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★ PCファーストインプレッション ★
エレクトロニック・アーツ・スクウェア、今年イチオシのビッグタイトル「ブラック & ホワイト」の発売日が、いよいよあと1ヶ月後に迫ってきた。PCゲームファンの中には「3年待ったよ!!」という人もいるだろうし、中には今もってピンと来てない人もいるかもしれない。本稿では、そんなPCゲームファンのために、最新日本語版を使ってプレビュー記事をお届け。といっても、いきなりタネあかしされてはおもしろくないだろうから、チュートリアルになっているプロローグ部分から「ブラック & ホワイト」の魅力に迫っていこう。 ■ 平和に暮らす原住民の住む大陸“エデン”にひとりの神が舞い降りる
そしてついに「息子が食べられてしまう!」という瞬間、空から凄まじい勢いで火の玉が降ってくる。間髪入れず水面に激突し、島全体を包み込むようなまばゆい光を発したあと、そこに現れたのは“手”の形をした神。神の手は、すぐさま息子をすくい上げ、砂浜にいる両親の元に返してあげる。神の行動に感謝した両親は、立て膝を付き「あなたを称えます!」と叫ぶ。ここに初めての神の認知と信仰が発生し、「ブラック & ホワイト」のスタートとなる。
■ すべてがシームレスに展開する驚異的なゲーム内容
まずは、くだんの3人家族の案内に従って、信仰を求める人々が住む村に連れて行ってもらうところから始まる。マップの移動法は、地面や木、山、水面など、とにかくなんでもいいから目的地点を左クリックし、押したまま下にグイッとドラッグすればいい。3人家族がたったか元気に走るあとを、のそのそ付いていってもいいし、ぐいぐいドラッグして先に進んでもいい。しばらく進むと、村人たちに踊りの歓迎を受け、引き続きテンプルの建築を手伝うことになる。 余談だが、このオープニング、チュートリアル、シナリオ進行という3つの要素を、同時かつシームレスにやってのける手業のキレ、シンプルにしてベストすぎるゲームデザインは、さすがは神ゲーの元祖にして頂点を行くピーター・モリニューと思わせるデキの良さだ。日本、海外を問わず、名前だけで売り切ろうとする形骸的タイトルが年々増加する傾向にあるゲーム業界だが、彼は本物だ。
■ 視点変更はマウス操作のみでOK
この“たちまち”感がたまらなく心地いい。思わず村人たちをなでなでしてやりたくなるが、村人に対して余計な操作を行なうと、最悪の場合信仰を損なう恐れがあるので十分注意しよう。たとえば、村人に対して右クリックを押すと掴める。この村人に夫や妻がいたりすると、神の手に絡め取られた伴侶に向けて心配そうなまなざしを送るのでびっくりする。あわてて放すと、「ああ、良かったね」と言わんばかりの熱い抱擁を始める具合で、なんとも細かいところまで良く作りこんであると痛感させられる。
プレーヤーは無限のパワーを備えた神であり、村人は無力な存在であることを常に意識してプレイしなければならない。と、これは善人の意見だが、もちろん、逆に心配そうなまなざしを送る妻を見て「ざまあみろ」と思いつつ、夫を山の向こうに放り投げたり、森の中に置き捨てるプレイもありだ。完全善はもちろん、完全悪をも包含する、自由度というのもためらわれるフリープレイこそが「ブラック & ホワイト」の醍醐味なのである。
■ オプション設定もフル3Dとは! 神の拠点“テンプル”
ちなみに、テンプルは神の象徴で、これが攻撃されると支配地の建物と村人がダメージを受ける仕組みになっている。すべての建物が破壊され、すべての村人が死に絶えると、テンプルそのものに直接ダメージが行くようになり、テンプルが破壊されるとゲームオーバーとなる。で、誰が攻撃してくるのか、どうやって守るのかについては最終章にまとめたので、そちらを参照いただきたい。
■ 忙しい本編を始める前に、楽しさいっぱいのエデンの様子をじっくり味わおう
以上でチュートリアルは終了。あとは悪魔がすぐに取ることをしきりに勧める「金の物語の巻物」を掴めば、本編の開始となる。が、ここでは天使の勧めるままにエデンの様子を探索してみることにしよう。
ところで、神であるプレーヤーは“手”を使って、あらゆるオブジェクトに対して直接的な影響を及ぼすことができる。家屋を叩いて、そこに住む村人を表に呼び出したり、水面を叩いて波紋を広げたり、木を引っこ抜いて植え替えたり、岩を掴んでぶん投げたりなど、手が影響を及ぼせる行動には限りない選択肢が用意されている。岩を投げる際はカーブやバックスピンがかけられたり、水面を叩くと魚の群れが驚いて逃げ出したり、ちょっとした行動に大きな楽しみが隠されている。やろうと思えば、砂場で遊ぶ子供気分で、エデンをめちゃめちゃにもできる。まったく底が知れないゲームである。
■ 本編は可愛いけどぐーたらなクリーチャーのしつけから
本編がスタートすると、最初にクリーチャーを選び、少しずつしつけていくことになる。最初の頃はぐーたらでどうしようもないが、正しく成長させると、自発的に行動を起こし、有能な代人になってくれる。クリーチャーの育成こそが「ブラック & ホワイト」最大の醍醐味といっても過言ではないが、そのあたりの詳しい内容はレビューでお伝えするつもりだ。
(c) Electronic Arts Inc. All rights reserved. (c) 2001 Lionhead Studios Ltd. All rights reserved. Black & White, Lionhead and the Lionhead logo are trademarks of Lionhead Studios Ltd. EA GAMES(TM) is an Electronic Arts(TM) brand.
□エレクトロニック・アーツ・スクウェアのホームページ http://www.japan.ea.com/ □「ブラック & ホワイト」のホームページ http://www.japan.ea.com/blackandwhite/index.html □関連情報 【4月4日】エレクトロニック・アーツ・スクウェア、「ブラック & ホワイト」を5月24日に発売 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010404/bw.htm (2000年4月24日)
[Reported by 中村聖司] |
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