シリコンスタジオ株式会社は、米Intrinsic Graphicsが開発した統合開発環境「Intrinsic Alchemy」の最新バージョンにあたるVer2.0をリリースしたと発表した。

　「Intrinsic Alchemy」はゲームソフト開発用のミドルウェアで、PS2、GC、Xbox、PCといったマルチプラットフォーム上でリアルタイムグラフィックスアプリケーションの開発環境を提供するもので、ひとつのゲーム機用に開発したコードやグラフィックス資産を、容易に他プラットフォームに移植することができるのが最大の特徴。核となる部分はそれぞれのハードごとに最適化されており、ハード特有の機能をフルに活用することができるとしている。
　シェーダーの追加はもとより、「Intrinsic Alchemy」の機能そのものの置き換えが可能など拡張性にも優れている。仮想プラットフォーム上で開発を行なうため、将来発表されるさまざまなハードウェアにも対応が可能だとしている。

　最新バージョンとなるVer2.0では、以下の部分が改良されている。

• PS2 …… ライト付きキャラクタ・アニメーション（スキニング処理）のパフォーマンス向上
  
• Xbox …… SSEに対応
  
• Xbox …… Vertex Shaderによるキャラクタ・アニメーション（スキニング処理）を実装。処理速度を大幅に向上
  
• PC …… SSE/SSE2/3D Now!によるスキニング処理に対応
  
• PC …… Vertex Shaderによるキャラクタ・アニメーション（スキニング処理）を実装。処理速度を大幅に向上
  
• PC,Xbox …… 独自にプログラムしたVertex Shader/Pixel Shaderを「Intrinsic Alchemy」に読み込むことが可能になった
  
• シーングラフの処理速度向上
  
• 3ds max …… モーフターゲットをサポート
  
• データバンプによるマテリアル、テクスチャ座標アニメーションのサポート
  
• 高速パーティクル・システムを実装

(2002年4月5日)

[Reported by 北村孝和]