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★PS2/PSPゲームレビュー★

職人×武器のコンビネーションが織り成す
魂の共鳴バトル!

「ソウルイーター バトルレゾナンス」

  • ジャンル:格闘アクション
  • 発売元:株式会社バンダイナムコゲームス
  • 価格:PS2版 6,090円 / PSP版 5,040円
  • プラットフォーム:プレイステーション 2/PSP
  • 発売日:発売中(1月29日)
  • CEROレーティング:A(全年齢対象)



 「ソウルイーター バトルレゾナンス(以下、バトルレゾナンス)」は、株式会社バンダイナムコゲームスから発売された格闘ゲームだ。題材となっている「ソウルイーター」は、月刊「少年ガンガン」誌で展開中のコミックス、そしてテレビ東京系列で放映しているアニメなどがあるので、知っている人も多いのではないだろうか。また、ゲーム化も何作か行なわれているので、覚えている方も多いだろう。

 そんな中、格闘ゲームとして開発された「バトルレゾナンス」は、原作のように職人と武器による魂の共鳴をうまくシステム化していると感じさせてくれた1作だ。まずは、簡単にどのようなゲームか概要を紹介する。



■ 簡単な操作で遊べる魂の共鳴バトル 

 本作は、DUALSHOCK2やPSPで遊べるように設計されているので、格闘ゲームながらも、簡単な入力で多くの技が出せるようになっている。1番難しいものでも+ボタンや2つボタン同時押しくらいなものだ。難易度は低めで、格闘ゲームが苦手な人でも、コツを掴んでしまえばクリアするのは難しくないだろう。

 1人でも楽しめるように、原作のストーリーを追体験できる1人プレイ専用のADVENTUREモードが搭載されている。台詞はフルボイスとなっていて、原作ファンには垂涎ものだ。

 特徴的なのが格闘ゲームの必殺技や超必殺技にあたる共鳴技と究極(共鳴)技のボイス変更。単純にボイスが変わるだけではなく、それぞれのボイスには「気絶耐性+」や「チャージ+」など、異なる効果が設定されている。

方向キーとボタンの組み合わせで、お手軽に本格的な格闘ゲームが楽しめる ADVENTUREモードはフルボイスでキャラクターが喋りまくる。原作ファンにはたまらないだろう

 ここからは本作で知っておきたい特徴を紹介していこう。



■ 武器と職人の成長を描いた物語 

 死神武器職人専門学校、通称「死武専」。「職人」と「武器」たちがペアを組み、“鬼神の卵と化した魂99個”と“1個の魔女の魂”を「武器」に食べさせて死神様の武器「デスサイズ」を作ることを目的に設立された学校である。これは、最強の武器「デスサイズ」を目指して戦う生徒たちの、成長と魂の物語である。

 鎌職人マカ=アルバーンと魔鎌に変身できる少年ソウル=イーター、職人と武器が一体化した魔剣ペアのクロナとラグナロク、聖剣エクスカリバーなど、原作で活躍する多くのキャラクター達を使って遊ぶことができる。

 初期状態では以下の8ペア(キャラクター)から選択することになるが、条件を満たすとメデューサやフリーなどのキャラクターが使用可能になる。

  • マカ&ソウル
  • ブラック☆スター&椿
  • キッド&リズ&パティ
  • クロナ&ラグナロク
  • シド&ナイグス
  • シュタイン
  • ブレア
  • ミフネ

  • ■ PS2版とPSP版の違い 

     基本的なモードやゲーム性は全く同じだが、PS2版とPSP版で多少違いがある。

     異なるのは主に2つ。PS2版のみ、アニメ第1話~24話までの名場面、550種類以上を静止画で観覧できる「ソウルシアター」モードと、主人公3人の私服コスチュームが使用可能なことだ。

     ゲーム自体には関係ないが、各モードから格闘シーンに入る際のロード時間に大きな違いがあった。PS2版では約8秒ほどでロードが終わるが、PSP版では約20秒ほどかかった。ロード時間が気になる人は、PS2版をセレクトしたほうがいいだろう。

     逆に、グラフィックスは、PS2のケーブルやモニターによるだろうが、筆者の環境ではPSP版の方が綺麗に見えた。

    左がPS2の画面。右がPSPの画面。画面写真だけでは比べるのは難しいかもしれないが、参考にしてほしい



    ■ 「魂の共鳴」が鍵となるバトルシステム 

     格闘ゲームとしては、ベーシックな横からのカメラでの対戦となる。キャラクターは3Dだが、前後のみの動きで奥行きなどの概念はない。

     基本的な攻撃は、ペアの場合は職人攻撃(□ボタン)と武器攻撃(△ボタン)、ソロの場合は格闘攻撃(□ボタン)と術攻撃(△ボタン)と、固有技(○ボタン)の3つ。固有技には削り効果があり、ガードされても少量のダメージを与えられる。

     複雑な入力はなく、マカ&ソウルであれば、□□△△や□□○などで、連続攻撃が出せる。方向キーとの組み合わせも1方向だけで出せるものばかりだ。

     格闘ゲームらしく、3すくみの要素も用意されている。

    攻撃の3すくみ
    回避攻撃→通常攻撃
    □ボタンや○ボタンなどの通常攻撃に対しては、回避攻撃(+□or+△)が勝つ。返し技のようなものだ。ただし、回避攻撃には隙があるので、相手の攻撃に合わせて出さないと、隙をつかれて攻撃を受けてしまう。
    タッグ攻撃→回避攻撃
    回避攻撃に対しては、回避攻撃に対してはタッグ攻撃(+×)が有利となる。投げ技のようなもので、回避攻撃以外にも、相手のガードや攻撃後の隙に対する反撃としても有効。ただし、相手が攻撃中だったり、タッグ攻撃の間合いにいないと空振りモーションが出てしまい、隙が生まれる。
    通常攻撃→タッグ攻撃
    タッグ攻撃に対しては、□ボタンや○ボタンでの通常攻撃が有効。相手がタッグ攻撃を出しても、無効化できる。

     格闘ゲームで重要となるガード。本作では上段下段などの概念は無く、と入力するだけでガードができる。ただし、連続してガードを続けると、ガードブレイクが発生して無防備になってしまう。

     他にもジャンプ(oror)、打ち上げ攻撃(+△)、起き上がり攻撃(起き上がり中に□or△)など、多くの行動がある。

    相手の連携に割り込んでの回避攻撃は有効な反撃手段になる ダウン中の相手に追撃もできる。下方向に出る攻撃を把握しておくといい

     ここからは、本作で最も特徴的な共鳴(波長)ゲージシステムの説明をしたい。

     職人と武器のペアならM(職人)とW(武器)の共鳴ゲージ、魔女などのソロのキャラクターならP(格闘)とS(術)の波長ゲージがある。MとWの共鳴ゲージ、PとSの波長ゲージ両方をためる必要があるわけだ。ゲージをためることで有利に戦闘を進めることができるので、積極的にゲージをためていきたい。

     ゲージをためる方法は、主に3つ。

  • 攻撃をヒットさせること。
     職人攻撃(□ボタン)ならM側のゲージが増え、武器攻撃(△ボタン)ならW側のゲージが増える。タッグ攻撃では両方のゲージが増える。
  • ソウルチャージ(×ボタン押しっぱなし)。
     ただし、ソウルチャージ中は完全に無防備になるので、使いどころを考える必要がある。
  • 職人と武器のペア限定となるかけ合い。
     たまに、武器の顔とボタンが表示され、指定のボタンを押すとMとWの共鳴ゲージが上昇する。これらのボタンは□や×などであり、何もない状態で押すと、その行動が出てしまう。回避するには、行動中や技後の硬直中にボタンを押せばいい。
  •  ゲージをためることのメリットは以下の通り。

  • 1レベル分のゲージを消費して+○で共鳴(波長)技が使える。
     共鳴(波長)技はダメージが高く頼りになるが、ガードや回避されると大きな隙が出来てしまうデメリットがある。
  • ゲージがMAX状態でL1+R1ボタンでレベルアップできる。
     レベルアップするとゲージが0になってしまうものの、固有効果が得られるようになる。マカ&ソウルであれば、魔武器攻撃のダメージUP、魔武器攻撃の削りダメージ+など、戦闘に有利に働くものばかりだ。
  • レベル3で共鳴(波長)ゲージを最大までためると、L1+R1ボタン同時押しで究極共鳴(究極)技が使える。
     究極共鳴(究極)技は、ゲージは全て消費してしまうものの、回避不能でダメージも高い。回避不能なものの、相手がダウン中だったり、打ち上げ攻撃をヒットさせた後など、一部の状況では決めることができない。
  •  ※方向キーの入力は、キャラクターが右向きの場合の入力です。

    ゲージを消費してレベルアップ。レベルアップ時、相手を弾き飛ばすオーラを出すが、オーラを避けられると大ピンチになってしまうので、使いどころには注意が必要 タッグ攻撃は、相手の隙を見つけたら、ダッシュして決めていくといい。両方のゲージを増やすことができる効果的な攻撃手段だ
    職人と武器のペア限定のかけ合い。1ボタンでゲージを増やせるチャンスなので、見逃さないように使っていきたい マカ&ソウルの究極共鳴技「魔女狩り」。見た目の派手さに負けず、相手に与えるダメージも半端ではない



    ■ 1人でも十分に楽しめるように配慮された多彩なモード 

     「SINGLE MODE」、「VERSUS MODE」、「ADVENTURE」、「VOICE SETTING」、「OPTION」の5つが収録されている。それぞれのモードについて説明したい。

     SINGLE MODEは、物語に関係なく、格闘パートを楽しむモード。このモードはCOMのキャラクターと順番に戦う「ARCADE」、バトルルールを自由に変更して戦う「FREE BATTLE」、3対3のチームを組んで戦う「TEAM BATTLE」の3つに分かれる。ARCADEをクリアしたキャラクターはL1+○ボタンで2Pカラーを選択できるようになる。PS2版ではマカ、ブラック☆スター、キッドの3人に限り、R1+○ボタンで私服姿を使うこともできる。また、新たなキャラクターの開示条件にも関わっている。

     VERSUS MODEは、対人戦専用のモード。PS2版ではDUALSHOCK 2を2つ接続して対戦し、PSP版ではPSP2台とソフト2本を使ってアドホックモードで対戦することになる。

     ADVENTUREは、主人公となるキャラクターを選択して死武専生となり、死武専から出題される課題をクリアしながら原作のストーリーを追体験していくモード。本作のメインとなるモードと言える。初回のプレイではマカ&ソウル、ブラック☆スター&椿、キッド&リズ&パティの中から主人公を選択する。クリア後に新しいファイルを選択すれば、新たな主人公を選ぶことができる。マカ&ソウル以外を選択すると、原作のストーリーに少し違った形で介入できる楽しみがある。ADVENTUREでは進めていくことで、カスタムボイスを入手できる。

     VOICE SETTINGは、ADVENTUREで入手したカスタムボイスの設定を行なう。カスタムボイスでは共鳴技などのキャラクター固有技の一部のボイスを変更できる。これらのボイスには技自体の強化や各種ゲージの上昇率アップなど様々な効果がある。プレイスタイルに合ったものを選ぶといいだろう。主人公マカ&ソウルのカスタムボイスを紹介する。ニヤリとするようなカスタムボイスも用意されている。

    マカ&ソウルの主なカスタムボイス
    共鳴技
    6文字狩り デフォルト
    男の浮気に理屈が 職人ゲージ上昇++
    友達になって ゲージ節約+
    問題なのは魂だろ 対話効果+
    力はよこせ! チャージ+
    人と接する恐怖か 共鳴技強化++
    究極共鳴技
    魔女狩り デフォルト
    ゴハンの時間だゾ ダメージ耐性+
    角刈り~! ゲージ節約+
    マッカマカにして 気絶耐性+
    俺の出番少なくね 武器ゲージ上昇++
    こら、先に言うな 対話効果++

     OPTIONは、ボタン設定やBGM・SE・VOICEの音量バランスの変更などが可能。PS2版のみ、アニメ第1話~24話までの名場面550以上を静止画で観覧できる「ソウルシアター」モードが収録されている。

    数々の課題をこなしながら、原作のストーリーを追体験していくADVENTURE。プレイ方法を楽しみながら覚えられるのも嬉しい ADVENTUREで入手したカスタムボイスは、VOICE SETTINGで設定できる。声が変わるだけでなく、様々な効果がある



    ■ 最後に 

     キャラものと侮ってはいけない。読み合いなど、しっかりと格闘ゲームに必要な要素が詰まっている。究極共鳴(究極)技が強力すぎる性能を持っているので、相手の共鳴(波長)ゲージを溜めさせず、自分の共鳴(波長)ゲージをためていくのが対人戦では重要となる。

     CPU相手の戦闘では、相手の攻撃をガードしながら、□□△△などといった連携をひたすら出し、チャンスを見つけて共鳴(波長)をためて、究極共鳴(究極)技を出すだけで勝てる。オススメのキャラクターは、キッド&リズ&パティ。スピードが速く、○ボタンでの攻撃が飛び道具で、ジャンプ中にも○ボタンで飛び道具を出せるので、使い勝手がいい。

     原作ファンなら、「ソウルシアター」モードが搭載されているPS2版がオススメだ。


    (C)大久保篤/スクウェアエニックス・テレビ東京・メディアファクトリー・ボンズ・電通 2008 (C)2009 NBGI

    □株式会社バンダイナムコゲームスのホームページ
    http://www.bandainamcogames.co.jp/
    □「ソウルイーター バトルレゾナンス」のページ
    http://b.bngi-channel.jp/souleater/ps/
    □関連情報
    【2008年12月19日】バンダイナムコ、PS2/PSP「ソウルイーター バトルレゾナンス」
    バトルのカギを握るシステム「魂の共鳴」の情報を公開
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081219/seb.htm
    【2008年11月14日】バンダイナムコ、2機種同時発売
    PS2/PSP「ソウルイーター バトルレゾナンス」
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081114/seb.htm

    (2009年2月26日)

    [Reported by 木原卓]



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