力作がずらり |
株式会社バンダイ、有限会社キュート、株式会社コトは、ワンダースワン用プログラミングツール「WonderWitch」を使ったプログラムコンテスト「WWGP2002」の授賞式を23日に開催した。すでにWEB上では発表されているが、授賞式会場では制作者自らのプレゼンテーションが行なわれ、興味深い話も披露された。
「WWGP2002」では74もの作品が応募された。授賞式では佳作、審査員特別賞、ゲーム賞、ツール賞、グランプリの表彰が行なわれた。各受賞者が口をそろえてプレゼンテーションで語ったのが“メモリが足らない”ということ。これにはWonderWitchを制作したキュートの担当者も苦笑い。「要望があればバンダイさんにお願いする」とコメントしていた。
おもしろい話としては、イースリースタッフのワンダースワンカラー専用「マリー&エリー ~ふたりのアトリエ~」の体験版。プロの作品を受賞作とするのはどうかといった意見もあったというが、「WonderWitchを有意義に使ってもらっている」という理由から受賞作と決まったという。このほかでは、ワンダースワン上でプログラミングを可能にした「モバイルプログラミング環境 Broom」を制作した“わんだらぁ”さんに質問が集中。同じ志を持つ制作者たちから鋭い質問が飛んでいたのがおもしろかった。
グランプリを受賞したのは紫雨陽樹さんの「DicingKnight」。自動生成ダンジョンを冒険していくアクションRPGだが、おもしろいのは敵と接触し攻撃したとき毎回サイコロが振られ、出た目によって攻撃の威力が変わるという点。もちろん回復も同じくサイコロが振られて回復値もその目によって決定される。「サイコロを使ったアクションRPGを作りたい」といったワンアイディアからスタートしたという。。
紫雨さんはプレゼンテーションでほかの作品も披露。「ブロック崩し」だが、時間制でクリアしていくというもの。下に落としてもいいが、タイムが減るという仕組みになっている。このシステムは、これまでの「ブロック崩しはボールを落としてはいけない」という根本システムを否定するところからスタートしているおもしろいゲーム。こういった、何気ないアイディアだが商業作品ではなかなか出てこないアイディアがおもしろいところだ。
キュートの担当者は「熟成した作品も現れてきた。『WonderWitch プレーヤー』も発売され、皆さんが作ったゲームを多くの人に遊んでもらえる環境も整ってきたので、これからもがんばってほしい」と激励。受賞者たちはそれぞれ意見交換を行なっていた。
グランプリを受賞した紫雨陽樹さん。昨年は「MagicalHarvest」でエンタテインメント賞を受賞していた | グランプリを受賞した紫雨陽樹さんには50万円の賞金が贈られた | 受賞作「DicingKnight」を熱心に遊ぶ参加者 |
全員そろっての記念写真 | 会場にはおもしろいものも展示されていた | 会場にはスワンクリスタルで受賞者の作品を遊ぶことができた |
(2002年6月23日)
[Reported by 船津稔]
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