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ゲームオン、「ミュー ~奇蹟の大地~」プレス発表会を開催
オープンβテスト以降のアップデート予定を公開

6月10日開催

会場:サンシャイン国際水族館

 株式会社ゲームオンは、6月12日よりオープンβテストを予定しているMMORPG「ミュー ~奇蹟の大地~」のプレス発表会を開催した。会場となったのは、池袋にあるサンシャイン国際水族館で、プラネタリウムを利用した概要説明や海水魚が見守る中での新要素の紹介など、世界でもあまり類を見ない一風変わった発表会となった。

左から順に「ミュー」プロデューサー小島幸博氏、ゲームオン代表取締役キム・ジョンシン氏、Webzenの代表取締役キム・ナンジュ氏、インターピア代表取締役楠岡仁志氏
これが本日発表された新エリア「アトランス」。古代アトランティス大陸から取ったネーミング。7月20日に実装される
高レベルのナイト姿で登場した小島氏。兜を脱ぐと予想どおり汗だくに(笑)。「この赤い鎧はレベル100以上にならないと着れないのですが、もう着てる人がいます」と小島氏
日本でのβテストの模様。6月12日からはこれの数倍のユーザーが集まることになりそうだ
 サンシャイン国際水族館は、世界中の陸海空の生物を展示した純然たる自然水族館で、当然の事ながら発表会に適した施設とは言い難いが、今回は一部エリアを18時より貸し切り状態にして、プレス、流通関係者限定の発表会が行なわれた。

 会場をわざわざ水族館にした理由は、今後、同作で水中エリア「アトランス」が追加されることによる。詳しくは後述するが、アトランスでは、プレーヤーたちは泳ぎつつ移動し、戦闘が行なわれることになる。フィールドの至る所では魚たちが群れて泳いでおり、多彩な水中のオブジェクトも配置され、さながら水族館のような魅力的な新エリアとなっている。

 発表会は、まず水族館内のプラネタリウムを会場に、ゲームオン代表取締役キム・ジョンシン氏の代表挨拶から始まり、「ミュー」の開発元Webzenの代表取締役キム・ナンジュ氏の挨拶と続いた。

 キム・ジョンシン氏は、同社の現状と今後についての報告を行なった。印象的だったのは「6カ月間の準備を経て、ついに本気のタイトルである超大作『ミュー』のサービスを開始します」という同作に寄せる期待の大きさを伺わせるコメントと、「今期は10タイトル近くの新作を投入する予定であり、その中には国産タイトル(ゲームオン自社開発という意)も含まれている」という大胆な発言。

 つまり、「ミュー」開始後もどんどん新コンテンツ(おそらく韓国産MMORPGが中心になる)を提供していくということになる。同氏は、親会社であるサムスンもひっくるめて「我々」という言葉を使っていたが、確かにサムスンのバックアップがなければ、単独でここまで大胆なスケジュールは公にできないだろう。サムスングループの圧倒的な底力を感じさせてくれる挨拶だった。

 続いて「ミュー」プロデューサー小島氏が壇上に上がり、「ミュー」の簡単な現状報告を行なった。現在、同作は、韓国、台湾、中国の3カ国で正式サービスが展開されており、いずれの地域でも成功を収めているという。3カ国合計での同時接続者数は35万人、今年のE3では、日本や北米に加え、さらにタイでもサービス展開することを発表。韓国では「リネージュ」、「ラグナロクオンライン」に変わる新世代のMMORPGとして人気を呼んでいるという。今後はアジアの「ミュー」ではなく、世界の「ミュー」を目指していくという。

 現状報告を終えた小島氏は、続いてスペシャルゲストとしてキム・ナンジュ氏を紹介した。キム・ナンジュ氏は、「ミュー」の開発元Webzenの代表取締役社長で、今年5月に3兆3,050ウォン(約3,305億円)という韓国株式史上2番目の高額でコスダックへの上場を果たし一躍時の人となった人物。韓国では同時接続者数5万4000人と、必ずしも大成功を収めているわけではないが、ゲーム市場が同社にかける期待の大きさがわかる。

 同氏は、「ゲーム大国日本で、同社タイトルの発表を行なえることを大変嬉しく思います」と挨拶した後、同作に対し、「韓国では3年間で同時接続者数6万人のMMORPGとして成功し、ようやくゲーム大国日本を始めとした世界へ羽ばたく準備ができました」と報告。

 サービス予定地としては北米やヨーロッパなどを挙げ、「日本で成功を収めることは文化の異なる北米やヨーロッパで展開する上で大きな布石となりうる」と自らの考えを披露したあと、「『ミュー』正式サービス後も次期開発タイトルなどでまたお目にかかることになるでしょう」と余裕たっぷりに語ってくれた。

 再び壇上に上がった小島氏は、「ミュー」の魅力と2回に渡って行なわれたクローズドテストの結果報告を行なった。すでにβテストにも参加して、「その後の話」を聞きに来た報道陣にしてみればまどろっこしい限りだが、同作の場合、発表後、即βテストという慌ただしいスケジュールだったため、発表会は実は今回が初めてだったりする。

 同氏はまず、6月12日より開始するオープンβテストをわざわざ「FREEPLAYβ」と名付けた理由について、「オープンβという業界用語はあまり好きではなく、一般の人には意味がわからないため」とした。同作が狙うターゲット層も、そうした業界用語をまったく知らない層を含め、「キャラの格好良さとアクション性の高さ、そしてシナリオの充実したMMORPG」を基本コンセプトにしたいと語った。βテストの目標人数は30万人、正式サービス開始時期は今秋ということだ。

 続いて、7月20日に実装される新エリア「アトランス」を含む、短いゲームプレイ映像を見せた後、同作が今後どう変わるかということを記した戦略概要を公開した。「キャラの格好良さ」に関してはファッション性を追求し、有名デザイナーにデザインしてもらった洋服やレアアクセサリを導入して、それらを多彩な組み合わせで楽しめるようにするという。

 「アクション性」については、攻撃方法に複数の手段を用意したり、武器の種類の追加、連携攻撃システムの導入、スキルシステムなどの見直しなどを検討。「シナリオの充実」に関しては、各マップに即したエピソードを導入し、作品を通してのバックグラウンドストーリーの設定やクエストシステムの導入などを準備しているという。

新エリア「アトランス」は、平和なエリアだけでなく、沈没船があるような妖しげなエリアやボス戦を含む激しい戦闘も豊富に用意されている。アトランスに入るためにはレベル60以上であることが条件となる

 小島氏によれば、Webzenは150人体制で「ミュー」の開発に取り組んでおり、さらにゲームオンに対して非常に協力的であるため、上記のような企画、それから優れた企画はすべて実行してくれると語った。実際に小島氏は先日韓国に赴き、50人分のNPCのテキストデータの組み込みを頼んできたという。ちなみにクローズドテストでは、シナリオも何も会話そのものが発生しないが、これは「まだ見られないように止めている」ということだ。

 続いて、具体的なアップデートプランが公開された。これは必ずしも韓国で導入されたものをそのまま日本語化しているわけではなく、日本独自の企画も含まれているという。これがすべて実装されれば、正式サービス開始時には充実したMMORPGに様変わりしそうだ。

ロレンシアの川に姿を現したタマちゃん。実装直後はこの橋は渡れないだろう
これがエモティコン。コマンドではなく、特定の言葉に反応する仕組みで、これは「さむい」と打つと手をすりあわせる
これがバトルサッカー。戦いながらボールを蹴るという滅茶苦茶なルールだが、意外とおもしろそう。参加条件はレベル50以上
■6月
 ・チャットシステム強化
 ・NPCのセリフ追加
 ・「バトルサッカー」実装
 ・タマちゃんイベント実施
 ・エモティコン追加
 ・壁紙、アートワーク設置(Web)
 ・フォトBBS設置(Web)
 ・ミスミューコンテスト(Web)

■7月
 ・新マップ「アトランス」実装
 ・武器防具追加
 ・連携システム追加
 ・ゴールドパージドラゴンイベント実施
 ・地下帝国の逆襲イベント実施
 ・日記システム(Web)
 ・ワンタッチサービス(Web)
 ・守護ギルド開始(Web)

■8月
 ・デビルスクウェア(幽霊屋敷)
 ・レッドドラゴンイベント正式発表
 ・カオス合成正式発表
 ・新ジョブ「魔剣士」発表
 ・アクセサリー追加
 ・SDキャラオープン(Web)

■9月
 ・新エリア「タルカン」実装
 ・新エリア「天空マップ(仮称)」発表
 ・チェンジアップシステム発表
 ・「ギルド闘技場」実装
 ・ギルドランキングシステム発表(Web)

 8月、9月はさすがに息切れして「発表」どまりのコンテンツが増えてくるが、オープンテスト期間中にこれだけの新要素が盛り込まれるMMORPGはきわめて希と言っていいだろう。逆に正式サービスまでにお腹いっぱいになってしまわないか心配されるぐらいだ。

 ここでいくつか補足しておくと、「バトルサッカー」は、クローズドテストで一度試験運用が行なわれた新しい試みで、ギルド戦争をしながらサッカーをするというものだ。通常攻撃でボールを動かすことができ、ゴールを決めると20点、ギルドマスターを倒すと2点、ギルドメンバーを倒すと1点が加算されるルールで、100点先取したギルドが勝利となる。

 タマちゃんイベントは、ロレンシアの川で「/タマちゃん」と入力すると、水中からタマちゃんが顔を出すという名所的イベントで、レベル60に達すると見られなくなり、それ以降はアトランスで再会できるという。

 チャットシステム強化に関しては、小島氏自ら「2年前にリリースされた作品なので、チャットシステムがやや旧式だ」と告白した後、これを最新式とすべく現在Webzenに働きかけたところ前向きな返事が貰えたという。具体的には、メニュー周りを可変にしたり、チャットの種別によって文字色を変えたりできるほか、簡単なコマンドを使った売買システムや仲間募集システム、フレンドリストシステムなどを実装するという。

 また、同作には「エモティコン」と呼ばれる独自の感情表現システムがあるが、これを複数のプレーヤーで行なう「連携エモティコン」の実装も予定している。サンプルとして紹介されたのは「/キス」。男女間限定で、両者が合意するとキスシーンが行なわれるという。

 今回公開された大半はまだ企画レベルで、その実力は未知数としかいいようがないが、MMORPGにおいて、メーカーが一丸となってユーザーを楽しませる試みに全力で取り組んでいるということほど、ユーザーを喜ばせることはない。とりあえず、6月12日のFREEPLAYβが楽しみだ。

会場となったサンシャイン国際水族館の海水魚、淡水魚エリアの模様。短い休憩時間を使って一気に回ってきた。やはり貸し切りは素晴らしい! たっぷり堪能させていただきました

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□ゲームオンのホームページ
http://www.gameon.co.jp/
□ゲームオンのホームページ
http://www.webzen.co.kr/
□サンシャイン国際水族館のホームページ
http://www.sunshinecity.co.jp/portal/aqua.html
□「ミュー~奇蹟の大地~」のホームページ
http://www.muonline.jp
□関連情報
【5月23日】ゲームオン、「ミュー ~奇蹟の大地~」のオープンβテストを6月12日より開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030523/mu.htm
【5月12日】ゲームオン、「ミュー ~奇跡の大地~」公認ファンサイト戦略を発表
年間最優秀サイトには1年間無料プレイ権が
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030512/go.htm
【5月1日】ゲームオン、「ミュー~奇蹟の大地~」α2テストを実施
α2アカウントを1,000名にプレゼント
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030501/muonline.htm

(2003年6月10日)

[Reported by 中村聖司]


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