【東京ゲームショウ2002】
映像出展は圧巻の出来栄え
「アンリミテッド:サガ」を主軸としたスクウェアブース
9月20日~22日 開催
会場:幕張メッセ
■ ドルビーサラウンドプロロジックIIを体感できた「アンリミテッド:サガ」がプレイアブル出展
通りに面した巨大なスクリーンに映し出される流麗なムービー映像や話題の新作ゲームのデモンストレーションフィルムが思わず目を引いたスクウェアブース。
今回は伝統のタイトル「サガ」シリーズ最新作、「アンリミテッド:サガ」を筆頭に、「ファイナルファンタジー」シリーズの世界観を盛り込みながらも新たな世界を確立した人気のシミュレーションRPG「ファイナルファンタジータクティクス」のゲームボーイアドバンス版、「ファイナルファンタジータクティクス アドバンス」、「FF」生まれのかわいいキャラクタ、チョコボが主人公のボードゲーム「チョコボランド A game of Dice」など、これまでのタイトルの続編やお馴染みのキャラクターたちが目立っていた。
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「アンリミテッド:サガ」試遊スペース前。体験プレイは常に30分待ちオーバー |
中でも、プレイステーション 2向けに12月に発売が予定されている「アンリミテッド:サガ」は「サガ」シリーズ独特のシステムやワールドに魅了された固定ファンが多く、試遊スペースはいち早く最新作を楽しもうと詰めかけた人でごったがえしていた。
特に今作はドルビーサラウンド プロロジックIIにフル対応しており、特設された音響体験コーナーは、臨場感あふれる「サガ」サウンドを堪能できるとあって、試遊機にはさらに長蛇の列ができ、体験したファンは異口同音に「すごい!」、「リアルだ!」と、感想を漏らして満足げに帰っていく光景が数多くみられた。このあたり、プロロジックII 5.1ch音響のすばらしさがうかがえる。
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城砦のような造りが「FFT」の持つ雰囲気とマッチ。扉の中が試遊スペース |
そして、ストーリーも新たにゲームボーイアドバンスでデビューする「ファイナルファンタジータクティクス アドバンス」。試遊コーナーは城塞を模した石造り風のスペースに小さなモニターが配置され、「FFT」の持つそこはかとなく中世っぽいレトロな雰囲気に良く合っていた。
こちらも根強い人気があるタイトルだけに、発売を待ちきれず試遊を待つ人で城壁がぐるっと取り囲まれていた。画面を見た感じでは前作の流れを継承しているように思えたのだが、果たして難易度はどうなのだろうか? 前作が難しかったので気になるところだ。
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ログハウス風の造形がかわいい「チョコボランド」試遊スペース。本当にチョコボが顔を覗かせそうだ。混雑時はゲームプレイを待つ人で小屋がパンクしそうだった |
もうひとつ、「ファイナルファンタジータクティクス アドバンス」の隣に、丸太を組んだ小屋、ログハウス風のブースが設置されていた。こちらは「チョコボランド A Game of Dice」の試遊コーナーだ。丸太小屋もチョコボのグラフィックが並ぶとさらにかわいらしく見えるから不思議だ。
これまでチョコボが主役のゲームというとレースなど親しみやすいルールで誰でも楽しく遊べるものが多かったが、今作も例に漏れずみんなでプレイできるボードゲーム仕立て。ハードもゲームボーイアドバンスということで「どこでもみんなで」をコンセプトに、よりいっそう気軽に楽しめることうけあい。フレンドリーなムード作りにチョコボが一役かっているのは言うまでもない。
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一際目を引く巨大スクリーン。スクウェアブースの前を通る人々も足を止めて眺めていた |
そのほかの出展タイトルはプレイステーション用にリメイクされた「ファイナルファンタジーI・II」、MMORPGとして地位を確立した「ファイナルファンタジーXI」のWindows版。そして、10年ぶりに復活のPS2版「半熟英雄対3D」。残念ながらこれらのタイトルはプロモーション映像のみで体験プレイすることはできなかった。しかし、正面の大型メインスクリーンに映し出された「FFI・II」のムービーの美しさは圧巻、感想の言葉も出てこないほど。同じであって同じでない、まだ見ぬ進化した「FF」への期待が膨らむムービー映像は必見だが、試遊できなかったのはとても心残り。
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リメイクされたプレイステーション版「ファイナルファンタジーI・II」のプレミアムパッケージ。ピクチャーレーベル仕様で限定フィギュアも3体入っている |
今回の出展作品はリメイクや続編がほとんど。にもかかわらず開場から閉場までブース全体が終始活気に溢れていたのは、スクウェアのゲームが期待度、話題性ともに高いからだといえる。ブース内のレイアウトも、あるところはパーティションで、あるところは小屋に、と、それぞれのゲームスペースが互いに浸食し合わないようきっちり区切られ、訪れた人があたかも扉をくぐってそのゲームの世界に足を踏み入れるような造りになっていた。
どうしたら自社の作品を一番良くプレゼンできるか、雰囲気を伝えられるか、そんな熱気が感じられるスクウェアブース。道行く人々もふと、足を止めてブースに吸い込まれてゆくのは、目には見えないけれども、みんなその「熱気」を感じるからではないだろうか。
□スクウェアのホームページ
http://www.playonline.com/
□「アンリミテッド:サガ」のホームページ
http://www.fft-a.com/
□「半熟英雄対3D」のホームページ
http://www.playonline.com/hanjuku/index.html
□「「FINAL FANTASYI・II」のホームページ
http://www.playonline.com/ff1-2/index.html
(2002年9月22日)
[Reported by 遠藤美幸]
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