価格：未定

最も特徴的な新キャラクタともいえる紫和泉子。彼女の「正体」とは?

　角川書店/CIRCUSはプレイステーション 2用ソフトとして「～ダ・カーポ～ プラスシチュエーション」を発売する。発売予定日は2003年秋、価格は未定。開発は原作を制作したCIRCUSが行なっている。

　「こそばゆい恋愛アドベンチャー」と銘打たれた本作。PC版として制作され、今回初の家庭用ゲーム機への移植となる。7月上旬よりアニメーションも開始される、ファンの期待の高いタイトルである。「1年中桜が枯れない」という不思議な「初音島」を舞台に、主人公は卒業を間近に控え、さまざまなキャラクタ達とドラマを繰り広げていく。

　主人公の義理の妹にして同級生の朝倉音夢や、学園のアイドル白河ことり、いつも音夢の後ろを無邪気についてくる後輩、「わんこ」こと天枷美春。七尾奈留氏のデザインしたかわいいキャラクタと、複数のシナリオライターによるテイストが異なるマルチシナリオが展開。ゲームは選択肢でさまざまに分岐していくオーソドックスなアドベンチャー。ヒロイン達との甘い恋愛ドラマを体験できる。

　このゲームの特徴として「メルヘン風味」というものがある。主人公は何もないところから、たとえば「おまんじゅう」と念じて手を握り、ひらくとホントに饅頭が出てくる、仕込みなしで「饅頭コワイ」が即興でできるような「魔法」の使い手(お茶はだせないかも)。さらに夢の中で他人が見ている夢を一緒に見ることができる能力の持ち主で、このふたつの力や、桜がずっと咲いているような舞台など、ちょっと現実離れした感覚が、このゲームに独特のテイストを加えている。

　このテイストをさらにパワーアップさせるのがPS2版で追加される新キャラクタ達だろう。人形を常に持ち歩き、その人形を使って会話することもある月城アリス、主人公を許嫁だと一方的に宣言、「巫女さん部」に所属するちょっぴりお節介な胡ノ宮環……。きわめつけなのは紫和泉子だろう。彼女の外見は、主人公が何度目を疑っても着ぐるみのクマ。しかし、そう見えるのは主人公だけらしい。しかもこの着ぐるみにはさまざまなギミックが内蔵されているようで、爪の部分にはふりかけが入っているとのこと。主人公の感覚がおかしいのか、周りの人間が彼女の本当の姿に気がつかないのか、そもそも彼女は何者なのか?　とても気になるキャラクタだ。

　また、今までのキャラクタもエピソードが追加されるなど、シリーズのファンにも要注目な作品になっている。独特のテイストが強化された単なる移植作品ではないゲームとなっているようだ。

【新キャラクタ】
月城アリス 主人公の後輩で、とても無口な女の子。北欧系の親を持ち、人形をいつも手放さない少女	胡ノ宮環 ちょっぴりお節介で一方的に主人公に許嫁宣言をする同級生。実家の神社で巫女を務め、古風な話し方をする	彩珠ななこ クラスメートだが目立たない女の子。天然系のドジっ娘でトラブルがたえない。実は重大な秘密がある
工藤叶 PC版で名前のみ登場していた美少年。さわやかで、勉強運動ともに抜群で男女を問わず人気が高い同級生	紫和泉子 他の人には普通の子に見えるらしいが、主人公の目を通しては↑のように見える謎の女の子。おにぎりが大好物

【スクリーンショット】

(C)2003 角川書店/CIRCUS
(C)2002 CIRCUS

□角川書店のホームページ
http://www.kadokawa.co.jp/game/index.html

(2003年7月3日)

[Reported by 勝田哲也]

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