【基本戦術】
武器を持たず、素手で戦う平八は当然のごとくリーチが異常に短い。逆にいうと武器がないために、接近時は素早い攻撃で相手を押し黙らせることができるといったアンバランスなキャラクタである。他のキャラと異なり、が最速の技になっているので、接近時の牽制や反撃にはを利用していきたい。「鉄拳」プレーヤーは「やることが変わらないのでは?」と考えると思うが、「先行入力が効くガードボタン操作の『鉄拳』キャラクタ」という意味で今までありえなかった平八がそこにいる。そういった意味でも注目できるキャラといえるだろう。
平八を使用する場合、ほかのキャラクタ以上に中距離での立ち回りが重要なポイントになる。リーチが短いこともあって、中距離戦は基本的に「平八の攻撃は届かないが、相手の攻撃は届く」という状態だからだ。そのため、ほかのキャラクタに比べて「強引に接近する」必要があり、牽制を得意とするキャラクタが相手の場合はなかなか厳しいものがある。中距離での選択肢は、8WAY RUNで様子を見る、もしくは接近するのは当然として、牽制や連係技をガードorガードインパクトすることも大切。ガード後に有利になる攻撃をガードすれば、多少は安全な接近チャンスになるし、ガードインパクトに成功したらなおさらだ。奇襲として破砕蹴()を使うという手もあり、打点の低い攻撃をかわしつつヒットが狙えるが、あくまで奇襲なので実用性は低い。
そんな平八の頼みの綱となるのが、移動技のステップ()だ。「鉄拳」プレーヤーには「崩拳ステップ」の名称で呼ばれている。ステップ中の姿勢が低いので、打点の高い攻撃をかわしながら接近することができ、技を出せば瞬時にステップをキャンセルして攻撃に移れる利点を持つ。ステップの移動後は立ち状態になるのだが、と入力することで移動後にしゃがみ状態となる「ステップしゃがみ」も可能だ(『鉄拳』プレーヤーには風神ステップと言えば話が早いだろう)。注意点として、ステップはorという前方へ移動する入力でもキャンセルされるので、入力後はニュートラルに戻すこと。例えばと入力すると、ステップの途中で走ってしまうので、姿勢の低い状態を活かせなくなる。
また、ステップ中に技を出す場合にも注意点がある。ステップ中の平八はしゃがみ状態になっているため、例えばステップ中にを入力すると、怒轟掌烈破(..)の1発目ではなく、甲冑砕き(立ち途中)になってしまうのだ。この問題は、ステップをやの前後移動でキャンセルすれば、移動の瞬間に立ち状態となるので、それから技を出すことで一応は解決できる。入力の技を出す場合はさらに困りもので、金剛槍掌()と風神拳()のコマンド部分が、どちらもステップorステップしゃがみの入力とかぶっている。そのため、ステップから入力の技を出そうとすると、これらの技が暴発しやすいのである(入力がボタン同時押しのショートアッパー(+)もステップ中は金剛槍掌になってしまう)。
「ソウル」シリーズでは当たり前の中距離戦だが、「鉄拳」の平八にとっては相手に届く攻撃すらない間合いなのである。
ステップは接近手段の要といえるだろう。ガード後に有利になる技をガードしたら、ステップで間合いを詰めるチャンスだ。
ステップorステップしゃがみから攻撃する場合は、上記で触れた注意点を考慮して、どの技を使うか決めていきたい。まず、ステップから出す技については、中段攻撃の仏壇割()と下段攻撃のシットスピンキック()がオススメだ。どちらも攻撃の発生がそれなりに早く、ガードされても反撃を受けないので、リスクの小さい2択攻撃になる。とくに仏壇割はコマンド入力の部分で、ステップをキャンセルして立ち状態となり、金剛槍掌が暴発する心配がないのが強みだ。しかし、これだけではヒット時の見返りが少ないので、立ち状態にしてからのショートアッパー(+)か風神拳、奈落払い(..)といった選択肢も加えていきたい。
ステップしゃがみからは上記の選択肢のほかに、見返りの大きい風神拳と奈落払いを使うといい。どちらもコマンド入力がステップしゃがみを兼ねており、移動中にを押せば風神拳が出ることになるが、その出し方は最速風神拳(技解説を参照)には向いていないのが欠点だ。普通の風神拳は特殊中段攻撃(しゃがみガードが可能)なので奈落払いとの2択攻撃にはならないが、発生は早いので相手の牽制を潰すことも多く、ヒット時は空中コンボに繋がるのでそれなりには効果的だ。とはいえ、最速風神拳がベストなのは言うまでもない。
そして、ステップ関係で必ずマスターしたいテクニックに「連続ステップ(これも『鉄拳』プレーヤーには『ステステ』と呼んだほうが通りやすいだろう)」がある。ステップ(ステップしゃがみも同様)は、ステップとステップしゃがみでもキャンセルできるので、連続入力することで素早い接近が可能になるのだ。ポイントはあまり素早くキャンセルしないこと。ステップ1回での移動距離を100として、70~80あたりでキャンセルすると、移動速度が大きく落ちる前に次のステップが出るという具合である。連続といっても実用性があるのは2連続くらいまでで、利用価値が高いのはステップをステップしゃがみでキャンセルする2連続のステップだ。入力は★で、最初のステップのが次のステップしゃがみの入力も兼ねている。
最初のステップである程度の距離を移動してからと入力し、ステップしゃがみから前述した風神拳と奈落落としで攻撃を仕掛けるのが有効で、なんと試合開始時の間合いでも一気に距離を詰めて攻撃が届くのだ。もちろん相手に読まれた場合は危険だが、強引に接近する必要のある平八にとってはリスク的に十分アリといえるハズ。相手も風神拳のカウンターヒットがこわいので、反応が遅れた場合は牽制しにくいということもあり、中距離での選択肢に加えることでプレッシャーにもなるのである。ステップしゃがみ中にを押すだけで風神拳が出るが、この場合も最速風神拳を兼ねた入力には向いていないので(一応出せるがステップしゃがみの移動距離が短くなるので意味がない)、風神拳は★のあとに、しっかりとと入力して出すようにしたい。
ステップorステップしゃがみから攻撃するときは、いったんキャンセルしてから技を出さないと色々面倒なことになってしまう。
試合開始時の間合いからステップして、わりと遅めにステップしゃがみでキャンセル。その移動が終わる前に風神拳の届く距離になるので、キャンセルして攻撃すれば一気に攻め込んでいける。
相手に接近したあとは、はじめて平八らしさが爆発するだろう。鬼哭連拳(..)2発止めをメインに、たまに1発止めを混ぜつつ、ショートアッパーと奈落払いの2択攻撃を狙うのが基本。ショートアッパーはしゃがみガードされると、ダメージは与えられるが浮かせることはできないので、最速の風神拳(技解説を参照)を使うのが理想である。それが出せないなら、中段攻撃でダウンの奪える剛掌破(+)も連係に組み込んでいくといい。しかし、平八の近距離戦で核となるのは最速の風神拳で、これが出せないと苦労して接近したところで2択攻撃の見返りが少なすぎる。ある程度は出せるようにならないと、さすがに対戦では厳しいものがあるだろう。
風神拳からの空中コンボをメインウェポンとしたシンプルな戦術だけに、イベイドでかわされたり、ガードインパクトで切り返されやすい。また、8WAY RUNも苦手といえるので、入力の技に多い横属性の攻撃も活用していこう。ほかのキャラと比べると全体的に攻撃の発生が遅いのだが、8WAY RUN対策という用途を考えるとそれほど問題ではない。時計周りに移動する相手には万漢掌()、反時計周りに移動する相手には羅生門()が効果的だ。万漢掌はカウンターヒットで回復可能なうずくまりダウンになるのもポイントで、羅生門はヒット時に相手を大きくよろけさせる効果があり、リングアウトも狙える。
いわゆるワンツーから、2択攻撃を迫るというシンプルだが強力な連係。ダウンを奪ったら、起き上がりを積極的に攻めていく。
近距離での8WAY RUN対策も重要項目だ。近付いたら逃がさないのが鉄則なので、縦属性の攻撃をかわされないように横属性の攻撃を混ぜる。
|