Electronic Entertainment Expo 2001現地レポート

Microsoft/Freelancer~スペースオペラは終わらない

会期:5月17日~19日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

■ Wing CommanderのDigital Anvilが制作

Andre Garcia氏。「Freelancerの発売はいつ?」「2002年春だよ」「来年のE3にまた出てきたりすることはない?」「多分……大丈夫……」
 「Freelancer(フリーランサー)」は「Starlancer(スターランサー)」の続編に当たる作品だ。「Starlancer」は3月に完全日本語版がメディアクエストより発売されたばかりなので、タイトル名は聞いたことがあるかも知れない。
 また、FreelancerはStarlancer同様、Wing Commanderシリーズのクリエイターで知られるChris & Erin Robertstが開発に携わっていることでも注目度が高い。販売はMicrosoftで、開発はChris&Erin Robertsの在籍するスタジオ“Digital Anvil”にて進められている(日本国内での販売経路は未定)。
 E3会場のMicrosoftブースにはDigital Anvilのゲームデザイナ、Andre Garcia氏がおり、彼に直接、Freelancerの魅力について聞くことが出来た。

■ マイ・スターシップと送る宇宙生活

 「FreelancerはStarlancerの続編なのか」との質問に対して「世界観的にはそうだが、ゲーム内容的にはWing Commander Privateerに近いんだ」との答え。
 Starlancerは戦闘メインのゲームであったがFreelancerはそれだけではないという。 「むしろスペース・アドベンチャーゲームといってもいい」。
 プレーヤーはスターシップパイロット。自分のスターシップで宇宙を駆けめぐることになるのだが、敵をうち倒していくだけが目的ではなく、この宇宙で生活していくのが目的になるのである。生活する……つまりプレーヤーはスターシップを利用して何らかの経済活動を行なわなければならないのだ。
 その最も基本的な手段が「交易」だ。鉱物採取惑星や農業惑星の基地から荷物を受け取り、これを別の惑星へ運ぶという運び屋家業を重ね、金を稼いでいく。「どの星系からどの星系へ運ぶのが一番利率が多いのか」といったことも気にして仕事をすることで効率よく金を貯めることができる。そう、このあたりのゲーム性はたしかにGarcia氏が言うように「Wing Commander Privateer」に近い。

 「敵はエイリアンなのか?」
 「いや、そういうゲームじゃない。Starlancerの時に宇宙が大航海時代を迎えたという設定があったが、それをそのまま引き継いでいて、Freelancerの舞台の宇宙でも4つの勢力がしのぎを削っているんだ」。
 つまりある勢力の仕事を請け負っていると、別の勢力から妨害を受けることがあるというのだ。自分の身を守り、仕事を完遂するためには戦闘が避けられないこともあるわけだ。

■ 自分だけのスターシップをデザインする

 「積み荷を狙う宇宙海賊も出没するし、航行中は常に気を抜けない。稼いだお金で自分のスターシップをパワーアップしていく必要がある」。強力な兵器を満載したスターシップに仕立てれば、「運び屋家業」に見切りを付けて、より利率の高い「賞金稼ぎ業」に転職することも可能だという。

 プレーヤーがゲーム開始時に選べるスターシップは全部で12種類。自分の出身星域によってもその外観は変わるようだが、ゲーム開始後も、稼いだ賞金で様々な装備を買い、自分のスターシップに搭載することで、その外観をオリジナリティのあるものにしていける。自分のスターシップには同時に50種類以上の装備を取り付け可能で、そうした装備の取り付け、取り外しはダイレクトにビジュアルに影響する。Garcia氏は実際に兵装を換装して見た目が違ってくることを見せてくれた。RPGのキャラクターを育てていく楽しさに近いものがFreelancerのスターシップにはあるのだ。

■ あいつが噂のスターシップパイロット

 「この宇宙でナンバーワンスターシップパイロットになると、みんなが君のことを意識し始めるんだよ」とGarcia氏。
 Freelancerには「Dynamic Reputation 」システムというのがあり、プレーヤーの仕事内容やスターシップの性能を宇宙に住む人が評価するという。この評価によってミッションの内容や、オファーされる仕事の内容が変わってくるらしい。
 また、ある勢力に傾倒し続けると、それに敵対する勢力から圧力がかかってきたり、また賞金稼ぎの仕事で、宇宙海賊を撃破したりすれば、その海賊一味から敵と見なされ、命をつけねらわれることもあるらしい。与えられた任務をただこなしてストーリーを進めていくゲームとはちょっと違うわけだ。

 「ゲームにエンディングはあるの?」
 「いちおうストーリー上のエンディングはある。しかしゲームとしての終りはない。ずっとプレイし続けられる。ミッションはプレーヤーの宇宙での行動に応じて常に自動生成される仕組みになっているからね。」
 宇宙での生活のために経済活動をしたり、自分を取り巻く環境が自分の行動によって変化していくといったゲームコンセプトや世界観はWestwood Studiosの「Earth and Beyond(E&B)」にかなり似ていることに気づく。しかし、オンライン専用のE&Bに対し、Freelancerはコンピュータ側の自動処理で宇宙の様子が変化していく点が決定的に違う。どちらが優れたゲームかという判断はできないが、人間関係を気にせずに、自分本位の楽しみ方が、宇宙を大冒険できるのはFreelancerの方だろう。

■ エピックスケールで描かれる超宇宙グラフィックス

 回りきるのに忙しいE3会場でも、その画面を見た者の大半は足を止めてしまう。Freelancerのグラフィックスは宇宙モノゲームとしては現時点でトップレベルなのではないだろうか。オリジナルのグラフィックエンジンにより、壮大な宇宙空間がデフォルメなしのエピックスケールで描かれる。
 たとえば、土星の輪。ここに向かって飛んで近づいていくと、それまで平面に見えていた輪が近づくにつれて隕石群の固まりとなって見えてくる。惑星に向かって飛べば、やがて大気圏に突入、シームレスに大気圏内へと移行する。普段からPCゲームをしているゲーマーでもPCグラフィックスはここまで表現できるようになったのか、と感心するはずだ。
 そしてスターウォーズ世代の人間ならばやはり宇宙モノと言ったら「超巨大宇宙戦艦に接近してかすめるようにして飛んでみたい」という願望を持つ人が多いはず。

「もちろんできるよ。」
 Garcia氏は実際に巨大なスペースシップを出すとその周りを飛び、最後にはそのスペースシップのドックに着艦してしまった。巨大なスペースシップは本当に巨大なのだ。一般的な3Dゲームに出てくる巨大オブジェクトは、視点が接近した場合(大きさは実感できるものの)、テクスチャを拡大してから貼り付けているためにディテールの甘さが目立つことがよくある。ところがFreelancerではそのようなことがない。ただ、相当テクスチャ容量を消費しているはずなので、最高クオリティでプレイするには64MB級ビデオカードは必須といったことになりそうだ。

輸送や攻撃任務だけでなく、護衛任務もある ご覧の通り、土星の輪に近づくとそれが隕石や氷の粒であることが分かる
宇宙ステーションへシームレスにドッキング。まさにSF映画そのまんま マイ・スターシップは12種類の中から選択可能 このような巨大船舶を攻撃して破壊すると爆発しながら、バラバラになっていく。まさに破壊の美を感じるひととき


□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
□デベロッパサイト
http://www.microsoft.com/games/digitalanvil/

(2001年5月23日)

[Reported by トライゼット 西川善司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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