日本版Xboxファーストインプレッション
価格:34,800円 (39,800円)
■ Special Editionはオリジナルケース採用だが、内部の仕様は北米版とほぼ同じ
では、北米版Xboxとの違いはあるだろうか。日本版Xboxでは、当然ながら日本語のマニュアルが付属し、本体裏面のシールもその多くが日本語表記となっている。ただ、目に見える部分での北米版Xboxとの違いはこの程度であり、電源部分などハードウェア面の仕様は全く同じとなっている。すでに発表されているXboxの仕様を見ても、北米版Xboxと日本版Xboxに差はなく、内部のハードウェアは同一のものと考えていいだろう。 次に、ソフトウェア面はどうだろう。結論から言えば、こちらも北米版と基本的に違いはない。Xboxの各種設定メニューである「Xboxダッシュボード」の言語設定が日本版Xboxでは標準で日本語に設定されている点を除き、設定項目やメニュー形式など全く同一のものであった。また、音楽CDの録音機能を利用した場合の曲名入力で入力できる文字もアルファベットとひらがな、カタカナだけで、日本版Xboxで漢字入力ができるようになっているということもなかった。日本版Xboxではこの点が改善されるかもという淡い期待もあったのだが、仕様変更がなかった点はやや残念だ。
ただし実際には、日本版Xboxと北米版Xboxの間には決定的な違いがある。それは、対応ソフトのリージョン設定だ。Xbox用ソフトには、あらかじめリージョンコードが設定されており、Xbox本体のリージョンコードとソフトのリージョンコードが合致しなければそのソフトを利用できないようになっている。つまり、日本版Xboxでは、日本向けとして発売されているXbox用ソフトしか利用できないわけだ。実際に日本版Xboxに北米向けのXbox用ソフトを挿入してみたところ、警告メッセージが表示され、そのソフトをプレイすることはできなかったし、もちろんその逆も同様であった。 ■ 北米版Xbox向け周辺機器は日本版Xboxで利用できるのか 次に、北米版Xbox用として発売されている周辺機器が日本版Xboxで利用できるかどうかチェックしてみたところ、北米版のコントローラは日本版Xboxでも全く問題なく利用可能であった。また、北米版Xboxに同梱されている標準AVケーブルや、北米向けとして発売されているコンポーネントAVパックの利用も全く問題なかった。 ただし、DVDビデオ再生キットに関しては、若干の問題が確認された。それは、北米向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットを日本版Xboxに取り付けてしまうと、本来再生できるはずの日本で発売されているDVDビデオ(いわゆるリージョンコードが「2」に設定されたDVDビデオ)が再生できなくなってしまうというものだ。 今回、実際に購入してきた日本版Xboxを利用し、北米向けのDVDビデオ再生キットを取り付けて試してみたところ、リージョンコード2のDVDビデオの再生はできず、なぜかリージョンコード1のDVDビデオのみ再生が可能となった。しかも、その後日本向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットに取り替えた場合には、リージョンコード2のDVDビデオだけでなく、リージョンコード1のDVDビデオまでも再生できなくなってしまった。つまり、この日本版Xboxは、北米向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットを取り付けた場合のみ、リージョンコード1に設定されたDVDビデオの再生が可能、というものになってしまったのだ。 実は、XboxのDVDビデオのリージョンコードは出荷状態では設定されておらず、購入後に初めて取り付けたDVDビデオ再生キットのリモコン受信ユニットに設定されているリージョンコードが本体に設定されるようになっている。しかも、一度Xbox本体にDVDビデオのリージョンコードが設定されると、その後その設定を変更することはできない。つまり、日本版Xbox購入直後に北米向けのDVDビデオ再生キットを取り付けてしまうと、Xbox本体のDVDビデオのリージョンコードが「1」として設定されてしまい、リージョンコードが「2」に設定されている日本のDVDビデオはその後いっさい再生できなくなってしまうのである。
この件について、Xboxカスタマーサポートに問い合わせてみたところ、次のような回答をいただいた。 この問題を回避する方法は、日本版Xboxに北米向けのDVDビデオ再生キットを取り付けなければいいだけだ。ただ、北米向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットと、日本向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットは、形状や色、裏面のシールにいたるまでほとんど同じで、一目で違いを認識できるようにはなっていない。そのため、北米向けのDVDビデオ再生キットに同梱されているリモコン受信ユニットを間違って取り付けてしまうということもないとは限らない。 とはいっても、実際には北米向けのDVDビデオ再生キットを日本で手に入れることは非常に難しいため、こういった問題が起こる可能性はほとんどないと言っていいだろう。しかし、もし北米版Xboxと北米向けのDVDビデオ再生キットをすでに所有しており、今回日本版Xboxも購入したというユーザーは、DVDビデオ再生キットの扱いには十分注意する必要があるといえる。 ちなみに、DVDビデオのリージョン設定とXbox用ソフトのリージョン設定は個別に管理されているようで、リージョンコード1のDVDビデオしか再生できなくなった日本版Xboxでも、日本向けのXbox用ソフトは正常に動作し、北米向けソフトは動作しなかった。つまり、DVDビデオ再生キットによってXbox用ソフトのリージョン設定が変更されることはなく、この点は安心していいだろう。
□Xboxのホームページ http://xbox.jp/ □関連情報 【11月19日】Xboxファーストインプレッション メニューから起動画面まで細かくチェック http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011119/xbox.htm (2002年2月22日) [Reported by 平澤寿康] |
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