「2002 東京おもちゃショー」レポート ビデオゲーム編

5月9日~5月12日 開催 (9、10日は業者日)
開催場所:東京ビッグサイト

入場料:1,000円



 「2002 東京おもちゃショー」は、その名称にもあるとおり「おもちゃ」が主役だが、コンシューマなどのビデオゲーム系タイトルもいくつか出展されている。ここでは、そのなかから注目すべきタイトルをメーカーごとにピックアップしてご紹介しよう。


■ バンダイ

 先日弊誌でもご紹介した新型ワンダースワンこと「スワンクリスタル」が、早くも一般公開された。第一報でも触れているとおり、液晶をTFT化したことで画面のクオリティが飛躍的に向上している。発色がよくメリハリのある画質は「なぜ最初からコレで出さなかったんですかぁ!!」と思わず叫びたくなるほどキレイ。バックライトの有無を抜きにしても、ここまでキレイな画面を目の当たりにすると、激しく物欲を刺激されてしまう。

 見やすい画面を手に入れた代償として、使用時間こそ約15時間と減ってしまったが、それも“残像が見えない”画面の前では問題外だとさえ言い切れる。正直、初代ワンダースワンとワンダースワンカラーでアクションゲームをプレイするのは、記者個人として少々辛いものがあった。その原因が“残像”にあったことはいわずもがなで、「スワンクリスタル」の画面を見た刹那「これでクロノアをプレイしたいなぁ」と即座に思ってしまったほどだ。

 バンダイブースに出展されているタイトルで、「スワンクリスタル」の快適な視認性をもっとも良く感じられるのは、バンダイが7月に発売予定の「TVアニメ ワンピース グランドバトル スワンコロシアム(ワンピース)」と、スクウェアが7月に発売予定の「フロントミッション」の2作品ではないだろうか。「ワンピース」は対戦アクションで、主人公の「ルフィ」やおなじみの仲間たちが得意技を駆使して戦うというもの。ルフィのゆっくりとしたジャンプ、のびる腕、ふくらむ腹、そのいずれのモーションも実に明瞭。「フロントミッション」は、メカや地形の描写、メニューの見易さなどがまさに一目瞭然だ。

 「スワンクリスタル」は7月12日発売予定で、価格は7,800円。ちなみに、ワンダースワンカラーは6月1日より価格が4,800円に改定される。だが、記者としては、価格差を考えても「スワンクリスタル」のほうをオススメしたい。専用ソフトこそ発表されていないものの、それを差し引いてもTFT液晶がもたらす快適なプレイ環境は、3,000円の差額を埋めて余りあるものだと思う次第である。

【スワンクリスタル】
まさしく「生まれ変わった」かのような印象さえある「スワンクリスタル」。これでキラーと呼べる専用タイトルが出れば、状況は一気に変わるのではないかと思われるが……

 このほか、2月に開催された「AOU2002 アミューズメントマシンショー」で初お目見えとなった“ガンダムシミュレーター”こと「ガンダムパイロットアカデミー(仮)」が「2002 東京おもちゃショー」にも出展されることとなった。筐体や映像などは「AOU2002」で公開されたものと同様。同社によれば「AOUとは来場者の層が異なるなど、さまざまなニーズや意見などを反映するために参考出展した」という。

 「AOU2002」で機会を逸してしまった人、もしくは今回初めて見るという人は「ガンダムシミュレーター」がいかなるものか、実際に搭乗してパイロット気分を味わってみるというのも一興だ。

【ガンダムパイロットアカデミー(仮)】
これがウワサのガンダムシミュレーター。今回で2度目の参考出展となる。筐体の傍らでは、万が一の自体にそなえてブースの人が稼動状況を逐一チェックしている(上写真右)


■ トミー

 ファンが心待ちにしていた「ゾイド」のアクションゲームが遂に登場。1対1~3の戦闘や、僚機を従えての2対2バトルも可能。ゾイドといえば、やはりカスタマイズは欠かせない要素。機動性やパラメータなどを踏まえつつ、武器や装甲などさまざまなパーツを組替えることで自分だけのゾイドを作り上げることができる。プラットフォームはゲームキューブ。8月9日発売予定で、価格は6,800円。

 ミッションモードでは、TVアニメを制作したジーベックの手によるオリジナルキャラクタが登場。共和国と帝国側のいずれかを選び、ストーリー仕立てのミッションをクリアして、ゾイドや武器を獲得していく。ゾイドバトルモードでは、プレーヤーが「バン」や「ビット」になり、好きなゾイドに乗って戦える。TVアニメのキャラクタ25人以上が登場して、必殺技を使うときは“あの声”で名前を叫んでくれる。ちなみに、対戦では画面を上限に2分割する形となる。

 ゾイドは、前後左右の足(駆動系)と胴体などの6カ所にダメージポイントが設定されており、特定の部分だけにダメージが集中すると、たとえば右足に攻撃が集中した場合は足を引きずるようになる、といった状況が再現されるという。出展バージョンの開発度は約60%とのことだが、発売日が待ちきれないファンは「2002 東京おもちゃショー」の同社ブースまで足を運んでみてはいかがだろうか。

【GC ゾイドバーサス】
SLGやRPGもいいけど、やっぱり自分の手でゾイドを駆ってみたい!! と熱望していたファンは少なくないだろう


■ タカラ

 GBA「はめパネ 東京ミュウミュウ」、PS2「ハイヒートメジャーリーグベースボール2003」、PS2「新コンバットチョロQ」などを出展。

 GBA「はめパネ 東京ミュウミュウ」は、ネコのDNAを組み込まれてしまった女子中学生が主人公のアニメ「東京ミュウミュウ」をモチーフにしたパズルゲーム。漫画家の征生未亜さんのイラストを含む70点のパネルイラストが収録されている。
 PS2「ハイヒートメジャーリーグベースボール2003」は、2002年開幕時のデータを取り入れたメジャーリーグを題材にした野球ゲーム。イチロー、新庄、野茂、小宮山、石井といった日本人選手も登場するという。
 PS2「新コンバットチョロQ」は、戦車を改造して地上から空中まで、さまざまなステージでバトルを繰り広げる戦車改造遊撃アクションゲーム。改造用のパーツは100種類以上が用意されている。

【はめパネ 東京ミュウミュウ】【ハイヒートメジャーリーグベースボール2003】【新コンバットチョロQ】
絵柄が可愛らしい。ファンなら約70種類が用意されている全パネルイラストを見ないと気がすまない? 日本人選手の活躍で国内でも人気が高いメジャーリーグ。2003年度をゲームで一足早くプレイ 陸はもとより海や空中でも戦うコンバットチョロQ。改造して自分だけの戦車を作ることができる


■ セガトイズ

 PSまたはPS2でペット育成が楽しめるタイピングゲーム「Petitsta(プチステ)」を参考出展。ゲーム本編、キーボード、マウスがセットになっており、PSでカンタンにパソコン遊びができる。子供たちがキーボードになじみやすいよう、ボイス機能で対話しながら楽しめるという。

 ペットは、4種類15パターンの計60種類から選ぶことができる。登録できるのは最大4人で、他のユーザーとメールのやりとりも可能。育成を兼ねたタイピング練習のほか、マウスでお絵かきした絵をデスクトップ画面にしたり、ホームページを作ることもできる。

 作成したホームページなどは、あくまでも“仮想パソコン”となるPSまたはPS2のなかだけで楽しめるもの。ネットワークには未対応だが、PSのネットワーク環境が整備されれば、将来的には対応する製品のリリースも検討するとしている。

 今回は参考出展ということでドリームキャスト用のミニキーボードが接続されていたが、同社によれば、これは仮のものだという。実際に発売される製品は、ファンクションキーなどの数を減らすほか、子供向けにデザインなどをアレンジして、より親しみやすいスタイルに仕上げるということだ。

 ソフトとセットとはいえ、セガからプレイステーション用のキーボードやマウスが発売されるのは何とも感慨深いものがある。さりとて、セガのマルチプラットフォーム戦略はセガトイズとて例外ではない。
 発売は今秋予定で、価格は9,800円。PSやPS2を持っていれば、液晶付きの子供向けノートPC型玩具よりも安価に、より本格的なパソコン遊びを子供に提供できるアイテムといえるだろう。

【Petitsta(プチステ)】
※画面は開発中のものです。参考出展につき、実際の製品とは異なる場合があります

□「2002 東京おもちゃショー」のホームページ
http://www.toys.or.jp/2002toyshow/top.htm
【5月9日】今年から来年に発売される最新のおもちゃが集合
「2002 東京おもちゃショー」開幕。今年のトレンドはラジコン?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020509/tgs1.htm

(2002年5月9日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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