★ PCゲーム ファーストインプレッション ★

ストイックなGTレースの世界をシミュレートした
SegaGT ホモロゲーションスペシャル

  • ジャンル:レースシミュレーション
  • 発売元:セガ
  • 価格:7,800円
  • 対応OS:Windows 95/98/Me
  • 発売日:3月28日

【ゲームの内容】

 公式レースの規定をクリアする(ホモロゲーションを得る)ために生産された、市販車をベースにしたレースカー=GTカーをテーマにしたレースゲーム。ホンダ、日産、トヨタなど国内9メーカーの車に加え、MAZDASPEED、RALLIART、STiなど、ワークスチューナー8社の手によるチューンマシン、さらに'99年度国内GT選手権に出場した8台の合計140車種が実名で登場する、ドリームキャスト版からの移植作。




 コンシューマー機ではかなりの数のタイトルが発売されているGTカーレースを題材としたレースゲームだが、ことPC向けとなると意外にリリースされていない。本作は、昨年、セガがドリームキャスト版として発売した「SegaGT ホモロゲーションスペシャル(以下SegaGT)」を忠実に移植したもので、市販車からハイパワーのGTカーまで、多種多様な車をドライブする楽しさを追求している。


 ライセンス取得からレース出場を狙うゲームモード

 “レースシミュレーション”とうたうだけあって、すべては「チャンピオンシップ」モードの「ドライバーテスト」からスタートする。エントリー、B、A、SAの4つのライセンスを順に取得する形になっており、メーカーごとに用意された車で、5タイプのコースにチャレンジ(コースと車は固定)。さらにファーステストラップを塗り替えることで、そのメーカーのワークスレースに挑戦できる。
 ドライバーテストは、規定タイム以内にコースをクリアすればよいという、ドライバー対コースの戦いとなる。最初は、市販車でも排気量660cc以下の軽自動車のドライブを担当する。小排気量の車では、トップスピードをいかに維持してコースを周回するかがクリアのカギとなるが、クラスアップして排気量が増えるにつれ、車のパワーとコースとの格闘になってくる。市販車はサスペンションのセッティングもやわらかく、アンダーを出しやすいセッティングになっており、このあたりはうまく再現されている。
 このテストを乗り切ることで、車の基本的なドライビング感覚をマスターするよい練習過程となっていることも重要なポイント。ファーステストラップを塗り替えるころには、ある程度のテクニックもマスターしているはずだ。

クラスが上がれば排気量も増えていき、だんだんパワーとコースの攻略に神経を使うようになる


 レースモードも必要十分

 レースモードは以下の4つが用意され、各々のレースを完走すれば、セーブ可能なリプレイが行なわれる。

  • チャンピオンシップ
  • シングルレース
  • タイムアタック
  • デュアルレース
 「チャンピオンシップ」は、レースに出場し、一定以上の成績を残せば資金を稼げるというモード。資金を使って車を購入し、チューンすることも可能。
 シングルレースは、イージー、ノーマル、ハードの排気量別レースを楽しむモード。
 「タイムアタック」は、コースレコードを狙って走る自分との戦いのモード。
 「デュアルレース」は2人同時対戦。画面は上下分割となる。
 すべては「チャンピオンシップ」で車を揃えることがポイント。自分の車を手に入れないことには、他のモードはプレイできないようになっている。CPUカーの動きを含めた難易度的には少々ハードなチューニングかとは思われるが、やり応えという観点ではとてもいいバランスだと感じた。

必要十分のゲームモード。チャンピオンシップモードだけではない遊びがきちんと用意されている

 このゲームの真骨頂はGTカーのドライブにあり

 大排気量を擁するGTカーは、市販車とは比べ物にならないスペックを誇る。このゲームに登場する車たちは、そのパワーとスピードをうまく再現してある。
 まず、レースゲームに慣れていないドライバーなら、初めてドライブしたGTカーをまっとうに走らせることすらかなわないだろう。加速、減速、ハンドリングと、すべての基本を忠実に、デリケートに操作することではじめて、GTカーは自分の手足となって走ってくれる。ラフなアクセルオン/オフ、ブレーキング、ハンドリングは即スピンにつながるし、壁に衝突しようものなら、揺り返しでさらに激突してタイムロス、といったハード志向のゲームになっている。
 当然のことながら、スムーズなドライブを目指すなら、コースを覚えてラインを研究していく必要がある。狙ったラインに車を乗せられたときの爽快感はかなり高い。壁に囲まれたコースなどでの緊張感はかなりのものだが、うまくいったときの見返りもそれに比して大きいといえよう。
 プレイヤーのドライビングスタイルにあわせて、「ドリフト」「グリップ」とタイプ別のセッテイングもチョイスできるし、もっと細かくチューニングすることも可能。
 発売後に開催予定のインターネットランキングも白熱することだろう。

実車をドライブする機会にはなかなか恵まれないであろう、大パワー車を乗りこなす快感がきちんと再現されている


 美しいグラフィックを味わうためには環境が必要

 このゲームの大きなチャームポイントとして、ドリームキャスト版を上まわるグラフィックが挙げられる。下に示した動作環境を見てもらえばわかる通り、必要なハードウェア環境はかなり高めといえる。レンズフレアやウィンドウへの風景の映り込みなどを再現する環境マッピングの設定を活かすためにも、推奨環境よりも余裕のあるPCでのプレイをおすすめする。

せっかくのグラフィックをストレスなく味わうためにも、PCのパワーはある程度必要になる

(C)SEGA CORPORATION,2000


【動作環境】
  • CPU:Pentium II 300MHz以上 (Pentium III 600MHz以上推奨)
  • メモリ:64MB以上 (128MB)
  • HDD:5MB以上 (650MB以上推奨)
  • ビデオカード:8MB以上のDirect3D対応ビデオカード (32MB以上のDirect3D対応ビデオカード推奨)
  • DirectX 7.0a対応


□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□製品情報
http://www.sega.co.jp/sega/pc/segagt/
□関連情報
【2001年2月27日】セガ、DC版レースゲームをPCに移植
「SegaGT ホモロゲーションスペシャル」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010227/sega3.htm

(2001年3月9日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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