■ 選べる4つのゲームモード
ゲームモードは4種類あり、それぞれスタイルの異なった遊び方をすることができる。“ストロークプレイ”はコースを順に回っていく基本的なモードで、4人までの同時プレイが可能。設定により、1コインで2~3ホールまで楽しむことができる。短いようだが、どんなに打数をオーバーしても確実に規定ホール数ぶんはプレイできるので、初心者におすすめのモードといえるだろう。“マッチプレイ”は2人専用のモードで、各ホールごとに勝敗を決めていく。少し風変わりなのが“スキンズゲーム”。2~4人までプレイが可能で、各ホールごとにスコアがもっとも良かったプレーヤーに賞金が与えられる。このモードはゲーム中にドライブおよびニアピンコンテストが設けられており、多人数で盛り上がるには最適だろう。
そして、ダイナミックゴルフをもっとも奥深く追求できるのが“18ホールチャレンジ”だ。このモードは1人専用で、限られた打数の中でどこまでホールをクリアできるかを競っていく。極めれば1コインで18ホールを回り切ることも可能で、ゆうに30分以上は遊べる。もっとも、18ホール回るには15アンダー以上のスコアを出さなければいけないので非常に難しいが、これを追求していくことこそゲーマーのロマンといえるだろう。
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スキンズゲームは友だちと一緒に遊ぶときにおすすめ。ドラコンはデビッドが断然有利 |
1人プレイ専用の18ホールチャレンジは、うまく回ればちゃんと長く遊ばせてくれるのがいい。今時のゲーセンのゲームとしては破格の親切設計だ。これでやる気を出さなきゃゲーマーじゃない? |
■ キャラクタ選択
キャラクタは男女4人から選ぶことができる。それぞれパワー(飛距離)とテクニックのパラメータが違うので、それらを考慮しつつ選択しよう。キャラクタが違うとコースの攻略やパットの感覚が大きく違ってくるので、同じキャラクタでプレイしたほうが上達の近道になる。それでは簡単に各キャラクタの説明をしていこう。
【ジョージ】 | 【デビット】 | 【バーバラ】 | 【キョーコ】 |
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初心者にはもっともオススメのキャラクタ。飛距離とテクニックを高いレベルで兼ね備えており、平均的に性能が高い |
飛距離がもっとも出るので、最終的には最高のスコアを出せる可能性を持ったキャラクタ。しかしテクニックがないため、その点をプレーヤーの高いテクニックで補わなければならない。ドライバーが曲がりやすく、パットのタッチが難しいので慣れが必要だ |
飛距離はイマイチだが、テクニックに優れている。特にフック、スライスなどは全キャラクタ中もっとも曲げることができる。とはいえ使いこなすのは難しく、マニアックなキャラクタとなっている |
もっとも飛距離が出ないので18ホールチャレンジには不向き。しかしパットが鬼のように入りやすい。思いきり転がしてもカップに弾かれず、吸い込まれるようにカップインする。そのパットのタッチに慣れてくれば、5Y以上距離の離れたパットもガンガン入れられるのが楽しい |
■ 基本操作
ショットまでの手順は次のとおりになる。テキストで書くと難しそうだが、やってみればすぐ覚えられる操作なので心配は無用だ。
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右のコース図をよく見てクラブと打つ方向を決定。バンカーを避け、フェアウェイまたはグリーンを確実にとらえよう。風向きも影響してくる |
【クラブ&ショット方向決定】
- クラブ選択:トラックボール左右
- ショット方向選択:2ボタン(左右)
ショットやパットを打つ前の準備動作として、クラブの選択と打つ向き(スタンス)の調整をしよう。クラブは自動的に選択されるが、風向きや高低差によってCPUの選んだクラブでは適していないこともある。そんな場合は、トラックボールを左右に転がせば好きなクラブを変更できる。また、打つ方向の調整も重要。左に配置されている4つボタンのうち、左右2つのボタンで方向を微調整することができる。これらの操作は一度決定するとショット時には変更できないが、スタートボタンを押せば再び戻ってやりなおすことができるのでおぼえておこう。
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飛距離は風の影響を別にすれば、かなり正確に指定できる。スライスおよびフックは慣れるまで使わないようにしたほうが無難 |
【飛距離&球種決定】
- 飛距離決定:トラックボールを引く(上下で調整)
- 球種選択:トラックボールを引いた角度(下、右下、左下)
クラブと方向が決まったらショット動作に入ろう。まずはトラックボールを手前に引いて飛距離を決めていく。このとき、正確に手前に引くとまっすぐに、右下に引けばフック(左曲がり)、左下に引けばスライス(右曲がり)となる。最初のうちは球種を変化させる必要はないだろう。
【ショット動作&スピン決定】
- ショット動作:トラックボールを押し出す
- スピン選択:ショット直後にトラックボールを引くor押す
飛距離と球種が決まったら、トラックボールを前に押してショットだ。使用クラブがアイアンの場合は、ショットを打った後にバックスピンとトップスピンを選択できる。ショット直後、トラックボールを前へ押せばトップスピン、後ろへ引けばバックスピンとなる。バックスピンは特に重要なテクニックなので、必ずマスターしよう。ただし、グリーン上でパットを行なう際には操作が異なってくる。パットのタッチの強弱は、トラックボールの転がす速さのみで決定されるのだ。この操作は、慣れと経験値が大きくものをいう。
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トラックボールの転がし方によっては、打つ方向が左右にずれたり距離がショートしたりすることがある。アイアンショットはバックスピンを忘れずに |
パットはタッチがすべて。こればかりは慣れるしかない。傾斜がきついとぐっと難しくなる |
■ 基本攻略編
【ショット時のトラックボールの転がし方】
トラックボールでショットする場合、どこに手を置いて転がすかは重要なポイントだ。真っ直ぐかつスムーズに転がさないと、打つ方向が曲がったりショートすることも多い。ここでは2通りの転がし方を紹介していこう。まず最初に、片手の中指を中心に手のひらをトラックボールに乗せて転がす方法がある。これは勢いをつけやすいが、左右にぶれやすいという欠点も持つ。筆者のオススメは、両手の親指をトラックボールに乗せ、両方の親指で前に弾くようにして転がす方法だ。両手で支えれば、正確に前へと押し出すことができる。
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手のひらで転がす方法。慣れた台なら問題ないが、方向がずれやすいという欠点も持つ |
両手の親指で押し出す方法。両手で支えるというのがポイントで、片手の親指ではやはり曲がってしまう |
【アイアンショットの基本~バックスピンでピタリと止めよう】
アイアンショットの利点は弾道が高く、バックスピンをかけられるところにある。つまり、グリーンに止めやすいということだ。逆にウッドだと転がってしまうので、グリーンに乗せるのが極めて難しい。そのため、とにかく短い打数でアイアンが使える距離まで寄せて、アイアンでベタピンに寄せるのが基本の攻略となる。
アイアンの距離感は風や高低差に影響されるが、基本的に左上に表示される距離の1~2ヤードくらい短い距離を選択し、バックスピンを16%(最低)~60%くらいかけていくのがいい。バックスピンをまったくかけないとボールがかなり転がってしまい、グリーンの傾斜も手伝って思ったとおりの位置に止めるのが難しくなってしまう。少しでもいいのでバックスピンはかけるようにしよう。
そのほかに重要なのが、ショットが思ったより短かったときのフォローだ。たとえば130Yに設定してトラックボールを転がしても、転がし方が悪いと124Yの表示が出てしまうことがある。こんなときは、転がした直後に画面右の表示を素早くチェックし、短かったらバックスピンをあえてかけないでおこう。するとボールが転がって、バックスピンをかけたときより5~6Y余計に飛距離が出る。この補正操作をマスターすれば、安定したショットが可能になるはずだ。
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たった16%のバックスピンが重要。これによってボールが止まってくれる |
ショットを打って思ったより飛ばなかったときはバックスピンをかけるのを止めよう。すると多少ランが出てくれて、飛距離がちょうどよくなる場合がある |
【パターの基本~傾斜を読むには画面右下および左下をチェック】
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一見ストレートラインのようだが、画面下を見ると微妙に傾斜しているのがわかる |
グリーン上はパターのみしか使えないので、パットの感覚は重要だ。前述のようにパットのタッチはトラックボールを転がすことによって決まる。この転がす勢いの調整は、経験によるものが大きい。感覚をつかむようにしよう。
さて、それ以上に重要なのが傾斜の読み方だ。グリーンには格子状の模様がついているが、これが斜めになっていれば左右に傾斜しているということになる。左右の傾斜は漠然と見ていてもわかりにくいので、画面の右下隅と左下隅をよく見てみよう。ここだけ見れば、ほとんどの場合で傾斜の度合いがよくわかる。ただし一部のホールでは手前と奥の傾斜が異なっている場合もあるので注意。また、高低差(UP&DOWN)は画面に白い数字で表示されるのでチェックしておこう。登りの場合は左右の傾斜の影響を受けやすくなる。
【バンカーショットおよびトラブル時の対処】
バンカーに入れてしまうと、ショット時にこのゲームで唯一の“タイミングゲージ”が出現する。このときはゲージの上下の動きを見切ってショットしなければならない。こうなると正確性はどうしても落ちるので、できる限りバンカーは避けていこう。ウォーターハザードに入った場合は、その場からショットするかペナルティを払うか選択できる。ここはできる限りショットにチャレンジしよう。ショットする方を選択すると、バンカー同様にタイミングゲージが出現する。
また、林の中に入れてしまうとライがヘビーラフになる。ここからはウッドは使えないので注意。木が近いときは、上下のボタンを押しながらトラックボールを動かして視点を変更し、枝などに当たらないかどうかチェックしよう。特に高い弾道の弾を打とうとして真上の枝にかかってしまうことが多い。
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バンカーに入れるとバーディーは難しくなる。危険は極力避けていこう |
視点を変更してチェック。高い弾が打てないときは大きいクラブで短い飛距離を打ち、低い弾道で攻めるという高等テクニックもある |
■ 応用攻略編~風の読み方と高低差
アイアンショットを寄せるのに非常に重要になってくるのが、風向きとコース上の高低差によるショットの微調整だ。最初のショット方向は、たいていの場合CPUによってピン方向にまっすぐに設定される。そこで、風が右に吹いていれば打つ方向を左に動かし、向い風なら大きめのクラブを選択しなければならない。さらに打ちおろしの場合は、思ったより飛距離が増すことも計算せねばならない。これらの計算は複雑で難しいが、きちんと計算できれば18ホール制覇も不可能ではないだろう。
【左右の風向きへの対処~ボタンをたたいて調整せよ!】
風が右に吹いていれば左のボタンを、左に吹いていれば右のボタンを押して打つ方向を微調整していく。ここでのポイントは、ボタンをたたくように瞬間的に押し、たたいた回数で覚えるようにすることだ。ボタン押しっぱなしで適当に調整するより正確なショットが期待できる。たとえば右に5メートルの風が吹いていたら左に7回押すなどというように設定すればいいのだ。このとき、ロングアイアンは風に流されにくく、対空時間の長いショートアイアンは流されやすい。これも計算に入れておこう。
以下に、横風の強さによるボタンを押す回数(ショートアイアンの場合)を列挙してみた。ポイントは、風が8メートル以上になると加速度的に流されるようになっていくことだ。また、このデータは使うクラブやホールによって微妙に違うので、参考程度に考えてほしい。実際には斜めに風が吹いている場合が多く、風を左右と前後のベクトルに分解して計算しなければならないので難しい。
距離 | ボタンを押す回数(参考数値) |
1メートル | 0回 |
2メートル | 1回 |
3メートル | 2回 |
4メートル | 4回 |
5メートル | 7回 |
6メートル | 9回 |
7メートル | 11回 |
8メートル | 13回 |
9メートル | 15回 |
10メートル | 18回 |
11メートル | 21回 |
12メートル | 24回 |
13メートル | 27回 |
14メートル | 30回 |
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横に10メートル以上の風が吹いている場合は、思いきって向きを変えなければならない |
風が斜めに吹いている場合は、左右と前後のベクトルに分けてそれぞれ計算する |
【前後の風向きへの対処】
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向い風が強いとき、たいていの人はショートしてしまうだろう。クラブをふたつ大きくしなければならないこともある |
これも基本的には左右の風向きへの対処と同じことがいえる。風の影響は風が強くなると加速度的に影響されるようになるのだ。たとえば5~6メートルの向い風のうちは5~6Y大きめの飛距離を足していけばいいが、向い風14メートルの場合は28Y飛距離を足さないとグリーンまで届かない。追い風の場合も同様と考えていいだろう。
【高低差への対処】
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打ちおろしホールの高低差を無視して打ってしまうと、あっさりオーバーしてしまう。驚くほど短い飛距離で打って構わないのだ。ちなみに4番ホールの距離は143Yと表示されているが、高低差があるので実質的な距離は130Y程度と考えていい |
ショット時にグリーン方向を見ると、UP2.3Y、DOWN5.9Yなどという白い数字が表記されているのに気づくだろう。これがショット位置からグリーンまでの高低差を表す数字だ。見落としがちだが、この高低差によってショットの距離感が変わってくる。2~3Y高ければ2~3Y足して、低ければ引いて計算していこう。また、一部には10Y以上の打ちおろしになっているショートホールもある。この場合は実際の距離よりも、大幅にクラブの飛距離を短く設定しなければならない。このようなホールは、ホールごとに飛距離の感覚を覚えてしまうのが攻略といえる。
■ 第1回攻略:総括
今回は基本的な操作方法から、総合的に応用できるテクニックまでを詳しく紹介してみた。これをマスターすれば、高いスコアを出せることは間違いない。また、テクニックをマスターすればするほど「ダイナミックゴルフ」の奥の深さを体験することができるだろう。
次回はホールごとにくわしく攻略ルートと注意点などを紹介していこうと思う。さらに実戦的な内容となっていくので期待してほしい。
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