【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

Electronic Entertainment Expo 2003現地レポート

MicrosoftブースXbox関連レポート
北米市場で人気のソフトが目白押しでブースは常に大混雑

会期:5月14日~5月16日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 今年のE3のMicrosoftブースは、例年同様Los Angeles Convention CenterのSouth Hallの奥まった場所に位置している。そして、昨年同様、ブースの大部分がXbox関連の展示スペースとして確保されていた。

 E3開幕直前のXboxプレス発表会のレポートでも触れたように、今年のXboxは北米市場で人気の高いジャンルの新作ソフトが目白押しとなっており、来場者の関心も非常に高くなっている。E3初日の開幕直後から非常に多くの来場者がMicrosoftブースに詰めかけて目当てのソフトの試遊台に列を作り、ほぼ終日、満員電車の中にいるかのような混雑ぶりであった。

 展示内容は、昨年同様Xbox向けの最新ソフトを中心に、試遊台を多数設置するという形だ。昨年より若干数は減っているものの、それでも186台という非常に多くの試遊台を設置し、サードパーティ製のものも含めて75本のソフトを展示していた。また、その75本のソフトのうち、Xbox Liveに対応するものは約40%ほどである。今後登場するファーストパーティ製のソフトは、Xbox Live対応がほぼ基本となるため、この割合は今後さらに上がっていくものと思われる。

 ちなみに、昨年のE3ではXbox Liveの詳細が発表され、Xbox Live専用のコーナーが用意されるなど、Xbox Liveを強調した展示が目立ったが、今年のブースではXbox Live対応ソフトの試遊台にさりげなくXbox Liveのロゴが付けられているだけで、改めてXbox Liveを誇示するような表現はほとんどなく、Xbox Liveはもはや当たり前の存在である、といった雰囲気を感じ取ることができた。

 今年のMicrosoftブースの見所は、やはりファーストパーティ製のソフトが中心だ。期待の大作「HALO 2」をはじめとして、「Project Gotham Racing 2」、Microsoftが昨年夏に買収したRare社が開発する3本のXbox向けソフト、スポーツゲームをより楽しめる新サービス「XSN Sports」など、北米ユーザーにとって期待度の高いソフトが多数展示されている。そこでここでは、Microsoftブースに展示されていた、ファーストパーティ製のソフトを中心に紹介していこう。

●「HALO 2」

 「HALO 」2は、プレス発表会で披露されたもの同様、開発メーカーであるBungieの開発スタッフが操作するリアルタイム映像を専用シアターで見せる(内容もプレス発表会で披露されたものとほぼ同じ)という形式で、プレイアブルの展示はなかった。それでも、シアター前には映像を一目見ようと常に来場者が詰めかけており、初日閉幕直前までその列がとぎれることはなかった。

HALO 2シアターでは、Bungieのスタッフが操作するデモを見せていた。多くの来場者が人目HALO 2の最新映像を見ようと長蛇の列を作っていた


●「Project Gotham Racing 2」

 日本でもヒットしたレースゲーム「Project Gotham Racing」の続編。前作は、実在する街並みや車を忠実に再現した非常にリアルなグラフィックと、「Kudos」と呼ばれる独自の採点方式を採用した、かっこいい走りによるポイント制という独特のプレイスタイルが特徴だったが、それらはもちろんそのまま受け継がれている。グラフィックの再現度はさらに向上し、Kudosシステムも走行ラインなどの新たな加算ポイントが追加されており、より深く美しい走りを追求できるようになっている。

 また、Xbox Liveに対応したことで、ネットワーク対戦はもちろん、自分の走りをアップロードしたり、他人の走りをダウンロードしてゴーストカーとして表示させることが可能となっている。ベストの走りを自慢したり、うまいプレーヤーの走りを参考にしたりと、いろいろ活用できるだろう。

 登場する車は、フェラーリのエンツォ・フェラーリをはじめとした実在のものばかりで、スポーツカーばかりではなくPONTIAC GTOなどのやや古い車も登場する。車種は前作の2倍以上(48台以上)の収録が予定されている。また、E3バージョンでは、シカゴ、モスクワ、エジンバラ、フィレンツェの4都市が収録されていたが、製品版ではその倍以上の都市が収録されるそうだ。
【スクリーンショット】


この筐体は、昨年の東京ゲームショウで利用されたもので、E3で利用するために持ち込んだそうだ
●「MotoGP2」

 7月12日で日本での発売が決定している、バイクレースゲームだ。2002年シーズンのロードレース世界選手権MotoGPクラスを忠実に再現。全16戦の実際のサーキットが忠実に再現され、選手ももちろん実名で登場する。バイクは2002年シーズンということで、2ストロークマシンと4ストロークマシンが混在している。もちろんバイクも本物が忠実に再現されている。

 ところで、この「MotoGP2」の展示形式はやや変わっていた。それは、試遊機として、昨年の東京ゲームショウで利用された、Xbox Live体験用のカプセル型筐体が利用されていた、という点だ。この筐体は日本で特注で作られたものだが、わざわざE3のために日本から持ち込んで利用しているそうだ。ゲームだけではなく、この筐体に興味を持っている来場者も少なくないようだった。


【スクリーンショット】


Rare初のXbox向けソフトが3本登場。それらは1カ所に集められてコーナーが作られていた

●「Grabbed by the Ghoulies」

 Rareが開発を行なっているXbox向けソフト。主人公の少年が、捕らえられた彼女を助けるためにお化け屋敷に乗り込み、迫り来るお化けをやっつけながら彼女を探し出すというストーリーのアクションアドベンチャーだ。攻撃は、キックやパンチが基本だが、まわりのアイテムを持って攻撃することも可能。

 ちなみに攻撃はボタンで操作するのではなく、右アナログスティックで行なう。スティックを上下左右に動かすことで、パンチやキックが繰り出されるのだ。最初はやや操作に戸惑うが、一般的なゲームとは違う操作性で新鮮に楽しめる。日本での発売は現時点では未定となっている。


【スクリーンショット】

 

●「Conker: Live and Uncut」

 こちらもRare開発で、北米市場で発売されたニンテンドウ64用ソフト「Conker's Bad Fur Day」の流れをくむソフトだ。プレーヤーが操作する主人公はリスやクマで、見た目はコミカルでかわいい。しかし、内容はかなり過激なシューティングとなっている。Xbox Liveに対応で、対戦プレイももちろん可能。また、非常にブラックな表現や過激なセリフが多用されており、見た目とは裏腹に完全な大人向けのソフトである。おそらく日本で発売される可能性はかなり低いだろう。

【スクリーンショット】

●「Kameo」

 これもRareが開発を担当しているソフトだ。プレーヤーは主人公である妖精を操作し、様々な敵をやっつけるというアクション性重視のゲームだ。ただし、妖精には敵を攻撃する能力はない。唯一持っている能力はモンスターに変身するというもので、モンスターに変身することで初めて敵を攻撃できるようになる。モンスターは、ゲームを進めていく過程で順次捕まえていき、それによって順次パワーアップしていくことになる。

 またそれらのモンスターは、火、水、石などの6つの属性に分けられており、それぞれに3体ずつ用意されている。そして、登場する敵などに応じてそれらモンスターを使い分けながらゲームを進めていくことになる。このKameoがRareが開発を行なっている3本の中で最も期待が大きいそうだ。世界観やプレイスタイルは日本市場にも十分マッチすると思われるが、こちらもまだ日本での発売は予定されていない。ただ、発売される可能性はかなり高いだろう。

【スクリーンショット】

Microsoftの新作ゲームソフトは、全て「XSN Sports」をサポート。XSN Sportsコーナーとして、それらスポーツゲームが集められていた

●「Top Spin」

 XSN Sports対応のテニスゲームだ。実在のプロテニスプレーヤーや実在のテニスコートが登場し、リアルさを追求したソフトである。ラケットやシューズなども、実在のメーカーと提携して、本物がそのまま再現されている。基本的な操作性は、一般的なテニスソフトと大きく変わることはなく、気持ちよくプレイできる。

 また、このソフトのおもしろい特徴は、各キャラクターの喜怒哀楽の感情表現が豊かであり、しかもそれをプレーヤーがコントロールできる、という部分だろう。Xbox Liveで対戦しているときに、スマッシュが決まったときに派手なガッツポーズを出したり、不利な判定に対してラケットを投げ捨てて怒る、といったことができるのだ。特に対戦プレイ中にこの機能を活用することで、より楽しくプレイできるのではないだろうか。時期は未定だが、Top Spinは日本での発売が予定されている。

【スクリーンショット】

Microsoftの新作ゲームソフトは、全て「XSN Sports」をサポート。XSN Sportsコーナーとして、それらスポーツゲームが集められていた

●「Amped 2」

 こちらもXSN Sports対応のスノーボードゲームで、日本名「天空」の続編にあたる。登場する山やプレーヤーが変更されている部分もあるが、1つの山を丸ごと再現して、コースに関係なく自由に滑ることができるという、従来のコンセプトをそのまま受け継いだうえで、Xbox Liveに対応させている。

 1つの山に対して最大8人まで同時に滑ることができ、8人で気ままに滑ったり、タイムを競ったりと、プレイスタイルも自由だ。こちらも時期は未定ながら日本での発売が予定されている。


【スクリーンショット】

●「Links 2004」

 PC版で人気の高いゴルフゲームのXbox版。もちろんXSN Sportsに対応する。実在する選手や実在するコースが登場し、非常にリアルなゴルフの世界観が実現されている。

 PC版のLinksシリーズでは、マウスを前後に動かしてスイングを行なうという独特のプレイスタイルとなっていたが、Xbox版ではアナログスティックを前後に動かすことでスイングを行なうようになっており、直感的なプレイが可能だ。Top SpinやAmped 2同様、こちらも日本での発売が予定されている。

【スクリーンショット】

●「Sudeki」

 名前からはゲーム内容がなかなか想像つかないが、何となく日本のアニメーションを彷彿とさせるキャラクターが登場するアクションRPGだ。キャラクターデザインは、日本でアニメーション関係の賞を取ったことがあるという日本人女性だそうで、Sudekiという名前もこの女性が決めたそうで(名前を決定する時のe-mailのやりとりの最中に、どこかで「Suteki」が「Sudeki」に変わった、という説もあるようだが)、特に意味を持つ言葉ではないそうだ。

 このゲームには最大4人のキャラクターが登場し、場合に応じてプレーヤーキャラを使い分けながら進んでいく。プレーヤーは1人のみを操作し、その他のキャラクターはAI操作となる。攻撃は剣などの武器が上手なキャラクターや魔法が強いキャラクターなど、各キャラクターのスキルに違いがあるため、戦略性も重要なポイントとなる。また、2人以上で連携して強力な攻撃を繰り出すことも可能となっており、その時には、ファイナルファンタジー顔負けの非常に派手なグラフィック演出が行なわれるようになっている。

 開発者は、「リアルタイムで遊ぶファイナルファンタジー」と言っているようだが、確かに派手なグラフィック演出はファイナルファンタジーに近いが、実際の見た目や操作性はセガのファンタシースターオンラインに近い。ただし、SudekiはXbox Liveには対応しておらず、シングルプレイ専用のソフトとなっている。日本での発売は未定だ。

【スクリーンショット】


□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
□Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/jp/
□関連情報
【5月15日】XboxジャパンプレスレセプションでTFLOの開発状況や 新作ソフト「魔牙霊(Magatama)」が発表される
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030515/xbox3.htm

(2003年5月16日)

[Reported by 平澤寿康]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.