「ほぼ日刊イトイ新聞」、任天堂と共同で新作体験会を関係者に公開
「ゼルダ」から「メトロイド」までじっくりプレイ

7月11日 開催

 コピーライターの糸井重里氏の「東京糸井重里事務所」が主体となって'98年6月から更新を続けているWEBコンテンツ「ほぼ日刊イトイ新聞」。糸井氏は任天堂からゲーム「MOTHER (マザー)」シリーズをリリースしていることからもわかるとおり、深い繋がりをもっており、「ほぼ日刊イトイ新聞」の中でも任天堂の興味深い話題を取り扱った「樹の上の秘密基地」というコンテンツを提供している。今回は「樹の上の秘密基地」と任天堂の共同開催として、5月にロサンゼルスで開催されたE3で出展された任天堂のゲームをそのまま体験できるという企画が実現した。

 会場には「スーパーマリオサンシャイン」、「ゼルダの伝説GC (仮)」、「スターフォックスアドベンチャー」、「メトロイドプライム」、「マリオパーティGC (仮)」、「エターナルダークネス」、そしてカプコンの「biohazard 0 (バイオハザード 0)」と言った錚々たる作品が並んだ。

 基本的にE3と同じタイトルが並んでいることからゲームの詳しい内容はE3のレポートを参照して欲しいが、記者自身がプレイした感想を言わせて貰えば、任天堂が出展したソフトはいずれも任天堂らしいソフトで、安心して楽しめるものばかりだ。
 タレントのタマゴという女の子達が会場に遊びに来ていたのだが、真っ先に楽しんでいたのが「マリオパーティ4 (仮)」。かなりの盛り上がりで、周りから色々と話しかけられても気付かない。ずっとコントローラーを放さないほどで、それだけこのソフトが魅力的であるということのあらわれだろう。

 個人的に気になっていたのが、「ゼルダの伝説GC (仮)」と「メトロイドプライム」の2作品。いずれもこれまでのシリーズ作品からかなり大きく変更された点が多く、その完成度が気になっていた作品だ。

 「ゼルダの伝説GC (仮)」について言えば、公開されたスクリーンショットを見てわかるとおり、そのグラフィックの変化にばかり目が囚われがちだが、ひとたびコントローラを握ればこの作品が紛れもなく「ゼルダの伝説」であることに気付くだろう。3Dで構成された世界を走りまわり剣を振り、草をなぎ払い、壺を持ち上げ投げ飛ばす。謎を解き敵を倒すだけでなく、そういった何げないところまでまさにゼルダのゲームプレイ感覚そのままなのだ。しかしそれが決して古いわけではなく、うまく練り上げられているところが任天堂のゲーム作りの上手いところ。
 今回、新しい要素といえば、ゲームボーイアドバンスを接続して遊ぶことだが、ゲームボーイアドバンス側でカーソルをコントロールし敵に爆弾を仕掛け爆破するといったことが可能となっていた。これは製品版では変更となることもあるとのことだが、協力プレイのアイディアとして面白いものだ。このほかにもゲームボーイアドバンスの画面にヒントが表示されるなど、色々と試行錯誤を繰り返しながら開発が進められているという。
 現状では比較的グラフィックの変更が大きく語られている感はあるが、そのゲーム性はあくまでもゼルダ。会場の真ん中には参加者の寄せ書きが書かれたボードが置かれていたが、その中にも同様の意見「ゼルダはゼルダ」が多くみられた。気になっている人は、機会があればぜひともコンローラを触ってみて欲しい。

みなさん、もう大騒ぎで「マリオパーティGC (仮)」をプレイ。周りから声を掛けられてもなかなかコントローラから手が放れないほどで、それだけ楽しめると言うこと 「ゼルダの伝説GC (仮)」でゲームボーイアドバンスを接続し、ふたりで楽しんでいるところ。これまでにはない協力プレイと言えるだろう 7月19日に発売される「スーパーマリオサンシャイン」。背中に背負った「ポンプ」を使ったアクションが楽しい


 もうひとつ気になっていたのが「メトロイドプライム」。FPSになるというシステムの大転換が気になる点だった。今回プレイできたのはゲームの舞台となる宇宙船に主人公のサムスが到着したところからなので、ゲームのスタート地点からだろう。開始早々、敵はあまり登場しない。謎解きを中心とした展開となっており、FPSと言うよりはアクションアドベンチャーといったプレイ感覚だった。戦闘シーンになれば確かにFPSっぽいシーンもあるが、PCでリリースされている多くのFPSとはプレイ感覚がまったく違う印象だ。

 今回新しく導入された“バイザーシステム”がゲームのキーとなることも、FPSとは違った感覚を生んでいることと結びついている。バイザーシステムは、バイザーの特長を生かし、その場その場を切り抜けていかなければならない。例えば肉眼では見えないスイッチがあり、それをバイザーシステムを切り替えることで探し出し、謎を解いていかなければならない。また、サムス独特のアクションとしておなじみの丸まって狭いところをコロコロと転がりながら進むというところも3Dでしっかり体験できる。閉塞感、それゆえのスピード感はなかなかのものだ。

 また、ゲーム全体を包む、硬質なSF的なデザインセンスが素晴らしいと思う。もちろん今回プレイできたのはステージの最初のボスと戦闘を繰り広げる程度のゲームの序盤だったため、全体像はつかみきれないのだが、それを考慮に入れても個人的には非常に完成が楽しみな作品だった。

会場にはスーパーファミコンやニンテンドウ64など歴代マシンが展示され、自由に遊ぶことができるようになっていた 懐かしの「スーパーマリオブラザース」をプレイする人々。みなさん“ピロリン”という音に反応していた 来場者の寄せ書き。やはりゼルダ人気炸裂と言った書き込みが多いように見受けられる


(c) 2002 Nintendo

□「ほぼ日刊イトイ新聞」のホームページ
http://www.1101.com/
□「樹の上の秘密基地」のページ
http://www.1101.com/nintendo/
□任天堂のページ
http://www.nintendo.co.jp/

(2002年7月11日)

[Reported by 船津稔]

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