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コナミ、今度の戦場は「都会ではない」ジャングル!!
「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」のムービーに観客殺到

会期:5月14日~16日まで開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 コナミの今年の目玉はなんと言っても「METAL GEAR SOLID」しかないだろう。毎回E3で同作品のシリーズの最新ムービーが公開される度に同ブースの前に居座る人が続出で、大変な混雑ぶりとなる。そして今年もその混雑ぶりが再現されることとなった。

 同社ブースでは巨大モニターに常に新作ムービーを流しているが、「METAL GEAR SOLID 3」の新作ムービーが流れる時間を察知してはどこからともなく人が増え、流れているあいだは近くの通路は通ることができない。ちなみに「METAL GEAR SOLID 3」はプレイステーション 2のみでリリースされるため、ソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでも普通のモニターで流されている。迫力の点ではコナミブースに劣るのだが、こちらはより高精細のムービーが楽しめるためか、こちらも大盛況。とにかく、E3来場者の「METAL GEAR SOLID 3」への注目度は大変なモノがある。

 さて、そのムービーだが、基本的にジャングルを舞台にしているというコンセプトからジャングルでのアクションの数々を見ることができる。また、小島監督らしいユーモアがあちこちに仕組まれていて、笑い声が漏れるシーンもいくつかあった。

 とにかくジャングルの美しさは想像を絶するものがあり、とにかくリアルで細かいテクスチャが見応えがある。よくプレイステーション 2でここまで作り上げることができたものだと思うはずだ。単純にプリレンダーではなく、実際のプレイ画面と思われる画面が数多く収録されているのもポイントが高い。
 たとえば匍匐前進して茂みに紛れての移動や、じくじくとした水たまりに崖の上にいる兵士の影が映り込んでいるなど、よくできている。こういったリアルなグラフィックが新たなゲーム性を生むように感じられる。他にも木に登り枝にぶら下がったまま敵兵士に銃口を向け、スコープから覗いて敵をしとめていくといったシーンも描かれている。揺れながら的確に敵をねらうのだからスネークの銃の腕のすごさが伝わるワンカットだ。

 もちろん潜入アクションであることから、後ろから忍び寄り刃物で敵をしとめたり、沼地に潜み木の橋の下からサイレンサー付きの銃で敵を撃ち抜くなど数多くのシーンがムービーには収録されている。前述のように自然描写のすごさはより世界観をリアルに見せることに成功している。雨が降り寒い中を白い息を吐きながら忍び寄るシーンなどは鳥肌ものだろう。

【スクリーンショット】
右下のスクリーンショットには蛇が写っている。ムービーではショッキングなことに川魚を生でむしゃむしゃ食べるだけでなく、蛇までをも食べてしまう。サバイバルがテーマのひとつのようだ


 前述のように、小島監督ならではのユーモアセンスも光っている。ムービーの最後の方にバイクに乗っていこうとする兵士の後ろにスネークが近寄り銃を突きつけるシーンがある。ここで兵士は、

    「なんだまた車泥棒か?」

 と日本語で聞く。車泥棒を英訳すると「Grand Theft Auto」で、そう、米国では5million以上のヒット作となったRockstar Gamesの作品名となるのだ。そこでスネークは「違う! 潜入任務だ」と答える。兵士は続けて、

    「ここは都会じゃねぇんだからよ」

 と答える。こちらも英訳すると「This isn't Vice City.We're in Jangle.」ということでまたまた例のゲームのタイトルにかかってくるわけだ。たぶん日本ではまったくちんぷんかんぷんな内容だが、E3を舞台にきちんと盛り上がることを計算に入れた笑いを盛り込むあたりが小島監督らしいともいえる。事実、ここで笑っている観客の姿をよく見かけた。

 炎の中でマシンガンを撃ち続けるシーン、軍用犬に追いかけられ滝から飛び降りるシーンなど、戦争映画を意識したシーンも相変わらず盛り込まれている。そして最後には「on your table in 2004」と表示される。ということで来年のいつ頃の発売になるかはわからないが、実に楽しみなゲームがまたひとつ登場したといえるだろう。

【スクリーンショット】
サーモグラフィによるスコープを使った射撃なども注目だ



■ 「CastleVania」のプレイステーション 2用最新作公開される

キャラクタのポップも飾られかなりの注目を集めていた
 基本的に注目タイトルは各社ブースだけではなく、それぞれのプラットフォームメーカーのブースにも展示されているのだが、悪魔城ドラキュラシリーズのブランニュー「キャッスルヴァニア」シリーズの新作となる「CASTLEVANIA :THE LAMENT OF INNOCENCE」も、どこに行ってもかなりの人気を集めている。オーソドックスなアクションゲームだが、ドラキュラからのテイストはきちんと受け継がれている。基本アクションは鞭でバシバシとスケルトンや鎌を持った亡霊などを倒していくのも気持ちがいい。連続で倒すことでコンボがかかるシステムを搭載している。

 キャラクタも特徴的だ。骨でできた植物のようなモンスターは倒すと徐々に骨の茎が落ちていくのだが、その崩れ方がその昔の作品の動きに似ており、ファンならニヤリとさせられるかもしれない。また、天から降ってくる隕石をうまく石像に当てることで先に進むドアを開けるスイッチをオンにさせるなど、アドベンチャー要素も用意されている。

 今回遊んだバージョンでは面の最後に岩がくっついてできあがるゴーレムが登場。むやみやたらとつっこむとその巨大な力に吹っ飛ばされてしまうが、動きさえきちんと読んで挑めばそれほど難しいことはない。誰でも楽しめる作品に仕上がっているようだ。

【スクリーンショット】
 
グラフィックはキャラクタが若干小さい気もするが、逆に背景は特に美しく描かれている



■ 「サイレントヒル3」完成間近か?

 かなり遊べるバージョンとしてのPS2「サイレントヒル3」が出展されている。相変わらずの恐ろしさで、そのグラフィックはさらに磨きがかかっているようだ。

【スクリーンショット】



■ そのほかにもドシドシと新作が

PS2「マクファーレンモンスターズ」の発表に合わせてサイン会を行なったトッド・マクファーレン。人気のアーティストなだけにズラリと列ができあがった
PS2版「Bloody Roar 4」もコナミブースに展示されている。派手な格闘アクションが魅力。2003年11月発売予定
いまでも米国などでは絶大な人気を誇る忍者タートルズ。その新作「TMNT」はカートゥーンっぽいグラフィック。擬音などもグラフィックで表示されるなどコミックを意識した作りになっている。ちなみにこの画面はプレイステーション 2用のスクリーンショット
PS2版「K1 World Grand Prix」米国での認知度向上も追い風になるか……


□E3のホームページ
http://www.expoe3.com/
□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/

(2003年5月16日)

[Reported by 船津稔]


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