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会場:COEXインターコンチネンタルホテル
「HANGAME INVITATIONAL 2009」では、NHNが2009年に展開する4つの大作「Tera」、「Kindom Under Fire II」(以下、KuF2)、「Continent of the Ninth」(以下、C9)、「Warhammer Online: Age of Reckoning」(以下、WHO)が発表された。 本発表会はメインステージとスペシャルステージに分かれて進行した。メインステージは午前中に新作タイトルの全体的な紹介が中心となった。スペシャルステージではタイトルごとにわかれて試遊や説明会が行なわれた。メディア向けの全スケジュールが終わると、招待された150人のユーザー向けにスペシャルステージが行なわれた。
今回、なかでも一番注目されたのは初公開の大作MMORPG「Tera」だ。美しいグラフィックスもさることながら、戦闘においてはターゲットを固定しない「ノンターゲッティングシステム」を採用した意欲作だ。本稿では本発表会の目玉となった「Tera」を中心にイベントの模様をお伝えしたい。 ■ MMORPGをアクションゲームの感覚でプレイする「Tera」。「ノンターゲッティングシステム」とは
本発表会ではメインステージでプロモーションムービーとゲームの説明、スペシャルステージではパーティプレイの模様が紹介された。本作最大の特徴はなんといってもターゲットを固定しない「ノンターゲッティングシステム」と呼ばれる極めて自由度の高いアクション性を実現したゲームシステムにある。 画面の真ん中にFPSのようなクロスヘアが表示されている。オーソドックスなMMORPGのようにモンスターを逐一ターゲットしながら攻撃するのではなく、キャラクタのアクションそのままに攻撃やスキルを敵に仕掛けていく。 スキルの攻撃範囲内にモンスターが居れば、攻撃がヒットする。例えば、ファイアボールを使用するとキャラクタの向きに従って火球が発射され、その斜線上にモンスターがいればヒットするし、いなければ外れるという単純明快なシステムだ。ゲームの様子は「Hellgate: London」や「Tabula Rasa」のそれに近い雰囲気だ。 モンスターにターゲットを固定し、攻撃を行なうオーソドックスなMMORPGでは、キャラクタ間のステータスで命中率が左右されることが多かったが、このシステムではステータスと同時にプレーヤーの照準の腕も要求される。 「Tera」では6つの種族と8つのクラスが登場する。今回は種族やクラスについての詳しい説明がなかったが、大きく戦士系、キャスター系、ヒーラーといったファンタジーらしいクラス構成になるようだ。また、PvPの機能もあるが、勢力や種族間の戦いではなく、ギルド同士の戦いを描いた作品になっている。 午後に行なわれたスペシャルステージでは、大小様々なモンスターを相手にしたパーティプレイを見ることができた。ボスモンスターとの戦いでは、タンク役の戦士がモンスターの攻撃を全部受けとめていた。モンスターの攻撃では幾つかのパターンがあり、攻撃のモーションを見切って避けたり、モンスターを後方に押し倒すスキルなどが使われていた。「モンスターハンター」シリーズのような戦略性の高い戦いが期待できそうだ。パーティの最大人数は未定とのことだが、最終的には4人~5人ぐらいに絞る予定だという。 多数立ちはだかるモンスターに対しては、キャスターが周囲のモンスターを1カ所に吸い込んで行く「ブラックホール」というスペルが際立った。地面に黒い球体が現れて、周りのモンスターが球体にみるみる吸い込まれていき、1か所へ集まったところを範囲攻撃で一気に叩くシチュエーションが紹介された。 一連の戦闘を見ると、モンスターのHPが非常に高く設定されており、デモでは1回の戦闘のたびに5分ほどかかっていた。戦闘時間のバランスは普通のフィールドにおけるものを用いているとのことで、いったん戦闘になると気の抜けない戦いになるようだ。 また、広大なオープンフィールドで緻密なプレイが繰り広げられるために、膨大なトラフィック下に置かれるゲーム全体の「重さ」など実際にプレイしてみなければわからない部分も多い。
大型モンスターを相手に行動パターンを読みながら適切な対応をしていく戦いは、「モンスターハンター フロンティアオンライン」のようでもあり、迫力のある戦闘プレイに魅了されて、筆者も早速やってみたいなと感じた。韓国での第1次クローズドβテストは今年の夏を予定している。今後の展開に期待したい。
■ NHN「Hangame」は今年10作品が展開予定。韓国最大のポータルとして今後の行方に注目
「C9」はアクション重視のRPGだ。街でパーティ構成やクエストなどを貰い、インスタンスタイプのステージミッションで戦闘アクションを楽しむゲームだ。WASDキーで移動、マウスと数字キーで攻撃やスキルをする操作法で、ファンタジック世界観を持つ作品となっている。 「WHO」はミニチュアゲームでも有名な「Warhammer」を元にMythicが開発したMMORPGだ。OrderとDistructionの両勢力の戦いを描いた作品で、極めてRvRコンテンツが重視されたゲームだ。欧米では去年の9月から正式サービスされている。 「KuF2」はXbox版「Kingdom under Fire: Crusade」から150年後の世界を描いた作品だ。ジャンルはMMOアクション戦略で、無数の部隊を指揮する攻城戦が目玉のコンテンツだ。前作で登場した「人間連合」、「暗黒同盟」に加わって「エンカブロシアン」という新種族が登場するという。本発表会では実際のゲーム映像は公開されず、説明だけに留まった。ゲームの模様が気になるところだった。 さて、本発表会はCOEXインターコンチネンタルホテル地下1Fに位置するハーモニレベルを丸ごと借りて行なわれた。メインイベントが行なわれたハーモニホールのほか、スペシャルステージ用の4部屋、さらにインタビュールームと1メーカーの新作発表会としては韓国最大級と言っても過言ではないスケールだった。地下階の廊下には「Hangame」のロゴと新作のイラストが並び、メインステージでは超ド迫力のワイド画面が設置され、迫力の大画面でゲームが紹介された。 本発表会では「Hangame」のユーザーたちも招待されており、試遊可能なタイトルを自由にプレイすることができた。メインステージの模様はインターネットでライブ配信され、ユーザーにも広くひらかれた発表会となった。メインステージではそれぞれ20分ずつ、新規タイトルが紹介された。なかでもPaul Barnet氏による「WHO」の説明は非常にアクティブで、ゲームの要素をコミカルに解説し、会場を賑わせた。 「C9」と「WHO」は各24台の試遊台を設けていた。「C9」はキャラクタレベルが17に設定されていて、各ミッションをプレイしてみることができた。「ウォータポード街」という街からスタートし、街の外にあるステージミッションをクリアしていく。8つのステージがレベルに合わせて用意されていた。 筆者は「海岸廃墟町」というステージに入ってみた。主に貝類の「クレープ・リブ」というモンスターが3~4匹ずつ登場する。甲羅に身を隠してダメージを防ぐなど、倒すのが少々面倒なモンスターだった。ステージ内のモンスターを全部倒すとミッションクリアとなり、報酬を貰うことができた。限られたエリアだけではあったが、ゲームの完成度は非常に高く、間近のリリースを期待させた。 一方、「WHO」は韓国語版が設置され、参加したメディアやユーザーは両チームに別れてRvRをプレイするなど参加者を楽しませた。「Tera」と「KuF2」の2タイトルに関しては、説明のみで試遊は行なわれなかった。 今回の発表会を通じて、「Hangame」の新作ライナップを確認することができた。参加したユーザーたちも新作に触れるイベントは「G-Star 2008」以来で、充実した時間を過ごせたのではないだろうか。今回、公開された4タイトルの展開を期待したい。
■ NHN「Hangame」は今年10作品が展開予定。韓国最大のポータルとして今後の行方に注目 「Hangame」は同日プレスリリースにて、本発表会で発表された4つのタイトル以外にも6つのカジュアルタイトルを展開する予定であることを発表した。 「上へ上へ」、「マイニューカーフェ」、「ジョイサークル」、「ジョリータイミング」、「自分なりの地球★」、「G2」の6作品で、現在はタイトル名だけが公開され、具体的な内容やスクリーンショットは一切公開されていないが、いずれも低年齢層や女性、家族をターゲットとして想定しているという。 「Hangame」は2008年12月を基準に、会員数3,000万人、ポータルの同時接続者29万人、1日訪問者数300万人を記録している韓国最大のポータルサイトだ。今年の「Hangame」は低年齢層、女性、家族をターゲットとしたゲームを展開することで、オンラインゲームユーザーの拡大を目指すという。 また、去年はNHNのグループ子会社NHN GAMESの買収により、WebzenもNHNグループ企業となった。WebzenはNHNの傘下に入るまでにアメリカに「World of Warcraft」の元開発スタッフを集めて設立したRed5 Studioという開発スタジオを持っている。現在でもオンラインゲームの開発を進めており、そこで作られたタイトルも「Hangame」を通じたサービスが予想される。次から次へと大作を展開する「Hangame」に注目したいところだ。
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□NHNのホームページ(韓国語) (2009年1月28日) [Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]
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