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“帰ってきた”ゲームボーイアドバンスパーツレポート
新作ソフト群を新宿、秋葉原などにほぼ毎週買い出しに行く筆者は、最近ショップに「ゲームボーイアドバンス対応(もしくはそれに類する宣伝文句)」と銘打たれたグッズが徐々に増えてきているのが気になっていた。 「そういえば、本体の発売日にグッズレポートを執筆したときに漏れもあったし、いろいろ探してみるか」と各ショップをまわってみたら、意外にありました。とくに液晶画面の暗さが気になっている筆者としては、照明補助グッズを中心に目についたものをまとめてゲット。実際に使ってみてのインプレッションを簡単にお届けすることにしよう。
■アイデア勝負? 照明系オプション
価格:2,680円(店頭購入価格:2,480円)
KARAT「GBA用ライトシールドプラス」 まずはバックライトのないゲームボーイアドバンスの画面にライトを当てて明るくしようという照明補助オプションを2つ購入。「ライトボーイアドバンス」は、GBA本体の発売日に店頭に並んでいたのだが、前回の取材時には運悪く入手できなかったので改めて取り上げてみた。 「ライトボーイアドバンス」は、GBA本体にかぶせるカバー状のパーツに拡大鏡がついており、180度展開できる照明カバーが付属するというタイプ。GBA上部に2つのアームが伸び、下部にやや大きめのストッパーで固定する方式で、取りつけもしっかりしたもので、はずすのも楽。照明カバー部の裏側に単四電池×2本を内蔵し、長時間プレイに向いている外部電源方式を取っている。画面の拡大率はパッケージを参照するに1.2倍とのこと。全閉、90度展開、180度フルオープンの3段階で止まるようにサイドにストッパーがついたカバー部の先端にライトが2つセットされている。 実際使用してみたところ、ほぼ真上から画面を見るかぎり、間接照明的に液晶を照らしているせいで、思ったよりは明るくなかったが、確実に画面は見やすくなった。ただ、レンズの影なのか、画面上部にやや暗いゾーンが出てしまい、テストプレイに使用した「スーパーマリオカートアドバンス」では、アイテム表示が見えにくい印象を受けた。
かたや「KARATGBA用ライトシールドプラス」は、本体の通信コネクタから電源を取る、以前紹介した「ワームライト」に似た機構ながら、液晶を保護するカバーの先端にライトを仕込んだタイプ。カラーは本体に合わせて4タイプが存在するようだ。この製品、先行発売された「ライトボーイアドバンス」を参考に、ワームライトの機構を組み合わせたタイプとでもいおうか。ワームライトの弱点であった「ライトを接続していると通信ケーブルが使用できない」という点も、追加の通信コネクタを設けて解消されている。本体とのジョイントは通信コネクタと、上部の2つの穴にはめこむ爪でしっかりと固定されるようになっている。このジョイント部はコンパクトにできており、カートリッジの取り外しにはほとんど影響を与えなかった。また、前述の2製品になかった特徴として、ボリューム式のスイッチによる明るさの調節ができる。 実際の使用感は、やはり1つの照明では多少照射範囲の狭さが否めない。カバーは適度な堅さを持った蝶番機構に支えられているので、角度をうまく調整すれば映り込みはある程度さけられるが、まわりが暗いという状況だと、画面の一部が強烈に明るくなってしまう。反射防止フィルターを取りつけた本体ならその効力を発揮しやすいといえよう。
結局のところどちらが使いやすいか、といわれれば、個人的には「ライトボーイアドバンス」と感じた。「ワイドシールドプラス」はカラーも本体と同色でしかも取りつけてもスリムなのはとても好印象なのだが、照明補助の観点で見ると多少使いにくいのは否めない。逆に「ライトボーイアドバンス」は、拡大鏡と2つのライトで明るさをキープしている点がオススメだが、かなりかさばるので、これをつけたままバッグの中などに入れるのには不安がつきまとう。拡大鏡をカバーするものもないため、素のままで持ち歩くのはちょっと遠慮したいところ。やっぱりバックライト液晶じゃないと……もしくは明るいところで遊べ、ということなのだろうか……。
■ついに本命登場か? 本体カバー系オプション
店頭購入価格:450円
KARAT「GBA用充電器セット」 本体発売当初は本体接着系オプションしかなかったが、今回はわりと本体をがっちりとカバーするタイプのオプションが発売されていた。上の2点がそれで、「KARATGBA用フェイスカバー」はまさに本体上部と両横、下部をカバーするプラスティック素材のもの。パチっとはめこむだけで装着は完了し、各ボタンの操作をジャマしないようにパーツ各部が斜めにカットされている。
装着も簡単だし、本体のイメージも変わっていいのだが、この製品に液晶画面のフィルタ機能があるともっとよかったな、という感じ。液晶画面以外を保護する、というのは実際にバリューがあるのだろうか? たしかに本体同時発売でフィルタ目的の製品が多数発売されているので、それを併用して全身武装すればいいではないか、というのは理解できるが、ぜひひとつの製品で、本体カバーと一緒に透明度の高い液晶保護フィルタをセットしてほしかったところだ。
「KARATGBA用充電器セット」は、充電式バッテリーパックと専用のACアダプタ、そして電池カバーを兼ねたグリップがセットになったもの。充電池はニッケル水素電池で、連続使用可能時間は約12時間、充電時間は初回充電が10時間、以後は12時間とパッケージに記載してある。この専用電池はACアダプタソケットが付いているため、通常のGBAの電池カバーが使えない(任天堂のACアダプタセットのようなもの)。そこで、グリップ付きの電池カバーが登場する。両サイドにゴムが張りつけてあるタイプで、本体よりやや大きめのサイズの電池カバーは、カバー上部にプッシュ式ボタンがあり、本体との着脱はスムーズ。このカバーを付けたままACアダプタと充電池を接続することができる。 このグリップがかなり装着感もよく、実用的だと感じたのは、十字ボタンの上3方向の入力を行なうときだ。ノーマルのGBAでは、特に背面下部のエッジラインが削られた形状をしており、手が大きい筆者などは、どうしてもホールド感に不安があった。このグリップの形状ならば、ガッチリとしたホールド感のおかげで方向ボタンの入力に力が入っても画面があまりゆれることなく安心してプレイできた。
なお、このグリップタイプのオプションは、株式会社ニチガンからグリップスティックという製品も発売されているハズだったが、買い出し当日に見つけられなかったのが残念。
■流行なのか? キャリングケース系オプション
店頭購入価格:780円
モリガング ゲームボーイアドバンス専用ポーチ「プレポA(アドバンス)」
ニチガン キャリングケース「サットプレイ」
いずれも本体を持ち歩くときにキズなどから守ってくれるキャリングケースの類。「P(プロテクト)ポーチ」のみ、実はゲームボーイカラーも対応機種として挙げられている。本体を入れたらストラップをマジックテープで固定するタイプで、ベルトなどに引っかけるタイプと、かばんなどに引っかける2つのフックが付いている。カラーはオレンジとブラックの2タイプがあるようだ。 「プレポA(アドバンス)」と「サットプレイ」はコンセプトの似た製品。いずれもビニールのカバーでGBA本体をホールドし、クルッとくるむようにして保護吸収機能のついたカバー素材が機能するという仕組みだ。液晶画面に接するところにはスウェード調のやわらかい素材を使い、キズが付きにくいよう配慮されている点も似ている。 「プレポA(アドバンス)」は、ファスナー付きメッシュポケットが2箇所に付いており、対戦ケーブルやカートリッジなどが収納できるようになっているのがポイント。アジャスターの付いたストラップと、閉じたときに本体を止めるストラップでベルトに固定するというのも機能として紹介されているが、使用しているマジックテープがすぐに毛羽立ってしまい、これ単体で持ち歩く、というには不安が残った。カラーはブラックとレッドが用意されているようだ。 「サットプレイ」の方は、ポケットが1つ付いている以外はシンプルな外観。本体保護と、展開時にそのままプレイするというメインのコンセプトに絞った形の製品だといえよう。 この3つの製品の中で選ぶとしたら、個人的には「P(プロテクト)ポーチ」がしっくり来る感じであった。カバーを展開してそのままプレイできる、というウリの「プレポA(アドバンス)」と「サットプレイ」だが、カバーがやはりLおよびRボタンを押すときに多少邪魔になるのと、本体をホールドしにくいというのが理由。さらにGBA本体を包む透明のビニールがプレイ中にずれてボタンを押しにくくなったりもしたのもちょっと……といったところだ。
■やっぱり欲しいカートリッジケースオプション
店頭購入価格:130円 これは以前のパーツレポートでも紹介した株式会社HORIの「カートリッジケース」のニュータイプ。 こちらはビデオテープのようにGBAのROMカートリッジを押し込む形でケースに入れるというもの。カートリッジのガイドを利用した逆方向防止用の突起が出ており、多少硬めではあるがすっきりきっちりとカートリッジが収まる。
どちらのタイプでもよいが、やはりケースが無いと持ち運びには不便だと考える人にはもってこいのオプショングッズといえよう。数が増えたらまとめて収納できるケースなども欲しいのだが……HORIが発売しているPS用のメモリーカードケース(CDのジュエルケース型のもの)みたいなものがあれば……と思うのは筆者だけだろうか?
■携帯マシンオプションならではのアイデアにこれからも期待
ざっと取り上げてみたが、発売当初からメーカー側もユーザーの声を取り入れているのか、ニーズに合わせた製品を送り出しているな、という印象だった。なかにはまだ煮詰めが必要ではないかと思われるものもあるが、これからも使い勝手を向上させるオプションの登場に期待しつつ、ショップをチェックしていこう、という気にさせてくれるものばかりであった。
□サンセイブ・エンターテイメントのホームページ (2001年8月3日)
[Reported by 佐伯憲司] |
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