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ジークレスト、MMORPG「クロシーノ」のオフライン座談会を開催
今後のアップデート計画や、新職業「ローグ」のイラストも発表

3月8日開催

会場:ジークレスト本社

 株式会社ジークレストは、3月8日、渋谷にあるジークレストの本社にてWindows用オンラインRPG「CroXino-クロシーノ-(以下「クロシーノ」)」のクローズドβに参加したご意見番頭さんを招待したオフライン座談会を行なった。

 「クロシーノ」は韓国で開発され、今春の正式サービス開始を目指して現在開発が進められているMMORPGで、2009年1月26日~2月16日にクローズドβテストが行なわれたばかりだ。「クロシーノ」では、通常のプレーヤーのほかに「ご意見番頭さん」という特別な枠が設けられている。ご意見番頭さんは、専用の掲示板を通じて運営や開発に提案ができる。また、特典としてご意見番頭さん限定アイテムもプレゼントされる予定だ。

 今回の座談会は、そんなご意見番頭の中から希望者を募って実際にゲームを運営しているゲームマスターたちと直接意見を交換するというユニークなイベント。当日は10名のご意見番頭さんが参加した。


■ ユーザーが感じた率直なプレイの感想が次々に飛び出す

会場はジークレストの会議室。お茶菓子を食べながらの和やかな雰囲気
 座談会には「大鷲亭2階」というゲーム内にある酒場の名前が冠されていた。これはゲーム内での座談会がそこで行なわれていたからだそうだ。参加したのは、10名のご意見番頭さんと、ジークレストのゲームマスター(以下GM)。GMは「キール」、「ゴッドハンド」、「ライオット」などゲーム内や掲示板で使用しているハンドルネームを首から提げ、ひとめでわかるように工夫が凝らされていた。

 ほとんどが初対面だったにも関わらず和やかな雰囲気で、開始前から会場の中では集まったご意見番頭さんたちがゲームの話で盛り上がっていた。最初にGMが行なった簡単な挙手のアンケートによると、ご意見番頭さんのレベル帯は1ケタ代から20代までさまざま。

 まずはじめにそれぞれの立場からプレイしてみた感想のヒヤリングが行なわれた。こちらは挙手形式で、それぞれのご意見番頭さんがCBTで感じた忌憚のない意見をGMにぶつけた。出た意見は以下のようなもの。

「Windows VISTAなど一部のOSでプレイしようとすると、強制終了や、エラーメッセージが出て起動できない」

--現状では確かに対応していない部分があるので、早めに改善したい。

「ゲーム中のSSを撮るとき、自分のキャラクターを正面から撮影できないのはプレイアビリティが悪いのではないか?」
「パーティープレイが基本設計の中にあるのに、ゲーム内にパーティー募集掲示板がないのは不便。どういうレベルのどういう職業の人間が欲しいのかのマークを表示してくれたほうが、コミュニケーションがとりやすいのではないか」

--過去にパーティーを組んだ人を履歴としてこのシステムを検討中。

「クライアントが安定せず、落ちるたびに長い読み込み時間があり、ストレスがたまって萎える。読み込みは長くてもいいから、クライアントを安定させて欲しい」
「キャラクターの移動速度が遅い」
「世界観がわかりにくい」

--現在の世界観は韓国のNglim Softが作ったシナリオを元にしている。現在は魔法の理論などの細かい設定を、日本のライターに新しく書き起こしてもらっているところ。

「髪型やフェイスパターンなどを増やして欲しい」

--前向きに検討している。自分が所属しているアライメントについては、オーラなどの色つきエフェクトとともに、目の色を変えたりする予定。

 ユーザーの視点から感じた率直な意見が多く、全般的にはゲームシステムやイベントなど具体的な遊び方よりは、UIや操作感、接続についてなどシステム周りの根幹にかかわる部分に関する意見が多かった。


■ バランスやプレイ環境の修正が最優先。ローグのイラストなど新要素の発表も

 その後、今度はジークレストの側から、今後のアップデートの予定が紹介された。内容は以下のとおり。

○既存システムの修正・調整
 CBTまでに報告されている不具合の修正や、キャラクターのバランス調整を優先して行なう。

○飛行装置の移動速度の上昇
 飛行中の移動速度を早くする。また飛行ゲージと再使用時間も調整して、飛行速度は速いが再使用時間が長いものや、飛行速度は遅いが飛行時間が長く、再使用時間の短いものなどのバリエーションを出していく。

○ペットシステムの改良
 ペットの卵の種類を増やし、「騎乗スキル」など特定のスキルを身につける卵を導入する。また、ペットの成長速度に影響するエサを新たに導入。エサやりの手間を省くための、自動エサやりロボットの導入も検討されている。

○デスペナルティの変更
 わざと戦闘不能になって移動に使う、いわゆる“死に戻り”に使われるのを避けるために、デスペナルティを強化する。戦闘不能時にレベルに応じた経験地をロストするようになり、「最も近い帰還位置へ移動する」がなくなる予定だ。デスペナルティは、補助アイテムを使うことで軽減できるようになる。またサーバーを強化して、クライアント落ちによる死亡の防止に力を入れる。

○武器強化・エンチャントについて
 武器については強化できる段階を増やし、後からエンチャント効果を追加できるようにする。強化段階があがるごとに、成功確率が下がるので、高レベルの武器を作るのは大変そうだ。

○プレイ環境について
 ランタイムエラーなどでクライアントが強制終了する問題の対策を行なう。また、現在はクライアントパッチのファイルサイズが無駄に大きいので、最適化をはかる。

○その他、検討中のシステムについて
・ペット固有スキルの実装
 ペットが覚えるスキルにバリエーションを持たせて、見た目以外の個性を持たせる予定だ。また育て方で覚えるスキルが変わるなど、成長要素の新しい仕組みも検討中。

・レベルアップ時に取得するステータスポイントの増加
 現在はレベルアップのときにステータスポイントが1しか入らないのを、今後はもっと増やす。

・ギルドタウンの実装
 敵対ギルドとの戦争で拠点となったり、NPCを配置して商取引に使えるギルドタウンの実装。

○新たな基本職業「ローグ」
 ゲーム内で4番目に登場する基本職「ローグ」のイラストが公開された。雰囲気はワイルドで、服装については動きやすい感じにしたという。

今後のアップデートの内容

発表された「ローグ」のデザイン


■ 3班に分かれての討論会。終了後もまだまだ話は尽きず

ご意見番頭さんたちと談笑する、プロデューサーのゴッドハンド氏
 休憩を挟んで、今度はご意見番頭さんが3つの班に分かれ、それぞれ1人ずつのGMがついての討論会が行なわれた。討論されたのは以下の3つの議題。

    ・ご意見番頭さんの今後の活動について
    ・「CroXino-クロシーノ-」の方向性について
    ・実装されている要素のバランスや調整について

・ご意見番頭さんの今後の活動について

 ご意見番頭さんについては、「特典のアイテムだけが目的で、まったく掲示板への意見書き込みなどをしない番頭も数多くいた」という怒りの声や、逆に「番頭さんといっても通常のテストプレーヤーとの差別化はなく、掲示板に書き込めるくらいしかやれることない、もっと権限があったほうがよりがんばろうと思える人もいるのでは?」という提案など、番頭さんという取り組みをより有効にフィードバックさせるための話し合いが行なわれていた。

・「CroXino-クロシーノ-」の方向性について

 今後の方向性について話し合っていた班では、チュートリアルの位置づけや、職業のスキルバランスなどについて話し合われていた。スキルポイントが余って、全部のスキルが取れてしまう問題や、近接、詠唱職が強すぎる問題、単体魔法のターゲットがパーティーを組んでいる他のプレーヤーから見えないのが不便などの意見が出た。この机を担当していたGMのソルティードッグ氏は「遊んでくれている人が『おっ』と思えるようなものを入れていきたい。クライアントの安定など、基本的な環境を整えていきたい」と説明していた。また内容については「なぜ善と悪という2つの勢力に分かれて争っているのかというストーリーも含め、全体を見せていきたい」と、現在はまだ未消化な物語の部分を強調していた。

・実装されている要素のバランスや調整について

 バランス調整などについて話し合っていた班では、GMのモジャ氏が4人のご意見番頭さんから意見を聞いていた。こちらでは、3枚目以降のイベントリをどのような形で実装するかや倉庫のあり方、エンチャントで備わる特性と星座アイテムとの関連性、装備レベルが3ごとで、前の装備を強化したりする暇もなく次の装備を使えるレベルになってしまえるために愛着がわきにくいという意見などについて、意見が交わされた。また、オフィシャルサイトの充実や、キャラクターの名前表記などについての意見も出ていた。

 最後にプロデューサーでもあるGMゴッドハンド氏が挨拶をした。

「貴重なご意見をたくさんいただき、ありがとうございます。クロシーノは日本先行で開発を行なっています。開発とは、今後やってみたいことについて話をしています。例えば、エリア争奪戦みたいなものをやりたいと思っています。この地域は善の特性をもっていて、悪が通れば襲われるけど、善のプレーヤーにはフリーになるとかそういったことができればいいなと。

 ゲーム開発は大勢の人間がかかわるので、やるのは可能だけれど時間がかかることがたくさんあります。僕らは作りたいゲームをつくり、皆さんのご意見をいただいてそれを面白いゲームにしていこうと思っていますので、今後ともよりいいものを皆さんの前に出していきたいと思います」

 プレーヤー参加の座談会ということで、厳しい意見も多かったが、全体的にはこうすればもっと面白くなる、プレイしやすくなる、こうして欲しいという具体的な提案が多く、実りの多い内容だったのではないだろうか。終了後も、番頭さんとGMが会場に残り、談笑しながらさらにゲームの将来を話し合っていた。

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Copyright(c) 2008-2009 BnB Global,Inc. All Rights Reserved.
Copyright(c) 2008-2009 Nglim Soft,Inc. All Rights Reserved.


□ジークレストのホームページ
http://www.gcrest.com/
□「CroXino-クロシーノ-」のページ
http://www.croxino.jp/
□関連情報
【2月4日】ジークレスト、WIN「CroXino -クロシーノ-」
CBTで追加されるNPCを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090204/cx.htm
【2008年10月29日】ジークレスト代表取締役社長 長沢潔氏特別インタビュー
新規タイトル「紡がれた運命」の抱負と、今後の事業戦略を聞く
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081029/gcrestin.htm

(2009年3月10日)

[Reported by 石井聡]



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