浜崎あゆみのライブ映像を自由自在に
リミックスできるPS2「A VISUAL MIX」

2001年12月13日 発売

価格:6,800円

 エイベックス株式会社と株式会社ソニー・ミュージックエンターテインメント (SME) は共同で浜崎あゆみの2001年ドームツアー公演の映像をベースにしたミュージック・ビジュアルソフト「A VISUAL MIX」を12月13日に発売する。プラットフォームはプレイステーション 2で、価格は6,800円。PS2専用DVD-ROM2枚組でのリリースとなる。

 「A VISUAL MIX」では、ドームツアー時に多数のカメラでライブを撮影。それらの映像をユーザーが自由にカメラを切り替え、自分だけのライブクリップを作成することが出来るほか、ライブ映像を自由な角度から楽しむことができる。浜崎あゆみを360度取り囲むように設置された8つのカメラから捉えた映像や、1月に発売されたモーニング娘。の「スペースヴィーナス」でも使用されたソニーの360度全方位撮影システム「FourthVIEW FC1-V8」を2台使用して撮影された映像が収録されているほか、アリーナ席からスタンド席までの広範囲に設置された9台のカメラを切り替えステージを楽しめる映像などが収録されている。

 カメラ間の移動は左スティックで行なう。また、画面をノイジーな雰囲気にしたり、セピア調に変えたり、蝶や羽が舞っている映像を重ね合わせるといった特殊効果が50種類以上用意されており、これらの操作をL1、L2、R1、R2ボタンの組み合わせと右スティックでリアルタイムに簡単に切り替えられるようになっている。

 また曲によってはアニメっぽいイメージ映像が用意されており、それを効果的に差し挟むことも可能となっている。感覚としては同時に2つの映像が再生されており、トランジットをうまく使いながら切り替えて画面に表示させることができるといったもの。これをリアルタイムに実行可能。
 なお、すべてにおいてビデオの巻き戻しが自由に行なえる。操作を間違い、かっこわるいクリップになったと感じた場合、巻き戻して再度ミックスにチャレンジできる。ミックスの過程はメモリーカードにすべて記録され、再度見ることができる。ただし、1曲につき1つしかプレイデータを記録することはできず、次にプレイすると上書きされ、前回のデータは消去されてしまう。

 若干ブロックっぽいノイズも散見されるが、プレイステーション 2としてはハイレベルな実写映像を特殊効果やトランジットも含め、リアルタイムにこれだけ操作できるのは、それだけで注目される技術と言える。こういった映像を操作できる「A VISUAL MIX」モードに収録されている曲は「evolution」、「NEVER EVER」、「A Song for ××」、「vogue」、「Trauma」の5曲。

「A VISUAL MIX」のイメージショット

 このほかにも音楽をミックスする「AYU-MIX STUDIO」が用意されている。こちらはスタジオのコンソールをイメージしたインターフェイスで、コントローラを適当に触っているだけで色々な効果が発生する「A VISUAL MIX」にくらべ若干操作が煩雑になっている。浜崎あゆみはリミックス違いの曲が数多く存在するが、この「AYU-MIX STUDIO」はユーザーの手で簡単にリミックスが行なえるという点で面白い。こちらのモードに収録されているのは「UNITE!」、「Endless sorrow」の2曲。

 すべての「A VISUAL MIX」を体験するとメニューに“Introduction”が追加され、ステージ設営中の映像や浜崎あゆみのバックステージでの映像を楽しめるオマケ映像も収録されている。さらにACCESS製のWEBブラウザも収められており、WEBに接続することでメイキングなどここでしか楽しめないコンテンツにアクセスすることができるという。

 浜崎あゆみはビデオでコメントを寄せ、「あゆは機械とか苦手だけど、このソフトは簡単なので、色々な人に楽しんで欲しい」とアピールした。

ビデオで「A VISUAL MIX」に関するコメントを寄せた浜崎あゆみ 見づらいが、「A VISUAL MIX」の画面。画面構成はいたってシンプルで、画面右下にカメラ位置とカメラの方向を表示する図が表示される 音楽をリミックスする「AYU-MIX STUDIO」。「A VISUAL MIX」は直感的なインターフェイスで比較的簡単に操作できるがこちらは若干の操作説明がなければわかりづらいかもしれない

 なお、今回のソフトの制作に使用された8つのカメラによる360度全方位撮影システム「FourthVIEW FC1-V8」だが、「スペースヴィーナス」で使用されたときはプロトタイプだったが、今回は正式にリリースされたバージョン。プロトタイプでは上部に設置された鏡に映った映像を下からカメラで撮影するシステムだったが、製品版では逆にカメラが上に設置されており、下にあるカメラに写った風景を撮影するシステムとなっている。さらに、撮影されている映像をチェックできるテレビも取り付けられており、より完成度は高くなっている。

 SMEでは撮影から映像のエンコードなども含めた受託業務としてこれらのインタラクティブ映像分野を積極的に事業として軌道に乗せていきたい構え。担当者の話としてはゾクゾクと依頼が入っていると言うことで、モーニング娘。、浜崎あゆみに続く同スタイルのソフトの発売も近いうちにあるかもしれない。

SONYの360度全方位をカバーするカメラ「FourthVIEW FC1-V8」。基本的な構造はモーニング娘。の「スペースヴィーナス」で使用されたものと同じ。かなりバージョンが上がっているようで、今後事業としてインタラクティブ映像分野で積極的に展開していきたい意向だという

(C)2001 avex inc./Sony Music Entertainment (Japan) Inc.

□SMEのホームページ
http://www.sonymusic.co.jp/
□エイベックスのホームページ
http://www.avexnet.or.jp/
□ニュースリリース
http://www.avex.co.jp/ir/j_site/press/press011107.html
□関連情報
【2000年11月2日】モー娘。のステージを360度再現するPS2ソフト「スペースヴィーナス」 (PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001102/sme.htm

(2001年11月7日)

[Reported by 船津稔]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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