★ PS2ゲーム ファーストインプレッション ★

傭兵として任務をこなし
自機を強化していく3Dアクション


アーマード・コア2 アナザーエイジ

  • ジャンル:3Dアクション
  • 発売元:フロム・ソフトウェア
  • 価格:6,800円
  • 対応プラットフォーム:プレイステーション 2
  • 発売日:発売中

【ゲームの内容】

 「アーマード・コア2 アナザーエイジ(AC2AA)」は、株式会社フロム・ソフトウェアの3Dアクションゲーム。'97年に発売されたプレイステーション版「アーマード・コア(AC)」から数えると5作目、プレイステーション 2では2作目に当たる。
 プレーヤーは“レイヴン”と呼ばれる傭兵となり、各方面から依頼される任務をこなしつつ報酬で自機を強化し、より困難な任務に立ち向かっていく。
 機体は、頭部、腕部、胴体、脚部、武器、ジェネレーター、ブースターなどパーツごとに区別されており、これらを組み合わせることでオリジナル機体を作成することができる。カラーリング、エンブレムの自作も可能。
 セーブデータは前作「アーマード・コア2(AC2)」上位互換で、AC2AAにデータを引き継ぐことが出来る。i.LINKおよびPS2専用モデムを使用した通信対戦に対応。




【ストーリー】

 火星での騒乱から5年後。
 地球政府は、騒乱の収拾とその後の復興に、多大な労力を割くことを余儀なくされた。有力な権力機構はことごとく失われ、混迷を深めつつある火星世界の秩序の回復と維持のためには、強い指導力の裏づけとなる軍事力の増強が避けられない状況となっていた。

 軍事力の拡大を急務とした政府は、相対的に地上世界の開発に対して消極的にならざるを得ず、地下世界から地上への移住計画は明確な遅れを見せ始めていた。
 政府および企業体の姿勢に、30年戦争の影響によって住環境に致命的な打撃を受けていた多くの地下都市の住民は反発し、各地で小規模な武装蜂起が頻発していた。

 一方の当事者であった企業体は、政府有する軍事力の急激な増大に強い危機感を覚え、火星社会復興のために動きの取れない政府を横目に、半ば公然と各々の軍備を強化させていく。
 政府と企業体との関係は徐々に悪化し、情勢は混迷を深めていった……。


 コントローラボタンのほぼ全てを使用する操作系には“慣れ”が必要

 ACシリーズは、そのストーリー設定もさることながら、操作系もかなり“ハード”な仕様になっている。方向キーで機体の動作制御、△ボタンで武器選択、□ボタンで武器発射、×ボタンでブースト、○ボタンで左手武器の使用およびスイッチ操作や扉の開閉、R1およびL1ボタンで機体の平行移動、R2およびL2ボタンで視界(ロックオンサイト)の上下……と、アクションゲームに不慣れな人は、これだけで思わず面食らってしまうだろう。

 だが、ACシリーズは、全てのプレーヤーに華麗なコントローラさばきとエースパイロット級の判断を等しく要求するようなゲームではない(大会などで頂点を目指すプレーヤーにとっては不可避だが)。
 100人プレーヤーがいれば100通りの流儀があるように、敵弾を避けるのが苦手なら、被弾に耐えられるだけの丈夫な機体を構成して攻撃に集中すればいいし、それが通用しないほどの強敵なら、機体や武器の構成と戦い方を少しづつ工夫すれば良いだけの話。
 敵の捕捉も、ロックオンサイトを移動させながら攻撃できるようになれば一番いいが、どうしても無理だと感じたらロックオン範囲の広いFCSを装備して機体の移動でカバーすればいい。

 このように、自分の嗜好や状況に応じて機体やパーツを組替えつつミッションをこなしていくうちに、難しいと思っていた操作系にも徐々に慣れていき、膨大なパーツの組み合わせについても、実際に操作してみることで徐々に自分なりの方法論が見えてくるだろう。
 そして、慣れてきた頃には、機体を操る楽しさとミッションをクリアした時の達成感が、何者にも代え難いカタルシスとして実感できるようになるハズだ。

ほぼ全てのボタンを使用するだけに、それなりにACを動かせるようになるには少々慣れが必要。ボタン配置は任意に変更が可能


 PS版の初代ACを超える100ミッション!

 政府機関や企業など、依頼主から与えられた任務をこなす「シナリオモード」は、シリーズ最多の100ミッションを用意。全編書下ろしの新作で、内容は敵ACの破壊、武装集団の排除、基地強襲、施設防衛、救出任務など、数え上げたらキリがないほど。
 PS版の初代AC以降、ボリューム的に減少の一途を辿っていたシナリオモードだが、AC2AAで一気に盛り返したのは個人的に非常に嬉しかったりする。
 これまでには無かったタイプのミッションもあり、本作で初めてACシリーズに触れる人はもちろん、シリーズを通してプレイしてきた人も、新鮮な気持ちでシナリオモードに臨むことができるだろう。
 なお、本作からプレーヤー2人が同一のミッション内で行動する「VSミッション」が新たに追加されている。
【VSミッション】
プレーヤー2人が同じミッションを担当。画面は左右分割。勝利条件が設定されているミッション以外は、経費を差し引いた報酬額で勝敗が決まる

 ミッションは、各エリアのブロックごとに表示され、クリアを重ねていくうちにエリアと種類が増えていく。基本的には報酬額が多いほど難易度が高く、慣れないうちはなるべく手頃な報酬額のミッションを選んで引き受けたほうがいいだろう。なお、仮に失敗しても再チャレンジは可能となっている。

 任務を引き受けるうえで注意したいのは、ミッション終了後に報酬額から“必要経費がさっぴかれる”ということ。経費は「消費した弾薬」と「敵から受けたダメージ量」から算出される。ただし、弾薬の経費はライフルやミサイルなどの実弾のみで、エネルギー兵器は含まれない。
 必要経費を節約するためには、敵からの被害を最小限に止め、武器はエネルギー兵器だけを装備すればいい……などと安直に考えてしまいそうだが、エネルギー兵器は機体のエネルギーゲージを消費するため連射するとブースター移動に支障をきたすが、実弾武器は本体エネルギーと関係なく弾薬が続く限り攻撃が続行できることを考慮すると、一概にエネルギー兵器がベストな選択にはなり得ない。
 「一文惜しみの百失い」という諺(ことわざ)もある通り、目先の経費に捕われることなく、ミッション内容に適応した装備を選んだほうが最終的には円滑にゲームを進めることができるだろう。


「シナリオモード」はシリーズ最多の100! 演出面も強化され、やりがいのある数多の任務がプレーヤーを待ち受ける


 200種類以上の機体パーツを組み合わせてオリジナルACを作成

 前作「AC2」の時点で200種類を超える機体パーツが用意されているが、AC2AAではさらに26種類を追加。カラーリングを含めると、100億通り以上の組み合わせからプレーヤーオリジナルの機体を作成することができる。
 装備可能なパーツは、総重量が脚部「最大積載量」の、全パーツのエネルギー消費が搭載するジェネレータ出力の、それぞれ範囲内に収まっていることが必要条件。
 価格は売値、買値が同じなので、資金に余裕がない序盤での余剰パーツは換金しておき、より良い装備の購入資金に回したほうが効率的だ。

 なお、前作パーツの一部はパラメータが変更されており、前作と同じ感覚でプレイすると違和感を感じるプレーヤーも少なくないだろう。初めてプレイする人はもとより、「AC2」で慣れているプレーヤーもいきなり出撃したりせず「GAREGE」内の「AC TEST」で挙動や燃費をチェックしておこう。

ジェネレーターやブースターなどの機動力に直結するパーツを交換したときは「AC TEST」で感触を掴んでおこう


 シリーズ初のオンライン対戦を実現。でも対戦相手が遠方だと電話代が……。

 これまでに本誌でも報じているように、AC2AAはPS2対応モデムを使用することにより、遠隔地に住むユーザー同士のオンライン対戦を実現している。インターネット経由ではなく、対戦相手に直接電話を掛けて双方のPS2をコネクトする方式が採用されたのは、PS2のネットワーク対応環境を考えると致し方ないといったところか。
 ネットワークの回線状況に左右されず、タイムラグもほとんどない状態でオンライン対戦ができること自体は良いのだが、電話代を考えると、遠方の対戦相手と頻繁にオンライン対戦をする気にはならないのではなかろうか。市内や市外であればエリアプラスなどのサービスを利用することで通信費は軽減できるが、近くに住んでいるのなら直接相手の家に遊びに行った方が早い、となってしまうからだ。
 とはいえ、今回は「シリーズ初のオンライン対戦が実現」したことに意味があり、ブロードバンド環境などネットワークへの本格的な対応は次回作以降へ期待したいところだ。

【プレイ時間:約5時間】


【プレゼント】
「アーマード・コア2 全国大会DVD」
「アーマード・コア2 アナザーエイジ 非売品ポスター2枚」
をセットで5名様にプレゼント!!
詳しくはプレゼントコーナーを参照してください

(C) 2001 From Software,Inc.

□フロム・ソフトウェアのホームページ
http://www.fromsoftware.co.jp/
□製品情報
http://www.fromsoftware.co.jp/soft/ac2/ac2aa/
□関連情報
【3月16日】フロムソフト、PS2「アーマード・コア2 アナザーエイジ」オンライン対戦の仕様を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010316/from.htm
【2月13日】フロム・ソフト、PS2「アーマード・コア2」全国大会決勝を開催。最新作のPS2モデム通信対戦実演も
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010213/from.htm
【2月9日】フロム・ソフトウェア、PS2用モデムを介した通信対戦を実現 「アーマード・コア2 アナザーエイジ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010209/from.htm
【1月24日】フロム・ソフトウェア、PS2「アーマード・コア2」公式大会決勝戦DVDの予約受付を開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010124/fsw.htm

(2001年4月12日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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