豪華な俳優が勢揃い、サイコホラーアドベンチャー「es」
セガ「Dreamcastだけではもったいない、他のゲーム機でも」

豪華な俳優陣
4月5日 発売

価格:6,800円

ゲームの解説を行なった高島健一氏と今野文樹氏
 テレビ朝日、フォーサム、電通、セガの4社は都内で記者会見を開催し、4社共同プロジェクトとして制作中のサイコサスペンス・アドベンチャー「es (エス) 」を4月5日に6,800円で発売する。対応プラットフォームはDreamcastで、GD-ROM3枚組。

 「es」は実写ベースのアドベンチャーゲーム。プレーヤーは連続殺人事件の被害者と思われ行方不明となっている「橘由美」を救出するため、事件に深く関わっている日下部警部 (三上博史) の記憶に“ダイブ”する。はじめは曖昧な記憶の中から (ゲーム画面もぼやけている) 、思い出すきっかけとなる断片を探し出し、記憶の糸をたぐり寄せていく。1つ1つのキーを探し出すたびに点が線となり、ストーリーが進行していくシステム。ストーリーが進展するたびにふんだんに実写シーンが挿入される。ストーリー自体はほぼ実写ムービーで進行していく。
 また、全ての記憶を思い出せるわけではなく、記憶の中には“思い出したくない記憶”も存在する。これらはプロテクトされており、プロテクトをはずしてストーリーを進展させていくこととなる。

 基本的にアドベンチャーゲームだが、コマンドなどは一切画面上に登場しない。例えば机の上のビデオテープを調べたければ、普段、我々が見るようにビデオテープを画面の中央に持ってくれば、調べられるものであれば自然にクローズアップされ、選択すれば実写などが流れ始める。
 また、画面内に登場する人物を選択すると、画面内にいくつかのキーワードとなる言葉が表示される。これらのキーワードを選択し実写が流されるとそのキーワードは画面上から消え、新たなるキーワードが現われる。こうして謎をドンドン解いていくこととなる。
 ゲームは早い人で10時間程度かかるとしている。ゲームをクリアすると12分程度の特別なムービーが流れるという。

 このゲームの大きな魅力のひとつは、その豪華な出演陣にあると言っても過言ではないだろう。発表会にも出席した三上博史氏、釈由美子さん、三村マサカズ氏、伊藤裕子さん、細川茂樹氏などのほか、酒井若菜さん、モト冬樹氏、岩城滉一氏、伊集院光氏など錚々たる顔ぶれとなっている。
 三上博史氏は「ゲームと聞いて、表現者として何ができるのかと考えてみた。それぞれの場面、場面で違う演技をしてパラレルに展開することでユーザーを混乱させることができるかも……と考えて引き受けたが、実際はテレビの撮影などとあまり変わらなかった」とコメント。ゲームならではの苦労としては「映画の撮影などでは次のシーンとの繋がりを考えて演技を構成していくが、ゲームではシーンごとに繋がりがないため、それぞれを完結させなければならない。どこを見られても面白くしなければならなかった」と語った。
 釈由美子さんは「本格的な演技は初めてで緊張しました。役柄がほとんど笑わない役でしたので、監督さんから時々『釈由美子に戻ってるよ』と注意されました」と撮影に関する苦労話を語った。このゲームをプレイしたいですかという問いには「やりたいです。でも、クリアまで3カ月以上かかりそう」とコメント。また、伊藤裕子さんは「私もゲームになるんだぁ。すごぉい」と語り笑いを誘っていた。

たくさんの人に届けるため (他のプラットフォームも) 検討していくとセガの香山哲氏
 なお、発表会に出席したセガの特別顧問を担当する香山哲氏は「映像とインタラクティブ技術が融合した、ゲーム史の中でもエポックメイキングな作品となった。実写を扱ったゲームはどれも10万本程度までしか売れないが、これは多くの人に楽しんで欲しい。これだけ出来の良いゲームができたのでDreamcastのユーザーにだけ提供するのはもったいない。制作4社とこれから話し合って年内をメドにたくさんの人に届けるために (他のプラットフォームも) 検討していく」とコメントし、他のプラットフォームでの発売も匂わせた。
 また、Dreamcastの現状について「プレイステーション2が売れているとかどうかではなく、Dreamcastが厳しいのは現実。ただし年末発売されたファンタシースターオンラインなどは20万本以上売れており、ハードウェアの数に対してソフトの売れ行きはプレイステーション2に比べてちょっと良いと思う。いいソフトを作れば、まだまだ売れるのではないだろうか」とDreamcastの現状を認めながらも、コアなファンをつかんでいるセガの強みについても触れた。

【発表会における釈由美子さんのコメント】
MPEGムービー 2.09MB

警部を演じる三上博史氏。思ったより気さくな雰囲気 「本格的な演技は初めてでした」という釈由美子さん 「なぜ僕が選ばれたのか?」と笑いを取っていた“さまぁ~ず”の三村マサカズ氏
「ゲームは得意ではないけどやってみたい」とコメントした伊藤裕子さん 重要な役回りらしくあまり話してもらえなかった細川茂樹氏 ゲーム内でもアナウンサー役として登場し、発表会の司会も務めた萩野志保子アナウンサー

【スクリーンショット】

(C)テレビ朝日・フォーサム・電通・セガ

□テレビ朝日のホームページ
http://www.tv-asahi.co.jp/
□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/

(2001年1月25日)

[Reported by 船津稔]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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