写真は特別限定版。限定版は数に限りがあるので早めにゲットするしかないだろう。

価格：4,500円

　株式会社チュンソフトは、毎回ダンジョンの構造がランダムに変化するRPG「不思議のダンジョン」シリーズの最新作「不思議のダンジョン 風来のシレンGB2～砂漠の魔城～」を7月19日に発売した。従来から戦略性の高いRPGだったが、今回もあたらしい要素を搭載しており、さらに進化した印象だ。主立った要素をここで重点的に紹介しておきたい。なお、同作品はゲームボーイカラー専用だが、ゲームボーイアドバンスでも動作する。

■ 武器や盾だけじゃなく、腕輪も合成できるようになった

「合成の壺」だけでなく「ミニマゼルン」というモンスターに合成したい物を飲み込ませて胃袋で合成して貰うことも可能。ただし倒さなければ合成した物を手に入れることはできない

　「シレン」といえば、合成の壺を使い武器や盾を合成し強化していくことができる。ベースとなる武器を合成の壺に入れ、もう一つの武器を入れ合成の壺を割ると、元の武器に後から入れた武器の特徴が加わるかたちで強化されてくる。たとえばカタナに、ドラゴン系に強い「ドラゴンキラー」を合成すると、ドラゴンキラーの能力を持ったカタナとなる。さらに、会心の一撃という能力を持つ「ミノタウロスの斧」を合成すると会心の一撃が出やすくモンスターに対して大ダメージを与えるカタナのできあがりだ。

　ただし、武器には「合成のうりょく (合成可能数) 」が設定されており、それ以上合成することはできない。つまり無制限ではないわけで、どれとどれを組み合わせていくか……ここが思案のしどころだろう。

　合成できるのは武器だけではない。盾も同様に合成することができる。また、杖を合成すると、回数が加算される。たとえば3回使える杖と2回使える杖を合成すると5回振れる杖が出来上がる。そして今回新たに加わったのが「腕輪」。たとえば、水上を歩ける「つうかの腕輪」と、お腹は減るが素早く回復できる「回復の腕輪」を合成すると、モンスターがほとんどこない水上で素早く回復できる腕輪が手に入る。このように特殊能力の強化に絶大な威力を発揮するだろう

　これらアイテムなどの合成には「合成の壺」で合成するほか、風変わりなモンスター「ミニマゼルン」を使っても合成することが可能。合成するベースとなるものをミニマゼルンに投げつけると、ミニマゼルンはパクッと飲んでしまう。そしてもう一つのアイテムを投げつけるとまた飲んでしまい、胃の中で合成。壺との違いはここからで壺は割ればいいが、「ミニマゼルン」は倒さなければ合成後のアイテムを手に入れることはできない。さらにアイテムを食べた後はミニマゼルンは強くなってしまうという。せっかくアイテムを合成するつもりが、逆にやられてダンジョンから出されてしまうといった悲惨なことにならないようによく鍛えてプレイする必要があるだろう。

今回から腕輪も合成できるようになった。写真は腕輪をミニマゼルンに投げているところ	水上を歩ける「つうかの腕輪」と「回復の腕輪」を合成したところ	こちらは、呪いから身を守る「のろいよけの腕輪」とレベル下げ攻撃を防ぐ「ドレインよけの腕輪」を合成
武器の合成はこれまで通り。「カタナ+6」をベースに「ドラゴンキラー+5」を合成してみたところ	ドラゴンのような強大な敵に対しても強力な攻撃を仕掛けることができる	ドラゴンタイプへ大きなダメージを与える「カタナ+11」をベースに、会心の一撃が出やすい「ミノタウロスの斧」を合成。「合成のうりょく (合成可能数) 」が減っている点に注意
「鉄甲の盾」をベースに「ドラゴンシールド」、「見切りの盾」を一気に合成	杖を合成すると使用回数が合計される。杖[6]と杖[4]を合成すると杖[10]となる

■ いや～な「呪い」と新しく加わった「祝福」

　「風来のシレンGB2」においてももちろん“呪い”は存在する。アイテムを拾ってみると、呪われたアイテムだったりすることはよくあることだ。もちろん身につけると呪われてしまいはずすことができなかったり、巻物などでは読むことができなかったりする。
　このほかにも呪いをかけるモンスター「ノロージョ」に呪いをかけられることもある。また、今回新たに登場する罠として「ノロイばさみ」なるものが用意されている。この罠に引っかかると持っているアイテムが呪われてしまう。

　もちろん呪いを解除する巻物や、のろいよけの腕輪といったアイテムが用意されているので、有効に活用していくことが重要だろう。また、呪われたアイテムを身につけてしまい解除できないときでも、うまくモンスターを使って取り外すことができるときもある。今回登場するモンスターの中に装備品を弾き飛ばすモンスター「セルアーマー」が登場する。普段はいやな奴だが、時と場合によっては呪われたアイテムを弾き飛ばしてくれるありがたい奴 (?) でもあるわけだ。

　いっぽう、悪いことばかりではない。今回新たに「しゅくふくの壺」というアイテムが加わった。この壺にアイテムを入れて割るとアイテムが祝福され、パワーアップするのだ。たとえば、巻物が祝福されれば読んでも無くならなくなる。武器をパワーアップできる「天のめぐみの巻物」を祝福すれば、武器をどんどん強化できる。杖も同様に何度振っても回数が減らなくなる。そして、「草」はその効力が2倍となる。

　ただし、もちろん祝福の効果が延々に続くわけではないので、調子に乗って使っているとある一定の条件で効果がランダムで切れてしまう。「シレン」というゲームはどんなときでも慎重に対処する必要があるから、よく考えて行動しなければならない。

今回初めて登場する「しゅくふくの壺」。呪われているアイテムは、呪いを解除する	さらにアイテムによって特殊な効果が発揮される	杖は振っても振っても使用回数が減らない!!
装備するとアイテムをボロボロ落とす「たれながしの腕輪」。せっかく一生懸命集めたアイテムがぁ……	今回新しく登場した「ノロイばさみ」。これを踏んでしまうと、アイテムが呪われてしまう……悔やみきれない……

■ 城下町イルパ全景

　とにかく「風来のシレンGB2」ではゲームボーイカラー専用と言うことでグラフィックも細かく、色使いも派手で綺麗に仕上がっている。最初のダンジョンのスタート地点となる城下町イルパでは、昼間から夕方、そして夜へとそれぞれ違った表情を見せる。

　イルパはシレンの冒険のスタート地点となる。町には鍛冶屋、お金を預けることができる「銀行」、アイテムの売買が可能な「道具屋」、アイテムを預けることができる「倉庫」といったところから、ダンジョンに行く前に己を鍛えることができる「訓練所」などがある。ちなみに、このほかに仲間となる人形を買える「人形屋」とダンジョンで倒れたプレーヤーを助けに行ける「風来救助隊」がある。また、シレンがダンジョンでやられると自動的に戻ってきてしまう「料理屋トンファン」が町にある。

左が城下町イルパの昼間の様子。右側は夜。ガラッと雰囲気が変わっているのがわかる

ここが「風来救助隊」右にある穴から友人の倒れているダンジョンへはいることができる	「料理屋トンファン」。ダンジョン内で気絶するとこの店の2階につれてこられる	おなじみの倉庫。なにを預けてなにを持っていくかが悩むところ

■ 個性的なモンスターが続々登場

　色々と特徴的な攻撃で我々を困らせるモンスター達は、今回も多数登場する。どんなに弱い敵でも状況によっては強敵となるのがこのシレンというゲーム。逆にどんなに強敵でもアイテムの使い方次第で簡単に倒せてしまうのも、このゲームならではだろう。まずはモンスターの特徴をきちんと捉えるところから攻略が始まるというわけだ。

「イカキング」。目つぶし攻撃が得意	「セル アーマー」。アイテムを弾き飛ばしてしまう。しかし使いようによっては……	「ヒャクメ」。たくさんの目で睨まれると混乱状態に突入してしまう
「まどろみ使い」。眠りの魔法を掛けてくる	「ノロージョ」。シレンのアイテムに呪いを掛ける	「ちょうちんフグ」。お腹が減ってしまう「ハラヘリー」という呪文を唱える
「かっとびイノシシ」。突進してきてシレンを吹っ飛ばす	「からぶり仙人」。攻撃がからぶりしやすくなる	「くねくねハニー」。奇妙なくねくねダンスを見てしまうとレベルが下がる!

(C) 2001 CHUNSOFT/すぎやまこういち
画面は開発中のものです

□CHUNSOFTのホームページ
http://www.chunsoft.co.jp/
□「風来のシレンGB2」のページ
http://www.chunsoft.co.jp/game/shirengb2/index.html
□関連情報
【4月23日】ゲームシステムからグラフィックまで、シリーズ集大成ともいえる「風来のシレンGB2～砂漠の魔城～」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010423/chun.htm
【6月22日】チュンソフト、「風来のシレンGB2～砂漠の魔城～」盛りだくさんな初回限定版を発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010622/chun.htm

(2001年7月19日)

[Reported by 船津稔]