祝! 稼動開始「電脳戦機バーチャロン フォース」その3
基本システムについて解説

価格:1プレイ200円

 株式会社セガ(制作:株式会社ヒットメーカー)の3D対戦アクションシューティングゲーム「電脳戦機バーチャロン フォース」が、正式に稼動を開始した。

 小特集ラストとなるその3では、「フォース」で採用になった2対2のチームバトル、バーチャロイドの基本的な動かし方などを改めて解説+製品版を実際にプレイしてのインプレッションをふまえてお届けする。

 リーダー機を守り抜け! 2on2ならではの戦い方が重要

リーダー機はセットごとに交代。1人でプレイするときは、プレーヤーが必ずリーダー機を務める
 「フォース」の基本システムに関しては、2000年12月18日の記事を参考にしてもらいたい。改めて勝利条件を記すと、「リーダー機のライフゲージが“0”になった時点で敗北」ということ。制限時間が“0”になった場合は、チームの合計ライフゲージが多い方が勝利となる。つまり、味方機のライフゲージがいくら残っていても「リーダーを先に倒されたら負け」。大事なことは、「リーダー機」を守り抜くこと。2本セットの場合、プレーヤーは交互にリーダー機を務め、3セットめにもつれ込んだ場合は1本勝利した時のプレーヤーがリーダー機を務めることになる。

妨害電波発射中はジャンプや(空中)ダッシュ攻撃によるオートロックオンができない
 失ってしまったライフを取り返す、ということはできないが、チームのメンバー同士でライフゲージをシェア(均等分配)することは可能。もし、味方機のライフゲージが“0”になってしまった場合は戦闘不能となってしまう。この時、一定時間妨害電波が射出され、敵チームはその間はオートロック(オン)不能となる。ちなみにオートロックとは、ジャンプによる敵機方向への自動旋回+ロックオン、(空中)ダッシュ攻撃による自動旋回+ロックオンのことを指す。

1.ライフゲージのシェアについて

 戦闘不能となった機体へのライフのシェアはメンバー同士が接触(行動不能キャラの展開するフィールドに接触すればOK)することで自動で行なわれるが、もし、僚機が甚大なダメージを負ってしまったり、自らが窮地に陥ったときは、静止およびジャンプ中にスタートボタンを押すことで「レスキューダッシュ」が可能。僚機方向へ光に包まれながら高速移動できる。レスキューダッシュによって、戦闘不能になる前の味方機とのライフゲージのシェアが行なえるのは覚えておきたいところ。

 だが、レスキューダッシュした時点でダッシュした機体のウェポンゲージはすべて“0”になるうえ、ダッシュ中は完全に無防備になってしまうことに注意。レスキューダッシュの軌道は味方機座標に限定されるため、軌道が読みやすく、レーザーなどの直線軌道の攻撃などの的になると、2機とも撃破されることもある。

レスキューダッシュはオートで相手の位置に向かってダッシュしてくれる。ジャンプ中でも空中を移動できる 敵機の視界に入っているときのレスキューダッシュはある意味とても危険。視界に入っていなくても、レーダーを見ることなく僚機の場所を教えてしまうことになる

ロックオン対象を切り替えた際、画面内に敵機がいない場合はこのように直線表示のガイド(白いライン)が表示される
2.ロックオンの切り替えについて

 また、敵機が2機いるということで、ロックオン対象を切り替える必要性が出てくる。これは攻撃中以外でターボボタン2つを同時押しすることで行なわれる。画面内に対象の姿がない場合は、敵方向に対して直線でガイドが付く。逆に敵機にロックオンされているかどうかは、画面右上に「ENEMY1」「2」と書かれたマークがあり、赤く点燈している場合はロックオンされているという表示になっている。敵2人に同時にロックオンされている場合、「LOCKON ALART」表示が点燈、危険を知らせてくれる。

 ちなみに、敵チームの攻撃はロックオンに関係なく、味方チームどちらに接触しても当たる。例えば、敵Aが味方に、敵Bが自機にロックオンしている状態で、敵Aが味方に対して放った攻撃も、自機が味方と敵Aの間に入って攻撃を喰らえばダメージとなるということだ。

 それから、デフォルトで画面右横にレーダーが設定されている。このレーダーは、一定範囲内での敵位置情報、機体の向きなどがわかる。このレーダー、「LOCKON ALART」の表示位置、それから敵機との距離計の表示の有無などは、「VO4ターミナル」で設定を変更することができるので覚えておこう。

 2on2になったことで、いろいろ覚えることが増えたが、プレイを繰り返せば慣れてくることだろう。効率よくチーム戦を行なうことがこのゲームでの勝利の近道だ。


 個人プレイも重要! バーチャロイドの機動を制御せよ

 「電脳戦機バーチャロン」のシリーズをプレイした人ならすんなり入っていける「フォース」だが、初代(ここでは以後OMGと表記)と続編である「オラトリオ・タングラム(OTと表記)」とは微妙にできる行動が変更されている。「フォース」は実質的に、OMG+OTといった雰囲気で、OTでできていた動きが制限されてOMG風に変更されている、といったところだろう。

歩行関連

 これは基本的に変更なし。レバーを倒した方向に歩き、両レバーを同方向に倒すことでスピードが上がる。ちなみに、OMGやOTにあったレバーを高速で入力したり、ダッシュキャンセルを利用して高速移動する“漕ぎ”も試してみたが、どうやらないようだ。

ダッシュ

 レバーを倒してからターボボタンを押すことでダッシュする。OTのようにダッシュ中に方向転換する「バーティカルターン」もできる。が、全般的にダッシュスピードは控えめに押さえられており、OTに慣れている人は、入力からワンテンポ遅れてダッシュが開始されるうえ、ほとんどの機体ではダッシュ距離が短めに見えるだろう。バーティカルターン時もなめらかに方向転換するが、人によっては遅く感じることもあるかもしれない。

 ダッシュ中にターボボタンを押せばダッシュを停止するダッシュキャンセルもできる。これもシリーズ共通の感覚だが、反応が若干遅めといった印象なので、バーティカルターンとうまく使い分けてフェイントをかけながらの機動が基本となるだろう。

ジャンプ

 両レバーを開くようにすることでジャンプでき、ジャンプ中は任意の方向にレバー入力することで軌道制御できるのはシリーズ共通。上昇中に両レバーを内側に閉じるようにして入力すればジャンプキャンセルもできる。ジャンプ上昇時には敵機方向に自動旋回しロックオンするオートロック機能が働いているが、この旋回スピードはあまり速くなく、OTの感覚でプレイすると違和感を感じるだろう。敵機を補足するためにジャンプキャンセルを繰り返していると、高速に移動する機体や近距離での渡りあいでは視界に捉えることが多少キビシイかもしれない。

 また、ジャンプ上昇中には、ダッシュ入力することで空中ダッシュも可能。空中ダッシュも地上と同じく、ダッシュ距離、移動スピードは控えめな印象。ジャンプの着地にはきちんと硬直があるため、バーンと大きく飛ぶ、というのはなかなか難しい。障害物をうまく利用しながらジャンプしていきたい。

攻撃

 左、右トリガーを引くことでそれぞれのトリガーに応じた攻撃が発射できる。また、両トリガー同時での「センターウェポン」も発射可能。そして、ターボボタン+トリガー入力による「ターボショット」もOTと同じく使用可能だ。だが、OTにあった、左右のターボボタンによる押し分け、つまり左ターボショット、右ターボショットの区別はなくなり、どちらのターボショットも同じものが発射される。

 また、両レバーを内側に閉じながらトリガーを引くと発動する「しゃがみ攻撃」も健在。ただし、「しゃがみターボショット」は基本的に無くなっているようだ(機体によっては残っているものもあるらしいが……)。ジャンプ中も上昇中にはトリガー入力を受け付けており、ジャンプ頂点で攻撃が出せる。ターボショットも同様。

ダッシュ攻撃

 ダッシュ中にトリガーを引くことでダッシュ攻撃が可能。射撃感覚はOTよりはむしろOMGより、つまり射撃中のオートロック=敵機方向への旋回+ロックオン後に射撃、というプロセス中、旋回スピードが低下している。より“狙って”攻撃する必要性があるということだ。空中時も同じく空中ダッシュ攻撃ができるが、こちらも旋回スピードはさほど速くない。また、空中ダッシュ攻撃後の下降中に閉じるようにレバー入力しても、下降スピードはあまり変わらなかった。

 また、OTで採用されたダッシュ中しゃがみ入力+攻撃で発動できたダッシュしゃがみ攻撃は廃止されている。

近接攻撃

 ライト、レフト、センターの3つあるウェポンゲージが敵機の付近で黄色に変化したときに発動可能な近接攻撃。シリーズ共通でやはり3種類それぞれの機体ごとに特色のあるものが発動できる。また、OTで追加されたターボボタンを押すことで発動できる「ターボ近接攻撃」もできる。こちらはガードを吹き飛ばすこともできるのもOT同様。

 しかし、OTにあった「クイックステップ」はなくなっている。その代わり、OMGの時に可能だった「回り込み近接」が出せるようになっている。ダブルロックオン状態でレバーを左右に入れながらトリガーを引けば、敵の側面に高速で回り込みつつ近接攻撃を出すことができる。また、近接間合いでジャンプ+トリガーで行なうジャンプ近接もOT同様に存在する。

 ダッシュ中にレバーを後ろに入れてトリガーで発動する「ダッシュ近接」もOT同様発動可能。これは間合いを問わず出せ、旋回入力で発動しながら多少の姿勢制御ができる点も同様。

 また、近接関連の新要素として、上昇近接とでもいえる攻撃が追加された。近接発動状況でレバー後ろ+トリガーという入力で、飛び上がるように近接攻撃が出せる。ジャンプキャンセルを繰り返すような相手に使える攻撃だろう。

ガード

 OTではダブルロックオン状態になった時にガードすることができたが、今回は敵が一 定距離内にいる時に、両レバー内側の入力で近接攻撃をガードすることができる。また、今回のガードは、後方からの攻撃も防御することができる点を覚えておきたい。基礎戦闘教習ミッションでハッター軍曹からも教えられるが、「初心者は、敵に近接を仕掛けられた時、へたに動き回るよりガードで固まったほうが安全」かも!?

ステージによってはかなりの高低差があるため、ジャンプやダッシュ、空中ダッシュなど、基本的機動が大切になってくる しゃがみ攻撃やターボショットなど、スキの大きな技もパートナーと組んで戦うときにはチャンスはある 着地を取られやすくなっているので、ジャンプ攻撃も何も考えずにばらまく、というわけにはいかなくなった
ダッシュ攻撃は射撃時の旋回速度の低下が感じられる。攻撃するときは軸を合わせて狙うことが大切 近接の新要素“上昇近接”で斬られる。敵機確認時のジャンプなどが狙い目 OMGやOTにあった特殊攻撃もある。ダッシュ攻撃、各種ターボショットに注目
アファームド Jに回り込まれてトンファーで斬られる。OMGの時をほうふつとさせる動き


 シビレ、攻撃力低下、機動力低下などの特殊状態多し!
画面インフォメーションに注目

 機体にもよるが、攻撃がヒットするとシビレて一定時間行動不能になったり、攻撃力や機動力が低下したりする特殊状態が増えた。逆に防御力がアップしたりすることもあるが、このような特殊効果は非常に短時間の効果でしかない。この状態を上手に利用することも「フォース」で勝ち抜くためには重要なポイントになるだろう。

特殊効果はマークなどでも表示されるが、攻撃を食らった場合は表示されるメッセージに注意したい。インフォメーション表示はこのほかにもいろんなものが……

Original Game (C) SEGA
(C) SEGA/Hitmaker, 2001
CHARACTERS (C) AUTOMUSS
CHARACTER DESIGN KATOKI HAJIME

□セガのホームページ
http://www.sega.jp/
□ヒットメーカーのホームページ
http://www.hitmaker.co.jp/
□製品情報
http://www.hitmaker.co.jp/game/vo4/
□関連情報
【10月24日】祝! 稼動開始「電脳戦機バーチャロン フォース」その2
機体名称、武装などを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011024/vo4_2.htm
【10月23日】祝! 稼動開始「電脳戦機バーチャロン フォース」その1
カードシステムについて解説
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011023/vo4_1.htm
【8月11日】セガ「電脳戦機バーチャロン フォース」に
バルシリーズとエンジェランが降臨
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010811/von.htm
【6月8日】セガ、「プライベートショー 2001~夏~」開催
「電脳戦機バーチャロン フォース」も出展、新画像入手!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010608/sega.htm
【4月21日】セガ、ヒットメーカーの「電脳戦機バーチャロン フォース」第2回ロケテストを敢行
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010420/sega.htm
【2000年12月18日】ヒットメーカー、2対2の4人同時対戦が可能な「電脳戦機バーチャロン フォース」発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20001218/sega.htm

(2001年10月25日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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