カプコン、PS2「アウトモデリスタ」プレス向けネットワーク体験会を開催

7月30日 開催

 株式会社カプコンは、8月22日に発売予定のプレイステーション 2用ネットワークレースゲーム「auto modellista(アウトモデリスタ)」のプレス向けネットワーク体験会を開催した。今回は、そのプレイレポートをお届しよう。

 「アウトモデリスタ」は、コミックタッチでグラフィックを表現する“アーティストゥーン”と呼ばれる手法を用いたネットワーク対応のレースゲーム。国内外の人気車種が多数登場し、それらを自由にセッティングしチューニングを行なうことで、自分だけのクルマが作れる。チューニングメーカーは60社以上が存在。クルマを保管するガレージもエディットできる。

 「vj&theater」モードでは、リプレイ映像を編集可能。エイベックスとのコラボレーションにより、トランスユニット「LAB-4」が楽曲を提供していることでも話題になっている。

 そして、本作最大の特徴が、PS2対応モデムと「マルチマッチング」を使用したネットワークプレイ。自分のクルマで対戦するだけではなく、面白そうなレースを観戦したり、クラブミーティングで他プレーヤーとチャットしたりクルマのデータを交換することも可能となっている。


説明に注目する一同
 体験会は、記者も含め「アウトモデリスタ」に初めて触れる人もいたため、まずは同社広報の芥川さんが「アウトモデリスタ」とネットワークプレイの概要を説明。ネットワークプレイは、当然ながらモデムが必須で、多人数通信対戦ゲーム専用ネットワークサービス「マルチマッチング」を使用する。

 ネットワーク対戦をするつもりの人で、もしモデムを未入手の人がいたら、同時発売の「アウトモデリスタ モデムパック」を購入するのが一番てっとりばやいだろう。こちらを買えば、シークレットカーの「大蛇(オロチ)」が最初から使えるという特典もある。ただし、隠し要素は「プレイしていれば、すぐに全部そろっちゃいます(芥川さん)」という。

 すぐにそろうなら、なにも隠さなくても……とは思ったものの、隠し要素は、無ければ無いで寂しいもの。また、隠し要素でユーザーの興味を延々とひっぱるタイプのゲームではなく、誤解を恐れずに言えば“全要素が出現してからが本当のスタートライン”ともいえるだけに、これは妥当な仕様といえるだろう。

 「マルチマッチング」による対戦手順は、いたってシンプル。新規登録時は、必要な情報を入力してIDを取得し、ハンドルネーム(ロビーでの個人名)とチームネームを設定するだけ。あとはメインメニューからネットワークに接続すればいい。料金は全国均一で、対戦中が13円/分、ロビーが10円/3分となっている。

 ネットワークメニューは「レース」、「クラブミーティング」、「クイックレース」、「データベース」の4つ。

  • 【レース】
    好きなコースを選んで入室し、チャットなどをしながら対戦相手が集まるのを待つ。ルールはプレーヤー側で設定可能。選べるコースは「峠タイプ(赤城、裏六甲)」、「市街地タイプ(新宿A、新宿B、阪神高速環状線)」、「サーキットタイプ(鈴鹿サーキット)」と、特別なイベント用に使われる「イベント」がある
  • 【クラブミーティング】
    チャット、クルマデータの送受信が可能
  • 【クイックレース】
    コースやレースが決まっており、入室、チャットをすっとばして即レースができる
  • 【データベース】
    大会やメンテナンスなどの最新情報、ランキング、利用規約などが閲覧できる
 さて、いよいよネットワークプレイ開始。上限人数は、レースによって6人または8人。ここでちょっと気になったのが、上限人数に達しないと、いつまでたってもレースが始まらないこと。当然といえば当然なのだが、待たされている間は結構つらく感じられるもの。待っている間も課金されていることを考えると、出走メンバーがすぐに集まる気配がなかったら、こまめに入退室を繰り返して他ルームをチェックしてみたほうが良さそうだ。

派手な演出ではないのだが、ライバルカーが加速していくエフェクトはわりと刺激的。直後に差が開いてしまったりするとかなりアセる
 ネットワーク対戦で最初に感じたのは、やはり“多人数対戦は楽しい!!”ということ。1対1の対戦もいいが、それが6人、8人ともなれば白熱の度合いが違う。前方を走るライバルカーがギアを上げて加速していくエフェクト、壁に激突、スピン、追い抜くときの幅寄せ(やるとは限らないが、たいていは容赦なくやってくる)……そのひとつひとつが、いちいち面白い。だからこそ、最下位を走っているときの寂しさ、悔しさもひとしおといえる。

 セッティングやチューンナップは、峠、サーキットなど、それぞれの特性に合わせて調整しないと走りやすさがかなり違ってくるという。このあたりは上級者向けの要素といえるが、質問に答えるだけでコースに合ったセッティングやチューニングをほどこしてくれる“イージーチューンナップモード”があるため、初心者でも対応できるだろう。

 プレイ中、ごく稀にラグ(データの遅延)が発生することもあったが、他プレーヤーのクルマの動きが一瞬コマ送りのように見えた程度で、プレイに支障を与えるレベルではないように感じられた。先々ドライビングスキルを突き詰めていくと、それなりに気になることもありそうだが、フレーム単位のコマンド入力を要求する格闘ゲームのように厳しい状況にはならないかと思われる。

 なお、レース終了後は、対戦したプレーヤーのIDを記録することが可能となっている。共鳴する走りをみせるプレーヤーを見つけたら、これでIDを覚えておいて、あとからメールを送ってチームに誘ってみるなどといった使い方ができそうだ。

入室者がゲームの上限人数に達したらゲーム開始となる レースに参加せず観戦するだけ、というのもアリ。アングルは変更可 参加上限はレースによって6人または8人と異なっている


 ネットワーク対戦の終了後は、「クラブミーティング」でのやりとりが披露された。本モードは、プレーヤー各自がクルマにのったまま、駐車場のような一定のスペースに寄り集まってチャットやクルマデータの送受信などを行なうというもの。もらったデータはエディット不可。入力した文字は、コミックのようにフキダシで表示される。

 記者個人としては、愛車をお披露目するもよし、チャットに興じるもよし、データを配りまくるもよしといった風情の“週末の大黒埠頭”を思い起こさせる本モードが、結構お気に入りだったりする。

 なお、体験会中に一部見受けられたラグや入室時の待ち時間といった点については、発売時には問題無く遊べるよう鋭意開発を続けているという。発売まで、約3週間。自分だけのクルマでオンラインレースが楽しめるようになる日は、もうすぐそこまできている。

なんというか、ワラワラと集まってみんなで好き勝手やってる感じがイイのですよ


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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□製品情報
http://www.capcom.co.jp/newproducts/consumer/automodellista/
□関連情報
【7月24日】カプコン、「RX-7 アウトモデリスタ仕様車」も当たる 体験会やキャンペーンを実施、PS2「アウトモデリスタ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020724/auto.htm
【4月14日】カプコン、PS2「auto modellista」でエイベックスとコラボレーション
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020414/capcom.htm

(2002年7月31日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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