Xboxプレスイベント「X02 North America」
2002年ホリデーシーズン以降の新作がズラリ。「Halo 2」が初お披露目

会場となったSOHOの“Ace Gallery”。ガランとした感じだが、中にはぎっしりとゲームの試遊台が並ぶ
8月8日 発表 (現地時間)

場所:New York Ace Gallery

 米Microsoftは2002年末のホリデーシーズンに発売する予定の新作タイトルを一堂に集めたプレス向けイベント「X02 North America」を現地時間の8月8日にニューヨークで開催した。会場となったAce Galleryはおしゃれな町並みで知られるSOHOの一角にあり、かなり広い展示場を丸1日貸し切って行なわれた盛大なものとなった。

 イベントの冒頭には米Microsoftのゲームコンテンツ担当バイスプレジデント、エド・フリーズ氏の講演からスタート。同氏によれば映画などのエンターテイメントが落ち込む一方、ゲーム市場は拡大を続けており年間20%の成長を続けているという。
 しかしその反動ともいえるが、社会的には青少年にゲームが悪影響を与えているといった意見もある。これらの意見について彼は強い口調で否定。「先日、ミズーリ州でゲームに否定的な判決が出たが、ゲームをしていない人たちが結論を出しており、全くばかげている」とし、シェイクスピアといった文学、エルヴィス・プレスリーやエミネムといった音楽を引き合いに出し「文学も音楽も最初は認められるまで時間がかかった。ゲームも同じでチャレンジを続けるだろう」と語った。

 エド・フリーズ氏は「自分は子供の頃『オズの魔法使い』や映画などからファンタジックな影響を受けた。自分の子供はこれらに加えてゲームからも夢を与えられたらと思う」と続け、このホリデーシーズンに彼の言う優れたゲームが多数発売され“革命的なシーズン”となると結んだ。

■ 「Halo 2」、「Project Gotham Racing 2」を発表

米Microsoftのゲームコンテンツ担当バイスプレジデント、エド・フリーズ氏
 ここで突如、最新作の発表が電撃的に行なわれた。すべてのカメラ、ビデオをシャットアウトしての発表となったため、残念ながらここに掲載できる写真はない。発表されたのは先日ついに200万本を達成したという「Halo(ヘイロー)」の続編「Halo 2」と、リアルなグラフィックが人気の「Project Gotham Racing 2」。ちなみに、Bungieのホームページでは「Halo 2」のグラフィックが一部公開されている。

 まず映像が公開されたのは「Project Gotham Racing 2」。今回フェラーリやポルシェなど有名メーカーとライセンス契約を締結。50種類以上の車を収録するという。コースも、新たにエジンバラ、スコットランド、香港などが追加される。このシリーズでは華麗な走りを決めることで“Kudos(スタイルやテクニック、スピードを評価するポイント)”がたまるが、獲得する方法が増えるほか、これとは違った評価システムの導入も考えられているようだ。Xboxのネットワークシステム「Xbox Live」に対応。美しいグラフィックにはさらに磨きがかけられており、完成が楽しみといえるだろう。とはいえ現在発表されているリリース予定は2004年初頭と、かなり待たされそうだ。

 そして本当に短い時間だが「Halo 2」の衝撃的な映像が公開された。ほんの1分程度のものだが、期待は高まるに十分な内容だった。宇宙船の中を歩く「マスターチーフ」。壁に埋め込まれたボタンをたたくと銃器類の棚が開き、その中のひとつを無造作にとる。その足でハッチに向かうと窓から見えるのは真っ赤に染まった地球(火山があちこちで噴火しているようだ)。しばらくしてボタンを押すとハッチが開き、宇宙船の内部からものが宇宙空間に吸い出されていく。柱の陰に隠れていたマスターチーフだったが、意を決したのかなんと宇宙空間に飛び出していく!! 地球が眼下に迫ってくる……。

 マスターチーフは地球に向かって大気圏外から突入するところまでが描かれているこのムービーだが、会場は拍手喝采となった。大気圏外から突入できるとすれば、戦闘服MJOLNIRの耐久度はかなりのものだが、もちろんそのことも含めて情報は公開されていない。ただ、戦闘服は強化されているようで、デザインも若干変更されているようだった。今回も人類の存続を賭けた激しい戦いを予感させている。今回公開されたグラフィックはかなりのクオリティだったが、すべてXbox上で動作していたといい、エンジンは一新されるほか、“Xbox Live”にも当然対応する。リリースの予定は2003年のクリスマスシーズンとなる。

 このほかにも敵が新しく登場するほか、プレーヤーの乗れる乗り物が2倍以上になり宇宙空間の探索なども行なうことになりそうな雰囲気だ。とにかく驚きとかっこよさを十分に味わえるこのムービーを早く一般にも公開してほしい。

■ 試遊台では近日発売タイトルをプレイ

 会場に多数設置されていた試遊台では各種新作タイトルを実際にプレイすることができたが、基本的なバージョンはE3で公開されたものと変わらなかったのが残念だった。そんな中でも日本でもヒットしそうなタイトルとしては、Electronic Artsの「NEED FOR SPEED:HOT PURSUIT 2」や、Microsoftの「MechAssault」。

 また、9月に米国で発売される予定の近未来レースゲーム「Quantum Redshift」がスピード感あふれるグラフィックで気持ちがよかった。基本的には英シグノシスの制作していた「WIPEOUT」だと思えばいい。グラフィック、スピード感、などすべてにおいてパワーアップしているが、さらにキャラクタによるストーリー展開も各人ごとに用意されているようで期待できるのだが、何とか日本でもリリースしてほしいところだ。

会場内は狭いわけではないのに、各国からのプレスでかなりの混雑状態 「Xbox Live」について「MechAssault」と並んで力が入っているのが、この「Unreal Championship(Infogrames)」。向かい合った試遊台をあちこちに設置 Electronic Artsの「NEED FOR SPEED:HOT PURSUIT 2」コースのあちこちに控えているパトカーに捕まると逮捕されゲームオーバー
ほとんどアーケードゲーム機のようなコントローラとなっている「鉄騎 (英語タイトル「STEEL BATTALION)」。こちらでも人気 SEGA-AM2の「Shenmue II」。人気が高くいろいろとな人が遊んでいた Xboxのハードディスクを有効に使った初めてのゲームともいえる「Blinx : The Time Sweeper」。ものを吸い込むときコントローラがぶるぶる震えるところがいい
「QuantumRedShift」。英シグノシスの名作「WIPEOUT」を大幅にパワーアップしたかのような作品。とにかく視覚効果とスピード感が極限まで増幅されている いくつか試遊台が出展されていたセガ(スマイルビット)の「PANZER DRAGOON ORTA」。どの台もいつもだれかがプレイ中という人気ぶり。そしてその向こうは「segaGT2002」 海外では絶大な人気を獲得している“Tom Clancy”の作品群。写真の「GHOST RECON」のほかにも「Tom Clancy's Splinter Cell」も出展されていた


□Xboxのホームページ (英文)
http://www.xbox.com/
□ニュースリリース (英文)
http://www.xbox.com/press/x02-release.htm
□Xboxのホームページ (和文)
http://xbox.jp/
□ニュースリリース (和文)
http://xbox.jp/news/xbox/x_release20020809.html

(2002年8月9日)

[Reported by 船津稔]

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