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場内騒然、カルドセプト史上最高の逆転劇が起きた |
本戦では、まず1回戦は16卓(各卓4名で対戦)で戦い、勝ち残った16名が4卓に分かれて2回戦を実施。そして、勝ち残った4名で決勝戦が行なわれる。
全国の予選を勝ち上がってきただけのことはあり、第1回戦からハイペースで試合が進んだ。多く見られたのは、「ヘイスト」や「ホーリーワードX」などで可能な限り早く周回して稼ぐ作戦。「コーンフォーク」や「ゴールドグース」を使って遺産で稼ぐセプターも多く見られた。公式大会の勝利条件は40ターンを突破するか魔力が7,000を超える状態で城にたどり着くことだったが、16卓中9卓が40ターンを迎える前に終了した。
第1回戦で注目されたのは、第1回公式大会優勝者のマサ・オサダさん、第2回公式大会優勝者のひげぶちょーさん、第3回公式大会優勝者のTAREさんの3人。このなかで誰が決勝まで勝ち残るか期待されていたが、試合前から他のセプターたちに警戒されてしまい、3人とも実力を発揮できずに第1回戦で散っていった。
第2回戦では、女性1名を含む16名が対決。第1回戦と同様にスピーディーな展開となり、序盤から全員が魔力を溜め込んでいく。4卓中3卓が魔力オーバーで勝敗が決まり、3卓12人のなかで7,000を突破したセプターが5人という激戦が繰り広げられた。結果、The hermitさん、かむいまるさん、ゆたかさん、のびスケさんが決勝に進出した。
決勝戦の序盤はスローペースで進行した。それぞれの土地に少しずつクリーチャーを配置するものの、土地のレベルを上げると他のセプターに侵略された時に大打撃を受けるからだ。最初にその均衡を破ったのはかむいまるさん。水属性の土地にアイスウォールを3つも並べ、かなり有利になるかに見えた。しかし、すかさずThe hermitさんが破壊力抜群のコロッサスを使って各地に侵略開始。The hermitさんが優勢なままにゲームは進み、33ターン目にはThe hermitさん、かむいまるさん、ゆたかさんの魔力が5,000を突破した。
そこで勝負を賭けたのがゆたかさん。土地のレベルを一気に上げて魔力が8,400に。そして、運が悪いことにかむいまるさんがその土地を踏んでしまい、2,000以上の魔力がゆたかさんのものになってしまう。さらにかむいまるさんの不運は続いた。かむいまるさんが再起を賭けてレベルアップさせた土地が、The hermitさんのコロッサスによって奪われてしまったのだ。これにより、ゆたかさん10,000、The hermitさん8,500となり、先に城に到着した方が優勝になる。
しかし、決勝戦の真のドラマはここから始まった。まず、ゆたかさんがダイスで7を出してあと1マスで城に到着する状態になる。続いて、ダイスで6を出せば逆転勝利が決まるThe hermitさんだったが、会場の全員が静かに見守るなか、出た数字は3だった。これにより、誰もがゆたかさんの優勝が確定したと思った。だが、のびスケさんがアースシェイカーを発動。これにより、ゆたかさん、The hermitさんの魔力が6,000台に落ちてしまう。ゆたかさんはまだ砦を通過しておらず、The hermitさんはすでに砦を通過しているため、城に着いた時点でThe hermitさんが逆転する。そう誰もが思ったに違いない。しかし、ゆたかさんが自分のターンで「ウェザリング」を使って水属性の土地を風属性に変え、これまでに貯めた護符の効果で再び魔力が7,000を超える。そして、会場がどよめき立つなかで、The hermitさんから1ターン差で勝利をもぎとった。
優勝したゆたかさんは「最後まで勝てるとは思ってなかった。実力がなくても勝てるのがカルドセプトの良いところですね」とコメント。惜しくも敗れたThe hermitさんは「ダイス力が無かったのが敗因」と語っていた。大宮ソフト代表取締役社長の鈴木英夫氏は「今回の決勝は、史上最高の試合でした。カルドセプトが今後もこのように愛されてほしいです。ぜひ、これからも楽しんでください」と感想を述べた。
表彰式が終わると、2003年に発売されるという海外版「カルドセプト」の情報や、2003年の3月頃発売される小説などの情報を公開。また、ドリームキャスト版「カルドセプト」のネットワークサービスが2003年3月末日で終了することを記念して、2003年の1月下旬より大会が実施されると発表された。そして最後に、参加者全員で大会恒例となった「カルド!」、「サイコー!!」の掛け声でイベントは終了した。
決勝は、他のセプターやMC、観客などの声が聞こえないようにヘッドフォンを着用して行なわれた | 写真左から、1位のゆたかさん、2位のThe hermitさん、3位ののびスケさん、4位のかむいまるさん | 優勝賞品は、ニンテンドーゲームキューブやセガのゲームソフトなど。そして、マップの制作権がプレゼントされた |
1回戦後には選手全員で昼食。カルドセプトの大会参加者は仲が良く、昼食もまるでオフ会のように盛り上がっていた | 決勝戦前に行なわれたじゃんけん大会。豪華賞品を賭けて真剣勝負が行なわれた | じゃんけん大会の賞品は豪華な額に入れられた作家のサイン入りイラスト |
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□大宮ソフトのホームページ
http://www.omiyasoft.com/
□「カルドセプト」公式ホームページ
http://www.culdcept.com/
□関連情報
【2002年10月17日】セガと大宮ソフト、PS2「カルドセプト セカンド エキスパンション」第4回全国大会の詳細を発表。店舗予選は11月2日から
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021017/culd.htm
【2002年12月13日】セガ、PS2「カルドセプトセカンド エキスパンション」
第4回公式全国大会を12月22日に開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021213/culd.htm
(2002年12月24日)
[Reported by 田名網陽平]
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