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【東京ゲームショウ2003】TGS2003ブースレポート~ナムコ編~ |
「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」の空に浮かぶ大陸をモチーフにしたオブジェ |
会場:幕張メッセ
「タイムクライシス3」のプレゼンを行なったディレクターの薩川氏 |
今年も、メインステージで行なわれるイベントは、「太鼓の達人 あっぱれ三代目」のユーザー大会、「R:Racing Evolution」の雑誌社対抗大会などの大会イベントと、ムービー上映と開発者のプレゼンが中心となった。
試遊ブース内で映像出展されていた「Kaena(ケイナ)」 |
まず、映像のみの出展タイトルから紹介していこう。「ニーナ(仮称)」、「ゼノサーガ EpisodeII」、「Kaena(ケイナ)」、といったあたりがそれだが、ほかにも「Project ACES」によるフライトシューティングとして公開されていたタイトルが「ACE COMBAT5(仮称)」としてほんのわずかだが映像出展されている。
「ACE COMBAT5」は、急遽出展されたもので、静止画がテンポ良く連続するというまだその全貌はわからないものだったが、前作「ACE COMBAT04 -Shatterd Skies」をほうふつとさせる映像世界は今作にも期待を持たせるには十分だった。発売時期は未定と告知されている。
また、映像として初の公開となる「ニーナ(仮称)」も、ハイレンダムービーによる客船への潜入シーンなどのデモに加え、先日取り上げたニーナ・ウイリアムズの剣や素手のアクションなどが取り上げられている。「鉄拳」シリーズ譲りの映像美は必見の内容となっている。
さらに、「ゼノサーガ エピソードII [善悪の彼岸]」は、先日行なわれたモノリスソフト新作発表会で上映された映像に加え、フィールドMAPシーンや戦闘シーンなどが追加された充実した内容だった。
【「ACE COMBAT5」】 | ||
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【「ゼノサーガ エピソードII [善悪の彼岸]」】 | ||
【「ニーナ(仮称)】 | ||
体験プレイが可能だったタイトルはPS2、GC、Xbox「R:Racing Evolution」、GC「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」、Xbox「ブレイクダウン」、PS2「塊魂」、PS2「タイムクライシス3」PS2「熱チュー! プロ野球2003 秋のナイター祭り」、PS2「太鼓の達人 あっぱれ三代目」、PS2「ゼノサーガ EpisodeI リローディッド[力への意思]」といったところ。体験版配布が告知されていた「塊魂」の配布エリアには大量に人が列を成し、かなりの盛況ぶりだった。
「R:Racing Evolution」は複数の試遊台が設置 | 発売日が近い「熱チュー! プロ野球2003 秋のナイター祭り」 | 「ブレイクダウン」は、LとRボタンで左右の腕で攻撃する独特の操作系がユニーク |
「バテン・カイトス」は独特のシステムを体感できるチャンス | 家庭用オリジナルのストーリーモードでスナイパー体験が可能な「タイムクライシス3」 | 「塊魂」の体験版配布コーナーには行列が |
・ステージでは「ドルアーガの塔」を模したマップが公開に
モノリスソフトの野村プロデューサーが登場した「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海(以下バテン・カイトス)」のステージでは、本作の鍵となるマグナスの使用方法などのレクチャーとともに、7月21日のモノリスソフト新作発表会以降の「バテン・カイトス」の世界観やストーリーなどの新映像が公開された。その中でも注目したいのは、主人公カラスがナムコの「ドルアーガの塔」のような迷路状のマップを歩くシーン。詳細はまだ不明だが、遊び心も満載の作品になりそうだ。ちなみに開発はほぼ佳境に到達し、「予定通り順調(野村氏)」にスケジュールを消化しているという。
主人公・カラスとプレーヤーの関係を紹介。冒頭のシーンが流された | プロデューサーの野村氏がステージに登壇 | 空中に浮かぶ大陸がいくつか紹介された |
「バテン・カイトス」らしい映像表現にこだわって制作されているという | 絵本の国やお菓子の国などが用意されているという | そして……これが「ドルアーガの塔」だ! |
■ 遊んでみました「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」
ここから、「バテン・カイトス」の体験レポートをお届けする。
・カードを使った戦闘システムだが、マグナスの変化などオリジナリティに技あり!
今までの通常のRPGといえば、「戦う」、「防御」、「魔法」といった選択コマンドが出てきて、任意のものを選択して戦闘を進めていくタイプがほとんどだった。しかし、本作の戦闘は全てカード(マグナス)を選択することで進めていくことになる。ただ、カードバトルと言っても最近流行のTCG(トレーディングカードゲーム)のようなスタイルではなく、「攻撃」や「魔法」がカードとして存在し、攻撃したいときは「攻撃」を示すカードを、防御時もまた然りという具合だ。
流れとしては攻撃ターンの後に防御ターンがあり、これで1ターンという概念になっている。攻撃ターンには「攻撃」の効果があるものしか使えず、「防御」ターンもそれは同じだ。その時点で使えないカードはモノクロ調で表現されるので、始めたばかりの頃でも敵キャラクタを回復してしまうといった事態は避けられる。斬新なシステムを採用し、ある意味新しいRPGの分野を開拓するための挑戦だとも言える本作だが、これらのような心遣いがゲームの随所にちりばめられており、ストレス無くゲームを進めることができたものだ。全てのカードは街に存在する店や戦闘、宝箱など、様々な場所で入手することができる。これらによって入手したカードを戦闘で使いたいものを選択して、「デッキ」と呼ばれるものを構築することが本作の醍醐味といえる。
さて、通常RPGの「戦う」や「魔法」を全てカードで行なう話は先述だが、ここにはカードゲームの要素をプラスした仕掛けが施されている。全てのマグナスにはカードの表面に精霊数(数字)が書かれているのだが、これは戦闘を行なう際に重要になってくる。この数値自体で攻撃力が変化したりすることはない。戦闘で使用するカードは攻撃、防御ターン共に1枚だけではなく複数枚選んでいく仕様なのだが、ここで精霊数が意味をなしてくる。これらが同じ数字であったり順に並ぶことで戦闘ボーナスを貰うことができる。ポーカーでいうところの「ペア」や「ストレート」だと思って貰うとわかりやすいだろうか? また、どのターンでもカードを選択する制限時間があるので、あまり悩みすぎると使用できるカード分の枚数を選択する前にターンが終了してしまい、損をするので、スピーディな戦闘オペレーションが求められる。戦闘で使用できるカードの上限枚数はレベルが上がることで増えていく。
また、時間と共に能力が変化するカードも存在する。今回はその中の一部が紹介されたのだが、例えばバナナならば初期状態はまだ青く堅い状態なので攻撃アイテムとして、時間と共に黄色くなると甘みが増し回復アイテムとして作用する、といった感じだ。
RPGにおいて、最も重要な要素だといって過言ではない戦闘に革命をもたらした「バテン・カイトス」の存在意義は非常に大きい。また本作の魅力は戦闘だけに止まらない。少なくとも今回の発表で公開されたグラフィックはそれだけでも売りになる出来映えだと言えるし、魅力的なキャラクタ達が織りなすストーリーは興味深い。
最近のRPGに飽きがきたというプレーヤーには是非、プレイして貰いたい1本だ。12月の発売を期待してもいいだろう。
□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□東京ゲームショウのホームページ
http://www.cesa.or.jp/tgs/
□関連情報
【2002年9月24日】東京ゲームショウ2002、記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020924/tgslink.htm
【9月25日】「東京ゲームショウ2003」各社の出展ブース情報一覧
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030925/tgs2003.htm
(2003年9月26日)
[Reported by 佐伯憲司・林 智加良]
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