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会場:ジークレスト本社
「クロシーノ」は韓国で開発され、今春の正式サービス開始を目指して現在開発が進められているMMORPGで、2009年1月26日~2月16日にクローズドβテストが行なわれたばかりだ。「クロシーノ」では、通常のプレーヤーのほかに「ご意見番頭さん」という特別な枠が設けられている。ご意見番頭さんは、専用の掲示板を通じて運営や開発に提案ができる。また、特典としてご意見番頭さん限定アイテムもプレゼントされる予定だ。
今回の座談会は、そんなご意見番頭の中から希望者を募って実際にゲームを運営しているゲームマスターたちと直接意見を交換するというユニークなイベント。当日は10名のご意見番頭さんが参加した。
■ ユーザーが感じた率直なプレイの感想が次々に飛び出す
ほとんどが初対面だったにも関わらず和やかな雰囲気で、開始前から会場の中では集まったご意見番頭さんたちがゲームの話で盛り上がっていた。最初にGMが行なった簡単な挙手のアンケートによると、ご意見番頭さんのレベル帯は1ケタ代から20代までさまざま。 まずはじめにそれぞれの立場からプレイしてみた感想のヒヤリングが行なわれた。こちらは挙手形式で、それぞれのご意見番頭さんがCBTで感じた忌憚のない意見をGMにぶつけた。出た意見は以下のようなもの。 「Windows VISTAなど一部のOSでプレイしようとすると、強制終了や、エラーメッセージが出て起動できない」 --現状では確かに対応していない部分があるので、早めに改善したい。
「ゲーム中のSSを撮るとき、自分のキャラクターを正面から撮影できないのはプレイアビリティが悪いのではないか?」 --過去にパーティーを組んだ人を履歴としてこのシステムを検討中。
「クライアントが安定せず、落ちるたびに長い読み込み時間があり、ストレスがたまって萎える。読み込みは長くてもいいから、クライアントを安定させて欲しい」 --現在の世界観は韓国のNglim Softが作ったシナリオを元にしている。現在は魔法の理論などの細かい設定を、日本のライターに新しく書き起こしてもらっているところ。 「髪型やフェイスパターンなどを増やして欲しい」 --前向きに検討している。自分が所属しているアライメントについては、オーラなどの色つきエフェクトとともに、目の色を変えたりする予定。
ユーザーの視点から感じた率直な意見が多く、全般的にはゲームシステムやイベントなど具体的な遊び方よりは、UIや操作感、接続についてなどシステム周りの根幹にかかわる部分に関する意見が多かった。
■ バランスやプレイ環境の修正が最優先。ローグのイラストなど新要素の発表も その後、今度はジークレストの側から、今後のアップデートの予定が紹介された。内容は以下のとおり。
○既存システムの修正・調整
○飛行装置の移動速度の上昇
○ペットシステムの改良
○デスペナルティの変更
○武器強化・エンチャントについて
○プレイ環境について
○その他、検討中のシステムについて
・レベルアップ時に取得するステータスポイントの増加
・ギルドタウンの実装
○新たな基本職業「ローグ」
■ 3班に分かれての討論会。終了後もまだまだ話は尽きず
・「CroXino-クロシーノ-」の方向性について ・実装されている要素のバランスや調整について
ご意見番頭さんについては、「特典のアイテムだけが目的で、まったく掲示板への意見書き込みなどをしない番頭も数多くいた」という怒りの声や、逆に「番頭さんといっても通常のテストプレーヤーとの差別化はなく、掲示板に書き込めるくらいしかやれることない、もっと権限があったほうがよりがんばろうと思える人もいるのでは?」という提案など、番頭さんという取り組みをより有効にフィードバックさせるための話し合いが行なわれていた。 ・「CroXino-クロシーノ-」の方向性について 今後の方向性について話し合っていた班では、チュートリアルの位置づけや、職業のスキルバランスなどについて話し合われていた。スキルポイントが余って、全部のスキルが取れてしまう問題や、近接、詠唱職が強すぎる問題、単体魔法のターゲットがパーティーを組んでいる他のプレーヤーから見えないのが不便などの意見が出た。この机を担当していたGMのソルティードッグ氏は「遊んでくれている人が『おっ』と思えるようなものを入れていきたい。クライアントの安定など、基本的な環境を整えていきたい」と説明していた。また内容については「なぜ善と悪という2つの勢力に分かれて争っているのかというストーリーも含め、全体を見せていきたい」と、現在はまだ未消化な物語の部分を強調していた。 ・実装されている要素のバランスや調整について バランス調整などについて話し合っていた班では、GMのモジャ氏が4人のご意見番頭さんから意見を聞いていた。こちらでは、3枚目以降のイベントリをどのような形で実装するかや倉庫のあり方、エンチャントで備わる特性と星座アイテムとの関連性、装備レベルが3ごとで、前の装備を強化したりする暇もなく次の装備を使えるレベルになってしまえるために愛着がわきにくいという意見などについて、意見が交わされた。また、オフィシャルサイトの充実や、キャラクターの名前表記などについての意見も出ていた。 最後にプロデューサーでもあるGMゴッドハンド氏が挨拶をした。 「貴重なご意見をたくさんいただき、ありがとうございます。クロシーノは日本先行で開発を行なっています。開発とは、今後やってみたいことについて話をしています。例えば、エリア争奪戦みたいなものをやりたいと思っています。この地域は善の特性をもっていて、悪が通れば襲われるけど、善のプレーヤーにはフリーになるとかそういったことができればいいなと。 ゲーム開発は大勢の人間がかかわるので、やるのは可能だけれど時間がかかることがたくさんあります。僕らは作りたいゲームをつくり、皆さんのご意見をいただいてそれを面白いゲームにしていこうと思っていますので、今後ともよりいいものを皆さんの前に出していきたいと思います」
プレーヤー参加の座談会ということで、厳しい意見も多かったが、全体的にはこうすればもっと面白くなる、プレイしやすくなる、こうして欲しいという具体的な提案が多く、実りの多い内容だったのではないだろうか。終了後も、番頭さんとGMが会場に残り、談笑しながらさらにゲームの将来を話し合っていた。
(2009年3月10日) [Reported by 石井聡]
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