任天堂、GBAをBSデジタル放送端末として使う
「マルチデバイス放送サービス」デモシステムを開発

12月18日 発表



 任天堂株式会社、日本放送協会(NHK)、株式会社ビットメディアは、任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」をデジタルテレビの端末として使用する「マルチデバイス放送サービス」のデモンストレーション・システムを共同で開発したと発表した。

 「マルチデバイス放送サービス」のデモンストレーション用に試作されたGBA用カートリッジ「データ入力システム」は、長距離赤外線リモコン信号の送信機能、ボタン操作履歴の蓄積機能を搭載。BSデジタル放送の双方向性を利用して、視聴者がテレビ画面を見ながらゲームやクイズの答えをGBAで入力する。
 データはいったんGBA本体およびカートリッジ内に蓄積して処理され、GBA本体の液晶画面で内容を確認し、BSデジタル・チューナーに連続したリモコン信号として送信される。BSデジタル・チューナー側では、BML(Broadcast Markup Language)と呼ばれるプログラムによって受信したリモコン信号を処理し、作成したデータをテレビ画面に表示する。

 3社は、本システムをBSハイビジョン番組「5つの選択~21世紀のあなたが見える」の11月8日放送分「診断! あなたのサバイバル力」の番組内イベント「つなげてメロディゲーム」に使用。
 画面内の8カ所にランダムに出現し、動作が徐々に速くなるキャラクタ“タコやん”について、画面の指示どおり順番にGBA本体のキーを入力。結果データが合っていれば正しいメロディが流れ、間違っていれば調子外れの音が出るようになっており、番組内では4人のデータをつなぎ合わせたメロディを聞いて、曲名を当てるという形で使用された。

 同社は、ゲーム機とデジタルテレビ放送の融合を研究開発テーマのひとつとして位置付けており「マルチデバイス放送サービス」など付加価値の高いコンテンツサービスを模索しているという。今後のサービス展開については未定だが、放送番組各社からの問い合わせがあれば、随時対応を検討するとしている。

□任天堂のホームページ
(12月18日現在、本サービスに関する情報は掲載されていない)
http://www.nintendo.co.jp/
□NHKのホームページ
http://www.nhk.co.jp/
□ビットメディアのホームページ
http://www.bitmedia.co.jp/
□製品情報(ゲームボーイアドバンス)
http://www.nintendo.co.jp/n08/

(2001年12月18日)

[Reported by 北村孝和]

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