RISE OF NATIONS~ポストAGE OF EMPIRES! |
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現代兵器も数多く登場する。核爆弾は現代の最終兵器として使用可能。 |
■ 知識という名の資源
もうひとつユニークなのは、時代ごとに採取資源が増加するという点だ。ゲーム開始時はすでに述べたように食料、木、金というおなじみの資源が登場するが、時代が進むと金属という資源が登場する。さらに進むと「知識」という資源が登場し、現代近くになると「石油」も必要になってくる。
ちょっと変わっているのは「知識」という資源。これは大学で生産(?)可能な資源で、知識を蓄積するためには研究をしなければならない。
これを行なうのが「学者」というユニットだ。
学者を生産して大学に詰め込むと、ガリガリと何かの研究を始めだす。学者をたくさん生産すれば、当然テクノロジーの進化も効率よく早く行なうことができるわけで、「テクノロジーの進化」に重きを置いたゲームデザインとなっているRONにおいて、学者ユニットをどのタイミングでどれだけ生産すべきかということは、おそらくゲーム展開を左右するキーポイントとなるはずだ。
■ 戦闘はAOEライク、文明は全部で18種
軍事ユニットは、その種類に対応した軍事ユニット生産施設を建設すればそこで行なえる。これはAOEライクなシステムそのままだ。
近接軍事ユニット生産施設(俗称:戦士小屋)、遠隔軍事ユニット生産施設(俗称:弓小屋)、攻略軍事ユニット生産施設(AOEでいうところの破城兵器小屋)といったお馴染みの施設があり、ここでそれぞれの軍事ユニットが生産できる。時代を進化させたり、テクノロジーを進化させたりすると、弓兵が銃士になるといったユニットが変化するシステムもとAOEライクだ。
現代に近くなると飛行ユニットなどが登場したり、軍艦が製造できたりするのはややEEライクだといえなくもない。
戦闘自体のシステムもAOEライクで、自軍ユニットをまとめて選択し、敵ユニットをクリックすればおのおのが自前の攻撃手段で敵を攻撃してくれる。
RONの戦闘システムで特徴的なのは、建物への攻撃システムだ。AOEでは破壊することに終始した戦闘システムになっていたが、RONでは敵の建造物をある程度攻撃して機能不全に追い込んだあと、占領して自軍用のものにしてしまうことができるのだ。再び自軍の建造物として再活用するには修繕が必要なわけだが、それでもゼロから建設するよりは遙かに低コストでその機能を確保することができる。自軍勢力拡大の手段としてはもちろんのこと、敵陣へのカウンターアタック手段としても活用できそうなシステムだ。
ちなみにAOEでは、建物まで寝返らせることができる伝道師というユニットがいたが、RONではこれに相当するシステムやユニットはないとのこと。
各プレーヤーごとのユニットの総数は最大300。大量のユニット同士が入り乱れて戦うビジュアルの手応えもAOEに近いが、AOEよりもユニットの描写力は優れている。
登場文明は、以下に列記した全18種類。それぞれが文明特有のユニークユニットを持っているのもAOEライクだ。各文明1~2種類あり、全部で32種類ある。
JAPANESE (日本) | KOREAN (朝鮮) | CHINESE (中国) | ||
AZTECS (アステカ) | BANTU (中南アフリカ) | BRITISH (イギリス) | ||
EGYPTIANS (エジプト) | FRENCH (フランス) | GERMAN (ドイツ) | ||
GREEKS (ギリシャ) | INCA (インカ) | MAYA (マヤ) | ||
MONGOLS (モンゴル) | NUBIANS (北東アフリカ) | ROMAN (ローマ) | ||
RUSSIANS (ロシア) | SPANISH (スペイン) | TURKS (トルコ) |
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登場文明は18種類。グラフィックスは文化圏で4パターン程度用意されているのはAOEと同じ |
■ ゲームエンジンはオリジナル。2D + 3Dのハイブリッドエンジン採用
ゲーム画面を見て「AOEのエンジンを使ったものか」と思った人も多いかもしれない。たしかにゲーム画面の印象は似ているし、メニューのデザインまで似ている。しかし、意外にもこのゲームエンジンはオリジナルのものを開発して、これを利用しているという。
まず一目見てびっくりさせられるのが、各ユニットの挙動のリアルさと細かさだ。
これは全ユニットが3Dベースのグラフィックスになっているため。ポリゴンベースでモデリングされており、かなり多様なモーションを見せてくれる。大砲を撃てば大砲の銃身の掃除までするし、着弾した砲弾は周囲の敵を吹き飛ばす。見た目こそAOEに似ているが、Xドット×Yドットという制限の範囲内で描かれたグラフィックスではあり得ない、ダイナミックな動きを見せてくれるのだ。
そして、別な意味で意外なのは、建造物が2Dベースで描かれたものになっているという事実。そう、ユニットは3Dなのでダイナミックなビジュアルを持っているのだが、建造物は「描ききり」グラフィックスなのである。視点の回転移動が行なえず、AOEと同じ俯瞰視点固定のビジュアルになってしまっている。
ノートPCでも動作させることができるように……という配慮なのか……と思ったのだが、担当者に聞いてみると、なぜか地形は3Dベースで描かれているとのこと。発売まであと1年もあるし、ここまで徹底した3D化が行なわれているのであれば、今後、建造物が3D化される可能性もあるのかもしれない。
なお、現時点では視点の回転こそ対応していないものの、ズームイン・アウトの視点変更は4段階で行なえるようになっていた(建物の拡大縮小は当然2Dベース)。低解像度画面モードでも、視点をかなり引いたビジュアルにして全体を見渡すことができるわけで、大量ユニットへのコマンド発令などができることになる。
■ 発売は2003年春
発売は2002年冬から2003年春といわれており、今回IGFで公開されたバージョンはまだ開発途中バージョンといった感じだが、ゲームコンセプトと基本的なゲーム性はかなりしっかりと固まっていた。最終的にどのようになるかは未知の部分も多いが、すでにゲームの核心的な部分まで明らかにされているので、ここでは初公開ながらかなり掘り下げて紹介してみた。
開発はBig Huge Games Incが担当し、販売をMicrosoftが担当。開発の中心的メンバーとなっているのは「Civilization II」や「アルファケンタウリ」のデザイナーとして知られるBrian Reynolds氏で、これまで彼が携わってきたタイトル達の遺伝子が多分に受け継がれている感がある。
マルチプレイは8人まで。動作条件としては現段階で450MHz級CPU、メモリ128MB、ビデオメモリ16MBのビデオカード等が挙げられている。最近のゲームとしては「軽め」という感じだ。
発売時期的には「AGE OF MYTHOLOGY」のあとになるが、これに勝るとも劣らぬ注目度を持ったRON。今から登場が非常に楽しみだ。
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大勢対大勢の迫力の戦闘シーンの爽快感は、ユニットの3D化によって一層強まった感がある |
(2002年2月28日)
[Reported by トライゼット 西川善司]
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