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小さく、薄くなった新型PS2「SCPH-70000 CB」試用レポート
これだけ小さくてもネットワークアダプタ、DVDプレーヤー内蔵

トップローディングに変更となった新型PS2「SCPH-70000」
11月3日 発売

価格:オープンプライス

 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)の新型PS2「SCPH-70000 CB」が11月3日に発売となった。価格はオープンプライス。同社代表取締役社長 兼 グループCEOの久夛良木健氏に「究極のPS2」と言わしめる小型化を実現した「SCPH-70000」は、コストダウンが図られ、部品点数を従来製品の“1,614”から“1,216”まで減らし、体積で1/4以下 (約23%) 、質量比で1/2以下 (約45%) にまで押さえられている。弊誌でも当日に入手できたので、GAME Watch的視点からレポートしてみたい。ちなみに、都内量販店での価格は税込み19,800円であった。

白を基調としたパッケージ 後ろはSCPH-50000のパッケージ 高さ、幅、奥行とすべて新型のパッケージのほうが小さい


■ やっぱり薄い! 小さい! そして静か!

パッケージの中身
 同梱されているのは、PS2本体、ACアダプタ、AVケーブル、電源コード、DUAL SHOCK2。縦置きスタンド「SCPH-70110」、専用マルチタップ「SCPH-70120」などは別売。メモリカードも同様。

 まずは筐体からみていこう。今までも発表会レポートなどでお伝えしてきたように、とにかく体積が1/4以下に抑えられたそのフォルムを見て、まずは「小さい!」と思うことは間違いない。先代の「SCPH-50000」と並べてみたが、やはり圧倒的だ。

 本体正面には、コントローラ端子、メモリカードスロットがセットでそれぞれ2つ、その横にオープンボタン、その下にはUSB端子が横に2つ、前面通風孔はスリットが3×3で開いている。その上にプレイステーションのロゴ(回転式)がセットされており、その横に横長のオン/スタンバイ/RESETボタン(電源ボタン)、電源ランプがある。通風孔の横には先代のPS2である「SCPH-50000」で初めて内蔵された赤外線受光部が納められている。薄くはなっているが、各パーツの位置関係はそれほど変わっていないので、戸惑うことなく使えるはずだ。

 従来のPS2にあった背面の電源スイッチがなくなったため、正面の電源ボタンで全てまかなうように変更されている。正面のボタンは軽く押すとリセット、長め(1秒以上)に押すことで電源がオフになるという動作は先代までと変わらないが、待機電力を気にする人はコンセントからはずしておく必要があるわけだ。

正面。コンパクトに各端子が集合しているのがわかる 背面。ネットワークコネクタなどが見える 上面。PS2のロゴ部分は別パーツになっている
裏面。ゴム足も薄いながらついている 右側面。特に廃熱用などの穴は見られない 左側面。縦置き用スタンドのビス穴が開いている
SCPH-50000と並べてみた。やはり圧倒的にコンパクトになっていることがわかる
同日に発売となったコナミの「NEO CONTRA」のパッケージとの比較。非常にスリムだ


 また、これまではフロントローディングだったが、新型機ではプレイステーションと同じくディスクカバーが開閉するトップローディング形式となっていることも大きな変更点だ。本体正面中央に位置するオープンボタンを押すと、パカッと本体のほぼ半分程度の大きさのカバーが開く。この開く角度は90度まではいかず、オープンボタンを押すと軽く途中で止まるようになっている。その状態から指でさらに押してみると心持ち大きく開く。これは、縦置きしたときへの配慮と思われる。カバーを閉めるときは、フタの手前についている「PUSH」と書かれているシールの部分を押すとカチッとしまる。

 ディスクトレイというか、ドライブにおけるディスクスペースはかなり浅めにできている。同封されている注意書きにも「ディスクを入れたまま本体を動かしたり、置き方を変えたりしないでください」とあり、そのスペースはそれなりにタイトにできている。電源が入っている状態でオープンボタンを押すと、ピックアップ部が大きくスライドし、陰に隠れるように退避すると同時に、ディスクを横から軽く抑える形でストッパーが作動してディスクのスピンを停止する。このストッパーと、ディスクドライブ中央のツメとでディスクを支えている形になっている。電源を入れない状態でディスクをセットし、軽く回そうとしてみたが、ストッパーのおかげで軽い力程度ではディスクは回転することはない。やはり縦置きのためのディスク飛び出し防止策といえ、なかなか用意周到なつくりになっているといえるだろう。

 ディスクカバー横にある「PS2」の刻印は先代までと比べると小さいが、印刷ではなく色は入っていない。本体上部に帯のように黒の半透明プラスチックの別パーツとして装着されており、開封した際には保護フィルムが張られている。

 背面に目を向けると、背面通風孔は2カ所に設置され、100BASE-TX/10BASE-T対応ネットワーク端子、光デジタル接続端子、AV MULTI出力、そしてDC IN 8.5V端子とスマートに並んでいる。今までのシリーズにあったような背面の大型ファンはなくなっているので、静穏化に大きく貢献している。あたりまえだが動作音はピックアップの動きと軽い排気音がメインとなり、編集部で使っているぐらい(まわりはPCのファンなどの騒音もそれなりにあるのだが)ではほとんど気にならないといえるだろう。

トップローディングになった本体。ディスク格納スペースは浅めにできている オープンボタンを押した場合、カバーはここまで開く 軽く押し上げると最大角度はこのぐらいまで開く
ディスクは中央の3点のツメで支えられている。右奥にはストッパーが見える 縦においてもディスクは飛び出さないようにしっかり止められている


■ ネットワーク対応を示すMACアドレス表示。DVDプレーヤーは3.10に

初起動時には言語設定とタイムゾーンを設定するよう促される
 電源を入れてみると、言語設定を行ない、タイムゾーンを設定するとプレイステーションロゴ、PS2ロゴの順で表示された後、起動する。本体設定などのメニューは基本的には先代までと変化はないが、ネットワーク機能を内蔵しているため、MACアドレスが表示されている。また、DVDプレーヤーも内蔵。バージョンは3.10になっていた。もちろんプログレッシブ再生、DVD-RW(VRモード)の再生にも対応している。

 システム設定画面では、リモートコントローラによるゲーム操作の機能切り替えも設定できる。リモートコントローラでゲームプレイもできるが、リモコンはボタンの同時押しに対応していないので注意したい。また、リモコンは「SCPH-10420」と、「SCPH-10170」の2タイプが販売されているが、前者はDVD再生中の操作、電源オン、オフ、リセットに対応、後者はDVD再生中の操作のみに対応している。

先代までのPS2にネットワークアダプタを接続したときと同様、MACアドレスが表示 システム設定画面。基本的には変わりはない リモコンの機能切り替え項目がある。SCPH-50000と同じ


■ PS2 BBUnitを使わないユーザーにはオススメ

 PS2専用HDDを使う「ファイナルファンタジーXI」などをプレイしているユーザーには現状HDDを接続する手段がないため、「SCPH-70000」はニーズに合わないが、ネットワーク機能だけを使用するタイプのゲームはかなり多い。そういった層、そして薄く、小型軽量であるというメリットを重視するユーザーにはこの新型PS2はかなりオススメできる。

 とにかく、静かで小さいということはとてもうれしい。ただ、ACアダプタがPC用のそれに近い大きさなので、友達の家に持っていくなどするときは、本体+ACアダプタ+電源ケーブル分の大きさを確保しないといけない点に注意したい。

 12月3日には、「グランツーリスモ4」とセットになったお買い得パック「PS2レーシングパック」も発売される。ぜひ店頭で「SCPH-70000」の大きさを確認してもらいたい。


□プレイステーションのホームページ
http://www.playstation.jp/
□製品情報
http://www.playstation.jp/products/hardware/ps2/index.html
□関連情報
【9月21日】SCEJ、「GT4」と新型PS2の同梱セット「PlayStation 2 レーシングパック」12月3日発売
「BB Pack」は11月3日より値下げ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041026/ps2.htm
【9月21日】SCEJ、「PSビジネスブリーフィング」開催
ネットワーク端子を搭載し体積が1/4になった薄型「プレイステーション 2」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040921/scej2.htm
【2003年5月15日】新型PS2「SCPH-50000」試用レポート
~はっきりわかる静音化に感動
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030515/ps25m.htm

(2004年11月3日)

[Reported by 佐伯憲司]


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