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HDD対応ゲームへのショートカットやメール機能などを追加
「PlayStation BB Navigator Version0.30」


 6月12日から、プレイステーション 2の“PS2専用ネットワークアダプター”と“PS2専用ハードディスクドライブ”をセットにした「PlayStation BB Unit」の店頭販売が開始された。サービス開始から1年あまりが経過した「Final Fantasy XI」はもちろん、新たに加わった「信長の野望 Online」、「みんなのGOLF オンライン」などのオンライン専用タイトルを楽しむために必須となる周辺機器である。

 このPlayStation BB Unitに付属するソフトウェア「PlayStation BB Navigator」が、Version0.30 (以下Ver.0.30) にバージョンアップされた。今回、新たにPlayStation BB Unitを購入したユーザーは最初からVer.0.30を利用することになるわけだが、これまでVer.0.20を利用していたユーザーも、もちろん新バージョンを使うことができる。弊誌では前回のバージョンアップに際しても新機能の紹介などを行なっているが、今回もVer.0.30で加わった機能などを改めて紹介してみることにしよう。従来の機能をあらためて紹介することはしないので、はじめてPlayStation BBの記事を読むという人は、文末のリンクから以前の記事もあわせて読んだいただければ幸いである。


■ 対応ゲームの起動がより簡単になるショートカット機能

 PlayStation BB Unitの新規購入者は製品のパッケージ内に「PlayStation BB Navigator Ver.0.30」のインストールディスクが封入されている。付属するマニュアルにしたがってインストールを行なえば、簡単にVer.0.30の導入ができ、PlayStation BBのサービスを利用する準備が整うはずだ。

 いっぽう、これまでVer.0.20を使っていた既存のユーザーの場合は、オンラインで自動的にバージョンアップ作業が行なわれることになる。こちらも特に難しい手順はなく、通常通りPlayStation BBを起動すれば、バージョンアップの作業を行なうかどうかのメッセージが表示される。これを承諾することで、自動的にVer.0.30へと更新されるという手軽さだ。更新作業が終われば、プレイステーション 2を再起動してVer.0.30が利用できる。この自動アップデートは6月12日の本格的なサービス開始に先立ち、6月2日から開始されていたので、それほど意識することなくVer.0.30になっていたというユーザーも少なくないだろう。

 ちなみに、さらに古いVer.0.10からはこの自動アップデート機能を利用することができない。こうしたケースの場合、PlayStation.comで販売されている「PlayStation BB Navigator」Ver.0.30を購入してインストールする必要がある。販売価格は500円(税別)だ。ちなみに、現在Version0.20を使っているユーザーでも、なんらかの理由で「PlayStation BB Navigator」の再インストールが必要になった場合など、再インストールに加えてオンラインでの自動アップデートという手順が面倒だと思うなら、このVer.0.30のディスクを手元に用意しておくというのも悪くない選択肢だろう。

 これまでVersion0.20などを使って、「Final Fantasy XI」や「信長の野望 Online」のβサービスなどを利用していたユーザーは、これらのゲームを起動する際、「トップメニュー」から「チャンネル」を選び、さらに「ゲームチャンネル」そして「コレクション」を選んだ後、コレクションのなかにある目的のゲームを選択するという、意外に手間のかかる手順を踏んできたはずである。Ver.0.30では、こうしたハードディスクから起動するタイトルを、より少ない手順で起動するためのショートカット機能が追加されている。

 このショートカット機能を利用するときは、まずコレクションのなかで目的とするタイトルを表示する。ここで△ボタンを押してオプションメニューを開き「ナビゲータメニューへ登録」を選択する。これで、そのタイトルは、ナビゲータメニューへと登録される。このナビゲータメニューは、「PlayStation BB Navigator」を使っているときにSELECTボタンを押せばいつでも表示されるので、覚えておくといいだろう。こうして登録しておけば、PlayStation BBの起動後にSELECTボタンを押し、ナビゲータメニューが表示されたら目的のタイトルを選択するという手順だけで、簡単にゲームの起動を行なうことができるようになる。ちなみに「Final Fantasy XI」の場合は、プレイオンラインビューアーからの起動が前提となるので、ショートカットに「Final Fantasy XI」を登録するのではなくプレイオンラインビューアーを登録することになるので、間違えないようにしたい。

従来のVersion0.20を使っているユーザーは、起動時に自動アップデートを始めるメッセージが表示される。「はい」を選択して終了を待てば、再起動後にはVer.0.30が利用できるようになる インストールしたゲームタイトルを表示して、△ボタンを押すことでオプションのメニューが表示される。ここで「ナビゲータメニューへ登録」を選択する SELECTボタンを押すことで表示されるナビゲータメニュー。ここに、作成されたショートカットが表示される。選択することで、すぐにゲームが起動できる



■ PlayStation BBで、インターネットメールが利用できるようになった

 前述の“ナビゲーターメニュー”から利用できるのが、Ver.0.30で新たに加わった「メール」機能だ。利用できるのは一般的なインターネットメールで、特にプレイステーション 2やPlayStation BBだけに特化したり特別な機能が追加されているサービスというわけではない。また、PlayStation BBがメールアカウントの提供をしているわけではないので、メールアカウントは既存のものを利用する必要がある。

 メール機能をはじめて起動したときは基本設定を行なうことになる。入力する必要がある項目は、利用するメールアドレスをはじめPOP3サーバー名やSMTPサーバー名など、いわゆるインターネット接続プロバイダから提供されているメールの送受信に必要とされる情報だ。一般的には、プロバイダへの入会時に重要な書類として郵送されていたり、各プロバイダのホームページなどでも参照することができる。PCなどのメールクライアントを使ってメールの設定ができるユーザーならば、問題なく設定を行なうことができる内容だ。

 サポートされているのはテキストメールの送受信で、HTMLメールや画像ファイルなどの添付機能はサポートされていない。実用的なメールクライアントとして利用するつもりならUSBキーボードは必要だろうが、簡単なメッセージのやりとり程度ならソフトキーボードだけでも使えないことはない。アドレス帳機能もあり、一度メールを受信した相手のメールアドレスを簡単に登録することができるほか、ひとつひとつ追加していくこともできる。画面解像度の制限などから、通常は必要最小限の情報が表示されるようになっているが、オプションメニューなどを使うことでそれらは拡張できるようになっている。

 現実的にいえば、PlayStation BBを利用するには指定のブロードバンド対応インターネット接続プロバイダとの契約が必須なわけで、ほとんどのユーザーは、PCなどがメインのインターネットメール利用環境となっているはずだ。敢えてPlayStation BBを使ったメール環境のメリットをあげれば、いわゆるPCのない“リビングルーム”でもメールを利用できるという秘めたる可能性か、あるいはプレイステーション 2のオンライン専用タイトルをプレイするためだけにプロバイダに加入したユーザーというケースが考えられる。後者の場合は、「PlayStation BB Navigator」が唯一無二のメールクライアントとなるので、「PlayStation BB Unit」の店頭販売開始というタイミングでは、搭載が必要な機能だったともいえるだろう。

 メールを利用している様子などは画面写真を中心に紹介しよう。

メール機能は、SELECTボタンを押してナビゲータメニューを表示。そこからメールを選択することで起動できる はじめてメールを起動したときのみ、基本設定が必要。一度設定してしまえば、以後この画面は表示されない メールの送受信に必要な基本設定。名前、メールアドレス、送信メール(SMTP)サーバー、受信メール(POP3)サーバー、メールアカウント、パスワードなどを入力しておく。これらの情報はすべて、インターネット接続プロバイダから提供されている
メールのメニュー。決して高機能ではないが、テキストメールの送受信に必要となる最小限の機能を備えている 新しいメールを作成。宛先となるメールアドレスと、件名、そして本文を入力する。USBキーボードはもちろん、ソフトキーボードでも短文ならそれほど手間なく入力ができる 作成したメールを送信する。“はい”を選択すれば送信が完了
送信したメールは“送信済み”のメールボックスで確認することができる メールのメニューから送受信を選択すると、未送信のメールを送信したり、到着メールを受信することができる 到着したメールは受信のメールボックスで整理される。読みたいメールを選択すると、受信したメールの内容が表示される
受信したメールに対しては、送信者のメールアドレスをアドレス帳に登録したり、返信や転送、削除といった処理をおこなうことができる 画面の解像度などの制限があるため、通常表示される情報は必要最小限のもの。オプションメニューから“情報”を選択して、より詳しいメールの情報を表示させつことが可能 アドレス帳の編集はひとつひとつメールアドレスを入力することもできるほか、受信したメールから、送り手のアドレスを登録することも可能
PCなどのメールクライアントと併用するなら、サーバー上のメールは“残す”を選択して、PlayStation BBで受け取ったメールはPCでも受け取れるようにしておくのがいい 受信、送信済みなどそれぞれのメールボックスごとに並び順を設定することができる 送信するメールに自動的に署名を付加する機能もある。名前やメールをアドレスを単純に追加するほか、フリーフォーマットで作成することも可能



■ オンラインゲームの決済を簡略化する「Feega」に「PlayStation BB Navigator」から登録

 もうひとつ、Ver.0.30で加わった重要な機能が「Feega」の設定だ。「Feega」は、ソニーファイナンスインターナショナルが提供する会員認証とインターネットの課金サービスで、6月12日からサービスがはじまった「みんなのGOLFオンライン」の決済にも利用されている。現時点では「みんなのGOLFオンライン」だけだが、今後発売されるソニー・コンピュータエンタテインメントのオンライン対応ゲームタイトルをはじめ、ソフトウェアメーカー各社のオンラインタイトルでの決済にも採用される可能性が高い。

 ユーザーにとっては複数タイトルの利用契約でも決済の窓口が一本化されることで契約の追加や解約の手続きが簡略化できるほか、オンラインゲームに要する利用料金総額の把握がしやすいといったメリットがある。ちなみに、現在プレイ可能なオンライン専用タイトル「Fainal Fantasy XI」と「信長の野望 Online」は、スクウェア・エニックス、コーエーそれぞれ独自の決済システムを採用しているため、「Feega」を使った決済には対応していない。

 「Feega」の設定は、トップメニューの「各種設定」のなかに加わった「決済設定」から行なうことができる。登録に必要な個人情報は、氏名をはじめ自宅の郵便番号、インターネットメールアドレス、クレジットカード番号やその有効期限など。これらを画面の指示に従って登録することで、「Feega」のIDとパスワードが発行される。以降「みんなのGOLFオンライン」など、決済や課金が必要なときには、このIDとパスワードを入力するだけで、登録済みの情報に従いクレジットカードなどからの引き落としができる仕組みだ。もちろん、こうした個人情報の登録に際しては、暗号化が行なわれたうえでの送受信となっているのでセキュリティに関しても安心だ。

 実際、「Feega」への加入や課金、解約の手続きなどはPlayStation BB Navigatorからだけでなく、「みんなのGOLF オンライン」を起動したあと、「みんなのGOLF オンライン」のメニューのなかから行なうことも可能だ。今後発売される「Feega」による決済が可能なタイトルにも、こうしたメニューやインターフェイスが用意されて、それぞれタイトルにあわせて画面なども少しずつ異なっていると思われるが、基本は同じと考えていいだろう。「みんなのGOLF オンライン」の「Feega」による決済の詳細は、同タイトルのレビューにて、また詳しく紹介することにしよう。

PlayStation BB Navigatorの「各種設定」→「決済設定」で「Feega」のメニューを表示させることができる 「Feega」入会に必要な個人情報の入力。名前と生年月日、性別を入力する 認証に必要はパスワードは自分で設定する
詳細な住所等は入力不要。連絡先としてメールアドレスを登録しておく必要がある 郵便番号を入力する クレジットカード番号、有効期限を登録する。こうして登録しておくことで、ID、パスワードを入力するだけで、自動的にクレジットカードからの引き落としを指定することができるようになる
「Feega」の登録に際して必要な項目。「Feega」自体の登録や利用に関しての料金はいっさい発生しない 会員登録が終了するとIDが発行される。ほかに共通問い合わせ番号も表示されるので、これらは必ず控えをとっておくこと 「Feega」のIDとパスワードは、ハードディスクやメモリーカードに登録しておくことが可能。「みんなのGOLF オンライン」など、「Feega」による決済が可能なタイトルでは、このIDを読み込むことができる


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□プレイステーション オフィシャルホームページ
http://www.playstation.jp/
□「PlayStation BB」の情報ページ
http://www.playstation.jp/psbb/
□関連情報
【2002年10月11日】Version 0.20となったPlayStation BBのサービスを検証
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021011/psbb1.htm
【2002年10月11日】Version 0.20となったPlayStation BBのサービスを検証 その2
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021011/psbb2.htm

(2003年7月22日)

[Reported by 矢作晃]


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