鉄騎発表イベントレポート
発売日は8月22日、価格はコントローラ付きで19,800円
通信対戦に対応した「鉄騎オンライン」の開発も決定!

6月2日 発表

価格:19,800円

 6月2日(日)、渋谷のライブハウスWOMBにて、カプコンのXbox用新作3Dアクションゲーム「鉄騎」の発表/体感イベント「鉄騎 2080 in P.R.F. Laboratory」が開催された。

 「鉄騎」は、ゲームジャンルを「操縦」と設定した、Xbox専用の本格的なロボット兵器操縦シミュレータで、非常に硬派かつリアルな設定と、リアリティ溢れる3Dグラフィック、そして家庭用ゲーム史上類を見ない巨大なアナログスティックコントローラとフットペダルをセットにして販売されることから、ゲームファンの間で話題を呼んでいる。

 今回開催されたイベントは、基本的に流通関係者とマスコミ関係者向けの製品発表会であり、一般来場者は事前にオフィシャルサイトを通して抽選より選ばれた数十名に限定され、一般のファンにとっては非常にプレミア度の高いものとなった。

 イベントは、テーマパークのアトラクションのようなスタイルをとり、「鉄騎」の世界に登場する人型機動兵器「VT(VerticalTank)」の開発研究所「PRF(Pacific RIM Force) Laboratory」に来場者が訪れるという設定で進行。
 舞台にはPRF研究所員ナカジマ・ユキコという女性と「戦場の稲妻」の異名を取るPRF第七特殊機甲師団ブラッド中尉なる白人男性が登場。ゲーム中、プレイヤーが操縦することになる最新型VT「型式番LF-003-00-A-A VITZH(ビッツ)」の基本操作術をナカジマ・ユキコが解説、その実践をブラッドが行なうというスタイルでデモンストレーションされた。

 解説の途中、突然、場内が暗くなって警報が鳴り響き、今度はイベント会場に敵が襲撃してきたという設定となり、実際のミッション・ステージのデモプレイが公開された。  ブラッド中尉なる人物のファーストステージのデモプレイと90秒のプロモーションビデオの上映が終了すると、イベントの主内容は終了。
 200インチクラスのプロジェクタ画面と50インチクラスのプラズマディスプレイふたつを使った、映像イベントとしては本格的かつ大がかりなものだったのだが、来場者は一切、鉄騎(ゲーム)に触れることができず、やや不満そうな表情を浮かべていた。

 なお、6月30日(日)には、実際に一般来場者が鉄騎をプレイできるイベントを秋葉原ラオックス・ザ・コンピュータGAME館2Fにて開催予定とのこと。詳しい参加要項については鉄騎オフィシャルサイトにて告知される。

 イベント最終ステージでは、正式な発売日、標準価格が発表され、そしてダミーながらパッケージ箱が公開された。発売日は8月22日、価格は19,800円となる。商品箱のサイズは523(D)×285(W)×380(H)mm、総重量は8kgにもなるとのこと。
 また、コントローラの最終的な寸法も明らかになった。コントローラ部が250(D)×810(W)×250(H)mm、フットペダル部が400(D)×400(W)×160(H)mmとなる。

 ゲームはこの専用コントローラでしかプレイすることが出来ず、ゲームソフト単体のパッケージ販売は行なわれない。

突如、研究所が強襲を受けたという設定で場内に警報が鳴り響く 発売日と価格が正式に決定 鉄騎のパッケージ(プロトタイプ)はこの大きさで重さ8kgになる

■ 「鉄騎オンライン」開発決定! PC版の可能性も反響次第ではあり!?
 イベント最後には、鉄騎のプロデューサ稲葉敦志氏が、鉄騎パッケージのダミーを持って登場。そこで鉄騎専用コントローラを使った続編「鉄騎オンライン(仮称)」の開発が決定したことをアナウンスした。

 稲葉氏は「このコントローラを、鉄騎、一作で終わらせたくない」「鉄騎で磨いた操縦スキルを、プレイヤー同士で競い合うような場を提供したい」とコメント。リリース時期、価格等は一切未定だが、タイトルと稲葉氏のコメントから想像するに、複数のプレイヤーが操縦するVT同士がネットワークを介して戦い合うものになる可能性が高い。

 その後、マスコミ向けの合同インタビューが行われたので、その内容を抜粋してお届けする。

●グラフィックス/ビジュアルについて
Q:グラフィックスの完成度は何%という感じですか?
稲葉氏:ほぼ100%で、これが決定稿です。

Q:メイン画面はわざとノイズを与えたような画調になっていますね
稲葉氏:XboxのXGPUの機能であるプログラマブルシェーダを活用して表現してます。Xboxならではのビジュアル表現ですね。この他プログラマブルシェーダはナイトビジョンモードの映像生成にも活用されていますよ。
 鉄騎のビジュアルはプログラマの技術力の高さの上で成り立っています。

Q:キャラクタービジュアルのようなものが無く、大変硬派なイメージがあるのですが、ゲーム中に人物キャラクター等は出てきますか
稲葉氏:鉄騎はゲーム側が用意したひとりのキャラクターにプレイヤーが扮してその成長を描いた作品ではありません。そういう意味では本当に硬派です。ビジュアル・コンセプトは映画「プライベートライアン」を目指しています。

●コントローラについて
Q:コントローラは今回公開されたものが最終形ですか?
稲葉氏:機能的には決定稿です。しかし、製品版では金属素材を利用したりするので質感が大部よくなる予定です。

Q:コントローラはUSB接続(ただしコネクタはXbox専用形状)ですね?
稲葉氏:そうです。

Q:コントローラ部にフォースフィードバック機能は?
稲葉氏:付いていません。

Q:自社他タイトル、他メーカーのタイトルでこのコントローラを活用する可能性は?
稲葉氏:来るもの拒まず(笑)で、どんどん対応していって欲しいと思います。

●ゲームシステム等について
Q:ゲーム自体の開発進行度は?
稲葉氏:基本システム部分は完了し、現在各ミッションの作り込みや調整を行っています。

Q:VTはジャンプしたり、空中戦ができますか
稲葉氏:地上兵器という設定ですのでできません。

Q:続編「鉄騎オンライン」のアナウンスがありましたが、続編でコントローラがパワーアップしたものが出てくるなんてことは?
稲葉氏:未定です。フォースフィードバック機能も要望が多ければ搭載を検討するかもしれません。

Q:鉄騎オンラインはリンクケーブルでの対戦をサポートするのですか、それともインターネット経由ですか。
稲葉氏:未定です

Q:「鉄騎1」に対戦機能は付きますか
稲葉氏:シングルプレイ専用です。

●その他
Q:なぜ、Xboxをプラットフォームに選んだのですか?
稲葉氏:PS2でもGCでもよかったのですが、Xboxがもっとも性能が高いということ、そしてマイクロソフトと連動して大きなプロジェクトをやっていこうという動きがあったためにこのようになりました。

Q:カプコンさんは自社タイトルをPC版に移植することも手がけていますが、鉄騎がPCへ移植される可能性は?
稲葉氏:コントローラもUSBですし、ゲームはXbox用ですし、技術的には不可能ではありません。今は何も言えませんが、要望が強ければそれに応えることがあるかもしれません。

Q:海外での販売は?
稲葉氏:やります。欧米ではクリスマス商戦をターゲットにしています。

Q:内容的に日本版と欧米版では内容は異なりますか
稲葉氏:基本的に同じになる予定です。

Q:鉄騎を制作された上で影響を受けたロボットアニメはありますか?
稲葉氏:鉄騎は全くの独自の世界観の産物で、既存のロボットアニメに影響は受けていないと思っています。ただ、自分自身は「機動戦士ガンダム」は好きですし、「太陽の牙ダグラム」なんかも好きです。今こうしてみると、リアルロボット系という意味ではダグラムに近いイメージはあるかもしれません。

Q:パッケージが大きく、しかも重いようですが?
稲葉氏:最終的な箱には取っ手を付けます。また、これを包み込む袋なども用意する予定です。

Q:鉄騎は公約通り二万円を割る価格設定になりましたが、これでちゃんと利益は出ますか?
稲葉氏:でます(笑)。けど、「鉄騎」一本売れるよりも「鬼武者2」が一本売れた方がカプコンとしては利益は大きいかもしれない(笑)。

左から、司会進行役のPRF研究所所員ナカジマ・ユキコ、鉄騎プロデューサ稲葉敦志氏、戦場の稲妻ことブラッド中尉。ナカジマとブラッドがゲームに出てくるキャラクターかどうかは不明 鉄騎専用試作コントローラと試作フットペダル。コントローラは全長80cmで、設置にはかなり大きめな机上スペースが必要。製品版では金属素材仕様でもっと重厚な質感になる予定

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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/top.html
□「鉄騎」公式ホームページ
http://www.tekki.jp/
□関連情報
【5月20日】カプコン、話題のロボットシミュレータXbox「鉄騎」を初お披露目
6月2日に渋谷で発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020520/capcom.htm
【2月22日】本格派の専用コントローラを使ってロボットの操縦を完全シミュレート
カプコン、Xboxへ意欲作を投入「鉄騎 (仮)」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020222/tekki.htm

(2002年6月3日)

[Reported by トライゼット西川善司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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