CRAVE、「Half-Life CounterStrike」の開発者達が制作する
本格派コンバットシムを発表

2001年第三四半期以降順次発売

 米CRAVE ENTERTAINMENTは、自社ブランドのゲーム開発をはじめ、海外ソフトのローカライズから中堅ソフトハウスのパブリッシングなども手がける企業で、小粒ながらぴりりとからい傑作を発表することで知られている。

■ 「Global Operations」
~あのHalf-Life CounterStrikeの開発者達が制作する本格派コンバットシム

 未だに人気の衰えないFPS「Half-Life」の人気MOD「Counter-Strike Beta5」を制作したデベロッパ「Barking Dog Studios」が新作コンバットシミュレータを開発中だ。

 この「Global Operations」は、AI制御されるチームメイトを引き連れつつ与えられた任務を達成していくというチームベースのFPS。
 プレイヤーはReconnaissance(偵察兵), Commando(奇襲兵), Medic(衛生兵), Heavy Weapons(重火器兵), Sniper(狙撃兵), Demolitions(爆破兵), and Intelligence Officer(諜報部員)の7種のスペシャリストのうち、1つを選択、他のスペシャリスト達と連携しつつ作戦を進めていくこととなる。制作スタッフは「とにかくリアリティにこだわっている」という。

 まず、ゲームの舞台だが、スリランカ、アルゼンチンといった実在する場所を極力リアルに再現。また、ミッション内容も実際に過去起こった事件や実際に起こりそうなシチュエーションを想定したものになるという。なにしろ、敵、あるいはプレーヤーが扮する戦闘集団が、実在する軍隊やテロリストだというのだから、リアルすぎてヤバイという話もある。
 ゲーム中に登場する銃火器類のモデルは全て実在のものからスキャンしており、さらにその発射音やリロード音、薬莢の排出音までも実際の銃器からの録音だそうだ。当然、各戦闘集団がまとうユニフォームなども実在のものらしい。

 制作スタッフによれば「血の出方もすごいんだ」という。本作では人体の部位単位の当たり判定およびダメージ処理を行なっており、弾の当たり所によって自分や敵の動きが変わってくるのだという。頭に銃弾を受けた敵は即死、首に銃弾を受けた敵はしばらく出血して悶えたあと死ぬ。「Global Operations」……なかなか物議を醸し出しそうな「リアリティ」を持ったゲームである。

 ネットワーク対戦は24人まで同時に可能。参加するプレーヤー1人1人が7つのうちすきなスペシャリストになれる仕組みとなる。発売は2001年第三四半期を予定。

グラフィックはLithTech 2.5 3Dエンジン。エイリアンVSプレデター2を初めとした最近のFPSゲームのトレンドのエンジンだ


■ BATTLE REALMS
~3Dならではのゲーム性を盛り込んだジャパニーズ・ファンタジー風RTS

 日本の戦国時代を舞台にしたフル3Dベースのリアルタイムストラテジーゲーム「BATTLE REALMS」の開発が、Westwood Studiosでリードプログラマを務めていたMike Grayford氏が中心となって作られたLiQUiD Entertainmentによって行なわれている。
 ニンジャやサムライが登場するわけだが、あえて「勘違いされた日本」の味付けが行なわれているため、独特な雰囲気を持った世界観が描かれている。ど派手な魔法はないが、この雰囲気はSIERRAの「THRONE OF DARKNESS」とよく似ている。

 同社スタッフのDave Szymczyk氏によれば、「このゲームには他の3D-RTSには見られない全く新しい要素が詰め込まれている」という。
 まず、フル3Dとはいいつつも見た目だけが3DのRTSゲームが多い中、BATTLE REALMSでは、3D-RTSならではのゲームデザインを行なったという。例えば高低差のある地形があるとする。高いところにいると遠くまでよく見えるとか、飛び道具が遠くまで届いたりするアドバンテージが発生する。斜面を駆け上がるときと降りるときでは進軍のスピードが違ってくる。斜面を降りるときは早いが上るときは遅くなるのだ。巨大な石を斜面から転がして敵軍隊や敵施設などを破壊することも可能。

 また、同氏は「ユニットの成長システムも独自のものを採用している。これは"Unit Alchemy"システムというんだ」と語った。BATTLE REALMSでは、兵ユニットは訓練所で訓練して生成するシステムになっており、その訓練所からでてきた兵ユニットを、別の施設で訓練すると全く別の兵ユニットとして生まれ変わって出てくるのである。例えば初期段階ではひ弱な槍兵でも、ある施設でさらに訓練を積むと巨大な斬馬刀を持ったサムライに変身する。どの兵をどこでどう訓練するかで兵ユニットの特性が変わってくる、つまりユニット錬金術(Alchemy)というわけだ。

 登場種族は現段階で4種族。どれも日本の種族ということらしいが、どことなく西洋的な隠し味が利いてい面白い。発売は2001年内を予定。


銃士のコンセプトアート。なぜか顔には歌舞伎風の隈取りっぽい化粧がされているようだ 芸者のコンセプトアート。接近戦を得意とする。攻撃武器は扇子。……海外の人にとって芸者ってどういうイメージなんだろう!?

□BATTLE REALMSのホームページ
http://www.battlerealms.com/


■ FREEDOM FORCE~アメコミ調タクティカルRPG!?

君はこのノリについていけるか。金色のハンマーを武器とするスーパーヒーロー
 '60年代のニューヨークに突如エイリアンが!! 地球を守るのは彼ら「FREEDOM FORCE」しかいない! という「いかにもアメコミ」という設定のゲーム。リアルタイムアクションゲームかと思いきや実はタクティカルRPG。

 FREEDOM FORCEに所属するスーパーヒーローを選んでチームを組み、与えられたミッションをクリアしていく。25種類以上のヒーローや悪者が登場。マルチプレイにも対応。ユーザーがミッションやキャラクターの作成も行なえるらしい。
 動きはど派手だが、コマンドを与えるときにはゲーム画面は基本的に停止するので実は腰を落ち着けてプレイできる。

 世界観が日本で受けるかは微妙なのだが、グラフィック技術的には最近、ゲーム業界で流行しつつある、トゥーン・シェーダー(Toon Shader)が利用されており、見た目にはインパクトがある。発売は2001年第三四半期を予定。

コマンドを与えるときは画面の動きが停止する ゲーム世界はフル3Dエンジンによって描画される 一見するとアクションゲームだが、実はタクティカルRPG

□Irrational Gamesのホームページ
http://www.irrationalgames.com/
□FREEDOM FORCEのホームページ
http://www.myfreedomforce.com/index_ff1.html

(2001年5月28日)

[Reported by トライゼット 西川善司]

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