カプコン、「鬼武者2」を発表、空前絶後のバッサリ感、再び!!
主演は松田優作に決定

2002年3月7日 発売

価格:未定

 株式会社カプコンは、プレイステーション 2で初のミリオンセールスとなった戦国サバイバルアクション「鬼武者」の続編となる「鬼武者2」の制作を発表した。プラットフォームは前作同様プレイステーション 2で、発売日は2002年3月7日を予定。価格は未定。

■ 主演は“松田優作”!

 発表会ではプロデューサーの稲船敬二氏が壇上に登り詳しい内容を明らかにした。前作では金城武氏が主役、ゲームデザインに参加し、かなりの知名度となり、一般ユーザーも巻き込み大ヒットを記録。続編では新境地が開けるかがポイントとなるが、その最も大きなウェイトを占めるのが主役を誰が担当するかという点。
 稲船氏は「今、活躍している人で、ゲームに理解を持ちなおかつ金城氏を越える (インパクトの) 人はなかなかいない。そこで、我々30歳台の人にとってヒーローとも言える松田優作氏を起用した」とコメント。すでに他界したが、その存在感では他の追随を許さない松田優作氏が主役として抜擢された。「すでに他界している方なので、似せるのに苦労したが、これはテレビや映画ではできないこと。ゲームならではと考えている」と採用の理由を明かした。
 今回の主役は柳生十兵衛。柳生十兵衛は江戸時代の人物だが、今回は柳生一族の長としてその祖先として登場するという。役どころとしてはワイルドなキャラクタとなるという。どの時代の松田優作をベースとするかと言うことも興味深いが、基本的に「探偵物語」などに出演していた30歳台前後がベースとなる。また、声については現在オーディション中で、似た人を捜している途中だという。

グラフィック的には“ソックリ”と言っていいほど。若い頃の雰囲気が良く出ています。あとは表情がどこまで迫れるか…… こういった雨のシーンが登場するという。幽玄な雰囲気はすごいの一言 すこしもやがかかったような雰囲気も表現されている
林の中を進むシーン。所々で木洩れ日が漏れている ちなみに「マゴイチ」という仲間のキャラクタが一緒に闘っている。鉄砲の名人らしい こちらで闘っているのは「オユウ」謎の女剣士どういったストーリーが用意されているのか
かなり巨大な敵キャラクタとの戦い。こちらもオユウと共に闘っている 移動シーンのようだが、澄み渡った青空が清々しい

■ 「“七人の侍”を再現したかった」雨のシーンが印象的

 グラフィックに関しては前作同様、背景はレンダリング済みのグラフィックとなりシステム的にはバイオハザードの発展系となる。これについては「世の中全てが3Dに向かっているが、レンダーの良さもある。我々はモチーフとして映画『七人の侍』をやりたいというのがあって今回はそれに挑戦したかった (『七人の侍』では豪雨の中で闘うシーンがある) 。そこで、雨のシーンを用意したが、ただ雨を降らせるだけならば簡単。でも雨が降れば地面にはねたりといった表現が必要となる。背景はレンダーだから動かないけど、それをいかにも動いているように見せるかがポイントだった。今回も前作から採用した背景動画をフルに使って実現した」と熱く語った。

 会場で公開されたグラフィックを見た印象としては、とにかくジャギーも少なく一作目に比べ落ち着いた色合いが採用されているようだ。雨のシーンに関してはもやがかかったような幽玄な雰囲気が再現されており、これまでのゲームではあまり見かけない深みのある絵柄となっていた。
 前作では夜のシーンが多かったが、暗いシーンはごまかせると言う。今回は、雨とは言え日中を舞台にしたシーンが多く「それだけカプコンのスタッフの実力が上がってきた (稲船氏) 」ということらしい。

■ シナリオはよりドラマチックに

 今回の舞台は前作から10年後の世界。前作のシナリオはすっきりした内容だったが、今回は同じ方法論は使わないということで、かなり複雑なものになるという。前作では仲間となるキャラクタは“かえで”だけだったが、今回はかなりたくさんのキャラクタが仲間となるようだ。それらのキャラクタそれぞれにストーリーが用意されており複雑に絡み合っているという。前作の主役、明智左馬介秀満について稲船氏は「出るかでないかは言えない。メインキャラと言うことはない。出てもちょっとだけではないか」と出演に関しては否定しなかった。

 このほか、オープニングのCGについてもほんの少し公開された。前作ではシーグラフでグランプリを受賞したこともあり、かなりのプレッシャーとなっている模様。前作では合戦シーンで、馬と人を合成していたため、違和感があったという。今回は馬に乗った武将全てをキャプチャしており、違和感無く迫力のあるシーンを再現できたとしている。音楽に関しては、岩代太郎氏が、キャラクタデザインは雨宮慶太氏が担当する。最近のカプコンの作品はゲーム以外のクリエイターと共に制作していくことが多いが、今回も各界の著名なスタッフが参加している。稲船氏は「ゲームの専門家だけで作品を作る時代は終わったそれぞれプロの力を借りて結集して作り上げる時代だ」と述べた。発表会の最後には発売日も発表されたが「3月7日と日付を明言したことは我々の自信の裏付けでもある楽しみに待っていて欲しい」と締めくくった。

 発表会ではE3のXboxの発表会で明らかになった「幻魔 鬼武者」についても触れられた。同作品に関しては、「ゲームの感覚がまったく違うものとなるよう手を加えている」という。詳しくは不明だが、こちらも楽しみだ。発売に関しては「鬼武者2」より早く発売される予定だという。

次回作への意気込みを語ったプロデューサーの稲船敬二氏 「まで出来ていないんだろう……と言われるのが悔しい」ということでプレイアブル版を用意。実演デモを行なった きちんと「発表会版」と書かれている
壇上にズラリと並んだ制作者のみなさん 錚々たる顔ぶれだ

CGムービーシーン。魔物達が柳生の里を襲うシーンだとか。かなりの迫力

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(C)CAPCOM CO.,LTD. 2002 ALL RIGHTS RESERVED.
Characters:(C)CROWD/(C)CAPCOM CO.,LTD. 2002 ALL RIGHTS RESERVED.

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「鬼武者2」のページ
http://www.oni-musha.com/

(2001年6月12日)

[Reported by 船津稔]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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