【2004 International CESレポート】
XaviXベースの体感ゲームがアメリカでも発売へ |
会場:Las Vegas Convention Centerなど
XaviXテクノロジーは、新世代株式会社が開発したマルチプロセッサLSI「XaviX」を核とする、グラフィックスおよびサウンドを合成するシステムだ。このXaviXテクノロジーを利用した製品としては、エポック社の「体感ゲームシリーズ」やタカラの「e-kara」、スクウェア・エニックスの「剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣」などがあるが、このたびアメリカでXaviXテクノロジーを利用したゲーム機が新世代株式会社から発売されることになった。
日本で発売されているXaviXテクノロジー応用製品は、玩具の分野に位置づけられる製品が多くなっており、基本的には単機能の製品が中心となっている。しかし、今回2004 International CESで発表された製品は、「XaviX PORT」というベースユニットを利用し、カセットを交換することで、複数のゲームを楽しめるというシステムになっている。アメリカの玩具市場は日本と性格が大きく異なっており、単体機能のゲーム玩具を投入したとしても日本同様の展開を図るのが非常に厳しいという考えから、こういったカセット交換式のシステムを採用したのだそうだ。
展示されていたゲームは、「XaviX Tennis」、「XaviX Bowling」、「XaviX Baseball」の3種類。日本でエポック社から発売されている「エースきめるぜ!エキサイトテニス」、「ストライクきめるぜ!エキサイトボウリング」、「エキサイトスタジアム」とほぼ同等のゲームを実現するものだ。それぞれに、ゲームカセットと、ゲームで使用する専用コントローラーが同梱される。
ベースユニットとなるXaviX PORTには、ゲームで使用するバットやラケット型のコントローラに取り付けられた加速センサーなどからの情報を受信する赤外線ユニットと、テレビに接続するための各種インターフェイス、電源回路のみが用意される。プロセッサなどのシステムはゲームカセット側に用意されており、XaviX PORTにゲームカセットを取り付けることでゲームを楽しめることになる。また、XaviX Bowlingのゲームカセットにプレーヤーの立ち位置などを検知するモーションセンサーが取り付けられているように、カセット側に追加のセンサーや特殊機能などを盛り込むことも可能となっている。
ゲームカセットは、XaviX PORTに対して水平の方向に取り付ける。XaviX PORT本体中央部にカセット取り付け用のスロットが用意され、そこにゲームカセットを押し込み、手前にスライドさせるといった方法でセットする。カセットの向きが逆になっていると、スロットにカセットを押し込めないようになっているなど、セキュリティ機構も盛り込まれている。
発売当初は、日本と同様に体感ゲームを中心とした製品展開になるそうだが、将来的にはネットワーク機能を持たせてインターネットに接続させたり、体感ゲームを発展させて健康管理に役立つ製品を投入するなど、ゲーム以外の用途への展開も考えているそうだ。
このXaviX PORTおよびゲームカセットなどの一連のシステムは、今年6月から7月頃の発売が予定されているそうだ。販売価格は、XaviX PORTが79.99ドル、ゲームが1つ49.99ドルとなっている。ちなみに、気になる日本での発売予定だが、現時点では残念ながら予定していないそうだ。しかし、1ユニットで複数のゲームを楽しめるというシステムは日本でも十分受け入れられると思われるので、なるべく早い段階での発売を期待したいと思う。
(2004年1月11日)
[Reported by 平澤寿康]
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